メルカリ、ラクマ…フリマアプリで「本当に売れる」人がやっている、写真や商品説明のコツ

フリマアプリで「本当に売れる」人がやっている、写真や商品説明のコツ


そろそろ大掃除を考え始める時期ですね! 大掃除で出るものといえば不要品。不要品を賢く活用する方法といえば……手軽に使えるフリマアプリはいかがでしょう?

もう着ない洋服や靴、カバン、アクセサリー、小物などは、自分にとっては不要品でも別の誰かにとっては「これを探していたの!」という貴重なアイテムかもしれません。そんな買い手とスムーズに出会うには、写真の撮り方・選び方、商品説明文の書き方などのちょっとしたコツが役立ちます。

フリマアプリ

そこで今回は不要なアイテムをフリマアプリで売るコツについて、フリマアプリに精通しテレビや雑誌でも活躍中の、ネットフリマアドバイザー・川崎さちえさんに伺いました。

 

▼コツ1 売れる「写真」の撮り方、選び方


フリマアプリでは、写真の撮り方や掲載順序が売れ行きを大きく左右します。買い手はアイテムを直接手にとることができない代わりに、アップされている写真を見て買うべきかどうかを判断するためです。
アイテムの状態を分かりやすく伝えるために、撮影の際は次のポイントを意識してみましょう。

◆立体的に撮る

インスタ映えを狙うときほど凝る必要はありませんが、できる範囲で素敵に見える写真を目指しましょう。

・洋服はハンガーにかける
・平らなもの(お皿など)は、クッションで支えて正面を見せる
・一番映える角度を探す(カメラを傾けて斜めに撮ったり、自分が移動したり)

……といった工夫をしてみてください。

●NG例

フリマアプリの写真

フリマアプリの写真

↑このようにただ床にベタ置きするよりも、以下のような撮り方がおすすめです♪

●OK例1「ハンガーにかける」

フリマアプリの写真

フリマアプリの写真

ハンガーにかけるとより立体的に見え、着たところをイメージしやすくなります。できるだけ背景は他のものが写り込まない、無地の壁を選んで撮影しましょう。

●OK例2「ポーズをつける」

フリマアプリの写真

床置きの場合は、着用シーンをイメージして服にシワを寄せたり、ポーズをつけたりしてみましょう。正面ではなく斜めから撮るとより立体感が出ます。

 

●OK例3「段差をつける」

フリマアプリの写真

棚などを使って段差をつけるだけでも、だいぶ立体的に見えます。

同じアイテムでも真正面から撮ったときと斜めから撮ったときとでは、結構印象が変わります。何枚も撮ってみて、素敵に見える角度を探してみましょう♪

◆1枚めは全体写真を載せる

画像を複数追加できる場合は、その順番も重要です。
1枚めにはアイテムの全体が見える写真を選ぶのが正解! たとえば検索画面で見たとき、ワンピースなのかトップスなのかがパッと分かると、そのアイテムを欲しがっている人に興味を持ってもらいやすくなります。

◆汚れ、傷、ダメージは絶対に知らせる

画像の2枚めに載せるべきなのは、汚れ、傷、ダメージ部分のアップです。
売るときにはつい「ダメージを隠したい」と感じてしまうかもしれませんが、取引後のトラブルを防止するために、むしろダメージはしっかり知らせましょう。ダメージ部分についてはアップで撮った写真を載せて、さらに商品説明欄でも丁寧に説明するのがおすすめです。

●例1「汚れ、シミ」

フリマアプリの写真

フリマアプリの写真

洗っても落ちない汚れやシミは必ず載せましょう。写真加工アプリなどを使ってダメージ部分を○で囲むと、より親切です。

●例2「その他のダメージ」

フリマアプリの写真

その他のダメージも必ず掲載。こちらはひどい毛玉がついてしまった例です。

 

◆いろいろな情報が伝わると◎

ほとんどのフリマアプリでは、写真を複数載せることができます。川崎さんがよく利用する『ラクマ』というフリマアプリでは、ひとつのアイテムにつき4枚の画像を追加できます。
こういう場合は同じような写真ばかり載せるのではなく、さまざまな情報を伝えるのがおすすめです。全体像とダメージの他には、背中側、裏側、底面、色柄のアップ、ブランドタグなどが買い手に喜ばれます。ちなみに外箱があるときはぜひアイテムと一緒に撮影してください♪

◆画像加工でさらに魅力的に

写真をアップする前に、トリミングや明るさ調整などの加工を簡単に行うと、尚良し♡ ただし原型が分からないほどいじってしまうのはNGですよ〜!

