平成ママVS昭和ママ、どっちが大変だった?
新元号の発表も終え、いよいよ平成もあと少し。「平成」とはどんな時代だったのか、その振り返りにあらためて注目が集まっています。「昔に比べて楽になった」と言われる平成ですが、果たしてそうだったのでしょうか? そして「令和」はどうなるのでしょう?
そんな中発表された、パナソニック株式会社が昭和・平成に育児経験のある女性に行った「家事・育児と体の負担」に関する調査。昭和の間に未就学児の育児を行っていた「昭和ママ」と、平成の今育児を行っているイマドキの働く「平成ママ」、いったいどちらが大変だったのでしょうか? なかなか興味深い結果が出ていたので、ご紹介します!
アイロン、雑巾がけ…手がかかる家事は昭和ママに軍配、平成ママは立ちっぱなしの苦労も
はじめに、昭和ママと平成ママの家事・育児などの日常生活を比較してみました。
「家族全員のアイロンがけ」(昭和ママ:60%、平成ママ:17%)では 43 ポイント差、「日常的な室内の雑巾がけ」(昭和ママ:48%、平成ママ:17%)では 31 ポイント差など、手がかかる家事の実施率については昭和ママが平成ママを大きく上回る結果となりました。確かにお掃除ロボットや家電に日常の家事を助けてもらうことは劇的に増え、その分負担は減ったといえそうです。
比較して楽になったとはいえ、働く平成ママにもつらさが増した部分も。特に「仕事や通勤で立ちっぱなしの機会が多い」と感じている人が半数超(51%)となり、昭和ママとは違う部分でのつらさを感じている人も少なからずいるようです。
「おんぶ」の昭和ママ、「抱っこ」の平成ママ
続いて、こうした家事を行いながらの育児状況について比較を行いました。
「おんぶをしながら家事をこなすことが多い」と回答したのは昭和ママが 56%、平成ママが 40%と16 ポイントの差。一方、「抱っこしながら家事をこなすことが多い」のは、昭和ママが 25%、平成ママが 51%と平成ママが大きく上回っており、「おんぶしながら家事=昭和ママ、抱っこしながら家事=平成ママ」と言う傾向が見られます。
「おんぶの昭和、抱っこの平成」の差が特に大きくみられたのは「買い物」。
おんぶ率で昭和ママが 20 ポイント(昭和ママ 34%:平成ママ14%)上回る一方、抱っこ率では、平成ママが 36 ポイント(昭和ママ 38%:平成ママ 74%)も多く見られました。
昭和ママと平成ママの育児の違いは「価値観の違い」
昭和ママと平成ママの家事・育児の違いについて、生活史研究家・阿古真理氏は、その背景には「価値観の推移」があると指摘します。
昭和はまだ、家事の手を抜くのがいけないような価値観がありました。でも、その反面ママたちも楽しんで家事をしている時代。(中略)2010 年代の半ばごろからだと思いますが、家事の省力化を訴える声が大きくなりはじめるまでは、まだ家事の手抜きに対する罪悪感が残っていた。でも今は、家事の手を抜くことは間違いじゃないという風にママたちが手抜きを自己肯定できるようになりました。「きちんと家事をする」という意識の問題がバックグラウンドにありつつ、お手入れの手間の大変さがあるのが昭和ママで、そこから抜け出そうとして、徐々に家事の楽な家電がそろっていったのが平成ママだと思います。can
大きく価値観を変えた昭和から平成。もしかしたら今の常識も、令和にはとっても時代遅れになっているのかもしれませんね。
情報提供元:パナソニック株式会社