つまずいたっていいじゃない、新人だもの|新人のお仕事格言【第19回】
新人のみなさま、こんにちは。
この連載では、フルゆとり世代の新人編集者が、日々仕事でのたうち回る中で心を打たれた格言をお贈りします。
上司や先輩に質問するのが苦手な人へ
知らない事は、知らないと言おう。
出来ない事は、出来ないと言おう。
思わせ振りを捨てたならば、
人生は、意外にも平坦なところらしい。
私は、今にも盗んだバイクで走り出しそうだった16歳のとき、太宰治の『正義と微笑』という作品に出会って人生が変わりました。特にこの言葉は、今でもずっと覚えています。
新人は「わからないことがあったら聞いて」と言われますが、何がわからないか把握し、自分なりに調べ上げ、適切なタイミングで聞くというのは、結構な高等技術。しかも「できない奴だと思われたくない」とか「冷たくあしらわれたらどうしよう」といった気持ちがあると、ハードルはさらに上がります。
以前も書きましたが、私は社会に出るというのは、思春期をやり直すことだと思っています。大いなる自尊心、いいじゃないですか! でも「教えてください」と言えることが、人生においてとても大切なのは間違いありません。
素直な気持ちは、いつも持っていたいですね。(時吉)
著/太宰治
出版/新潮社
1973年11月1日発売
文庫/432ページ/定価:本体520円+税
公式URL:https://www.shinchosha.co.jp/book/100611/