<加工のOK・NG例>

●元画像

フリマアプリの写真

スマホで撮影した元画像がコレ。全体的に暗いですね……。少し明るくしてみましょう。

●OK例

フリマアプリの写真

要らない部分をトリミングし、明るさをUPさせ、色合いが実物から離れないように色彩を少しだけ調節しました。実物の状態を伝えやすくする加工はOK!

 

●NG例

フリマアプリのNG写真

こちらは加工しすぎた悪い例。アイテムの元の色が分からなくなるほど鮮やかさをいじったり、余計なフィルターをかけたり、意味のないスタンプを押したりするのはNGです。

 

ちなみに川崎さんにうかがった「魅力的な画像を撮影するコツ」は、次のようなもの。

・背景はできるだけ何もない場所(無地の壁や床)を選ぶ
・できるだけ明るい自然光が入る場所で撮影する
・余計なものが写り込んだらトリミングする
・白い壁を背景にするなら、上下左右に少し余裕をもたせると高級感が出る
・明るさや鮮やかさをいじりすぎない

川崎さんいわく、「あくまでも出品物の情報を正しく伝えることが大切。手持ちのものを実際よりも良く見せるために加工する、というのは避けた方が良いでしょう。現物とかけ離れた写真を掲載してしまうと、取引後にクレームに繋がる可能性があります。そうなれば結局は出品者としての評価が下がり、その後の出品物が買われにくくなってしまうこともあります」とのことです。
おしゃれな写真にする必要はなく、あくまでも出品物を正しく伝えることが大切なのですね。

 

コツ2 「商品説明」で絶対書くべきポイント


アイテムの状態を分かりやすく伝えることで、買い手側も安心して購入できます。商品説明欄を書くときは、次のポイントを意識しましょう。

◆汚れや傷の状態

汚れや傷は隠そうとせず、むしろ真っ先に説明しましょう。画像と合わせて文章でも説明するのがポイントです。

◆使用感、ダメージ

繰り返し着用した洋服など、多少ダメージのあるアイテムでも意外と売れるのがフリマアプリの嬉しいところ! ただし「着用によるダメージあり」などと明記し、画像で現状をしっかり知らせることが大切です。

◆喫煙者やペットの有無

アイテムに染みついたニオイが気になる……という買い手は多いもの。同居している家族に喫煙者やペットがいる場合は、それも書いておきましょう。

◆自宅で保管していた期間

未使用でも数ヶ月以上保管していた場合は、その旨を明記するのがおすすめです。
というのも、「未使用」という文字から買い手がピカピカの新品を想像してしまい、取引後クレームに繋がるケースが多いのです。トラブルを防止するために、「未使用ですが1年間自宅保管していたため、経年劣化があります」といった説明を書いておきましょう。

◆色や柄

色や柄は画像で分かると思われがちですが、商品説明でも書いておく方が親切です。なぜなら「黒と紺」「白とオフホワイト」などの微妙な色合いや細かい柄は、アプリ上の画像では案外見分けづらいため。文章で書いてあげることで買い手がイメージしやすくなり、トラブル防止にもなります。

 

コツ3 「洋服や靴」を売る際のポイント


洋服や靴を売るときは、「だいたいの購入時期」と「実際に着用した際のサイズ感」を明記しておきましょう。

購入時期は「去年の冬に買ってワンシーズン使いました」など、ざっくりでOK。分からなければ書かなくても問題ありませんが、書いておくと興味を持ってもらいやすくなります。

サイズ感は「Mサイズ」「9号」「23cm」といった洋服や靴そのもののサイズの他に、【自分の体型や足のサイズ+着用感】をプラスします。

たとえば洋服なら、「160cmでちょっと痩せ型・いつも9号着用の自分が着て、ジャストサイズです」など。靴の場合は「普段24〜24.5cmを選ぶ自分が履いて、少しきつめです」など。実際に着用した際の使用感があると、買い手も自分が着用したところをイメージでき、「買ってみようかな」と思ってもらいやすくなります。

コツ4 「セット売り」でお得感をプラス


「これ1個だけだと、売り買いする手間の方がもったいないかな」と感じるアイテムは、複数をセットにして出品してみましょう。落札の確率も1個だけで出品するよりぐっと高くなります。

ノーブランドの洋服や小物も、「春物トップス4枚セット」「秋冬バッグ3個セット」などのセットになると福袋のようなお得感がプラスされますよね。
セット売りは2枚からOKです。たとえばトップスとパンツの2枚で「○○系コーデセット」という売り方も人気♪ コーデを考えるのが好きな人は出品そのものが楽しくなるかも。

 

コツ5 「独自ルール」を理解する


フリマアプリには、通常のネットショッピングとは異なる独自の慣習があります。それを事前に理解しておくことは、トラブル防止のためにもとっても大切。とくに有名な独自ルールは、次の3つです。

◆専用出品

商品タイトルや説明欄に「○○様専用」などと書かれていたら、それはすでに買い手が決まっているアイテムです。他のユーザーが購入するのは横取りと見なされマナー違反になるので気をつけましょう。

◆即購入禁止・コメント後購入

出品者が、買い手の購入意思を確認するために書く言葉です。
フリマアプリやオークションサイトでは、お金を支払う気もないのに落札ボタンを押す、という悪質なイタズラが行われることがあります。そこで落札前に一度連絡をしてもらい、「この人は本当に買う意思がある」という確信を得るための文面が「即購入禁止」「コメント後購入」などです。
出品者のプロフィールに書かれていることが多いため、自分が買い手になる場合は出品者のプロフィール欄にも目を通しましょう。

◆確認用出品

「確認用」と書かれた出品は、本出品の投稿で伝えきれなかった汚れや傷を見せるための出品です。

川崎さんの場合、汚れや傷が複数箇所に及ぶときにはLINEカメラのコラージュ機能を使うなどして、2枚を1枚にくっつけたり、3枚を1枚にくっつけたりしています。ただ4枚以上を1枚にしてしまうと画像が小さくなりすぎてしまうため、その場合は代表的な汚れや傷を載せて、「こういった汚れや傷が多数箇所についています」と補足するそうです。

しかしそれでもどうしても写真が載せきれない……という場合、本来の出品用とは別に「確認用」と書かれた出品ページを作成し、そちらに載せきれない写真をアップする場合があります。自分が出品するときも、写真の枚数が多くなってしまうときにはこうした「確認用」のページを参考にしてみてください。

独自のルールやマナーを把握するために、川崎さんがおすすめするのは「一度買い手として取引に参加してみること」です。出品する前に買い手としてフリマアプリを利用してみることで、取引の流れや雰囲気を掴めます。

 

番外編 「こんなものまで売れるの!?」意外な売れ筋アイテム


自分にとっては不要品でも、別の誰かにとっては欲しいもの。中には「えっ、こんなアイテムが意外と売れちゃうの!?」と感じるケースもあり、それもフリマアプリの楽しいところです。

そこで川崎さんが実際に経験した「こんなアイテムが!?」という意外な売れ筋アイテムを聞いてみました♪

●1.古い家電

レトロブームの影響もあり、古い家電は驚くほどに人気です。ビデオ(VHS、ベータ)の録画・再生機器にも需要があるそうですよ〜!(懐かしい!)

●2.リモコン

テレビやエアコンに必ずついてくるリモコンは、単体でも需要があります。リモコンをなくしたり壊してしまったりして困っている人は多いのかも。なんと2,000円前後で売れることもあるのだとか。家電を買い替えたら、古いリモコンはフリマアプリに出品してみましょう。

●3.ちょっと古いファストブランド服

洋服は、フリマアプリでも花形のカテゴリーです。とくにファストブランドの定番アイテムは、昨年以前に購入されたものが意外と人気になったりします。その理由はズバリ、昨年以前のアイテムは、現在は新品ではほとんど売っていないから!
ファストブランドの定番アイテムは、1年ごとに形や色が微妙にバージョンアップされます。昨年以前の形や色は手に入りづらいため、「去年のあの形がいい」「今はもうないあの色が欲しい」という人があえて古いバージョンを探している場合も多いのです。

●4.不揃いの食器、雑貨、オモチャ

食器、雑貨、オモチャといったアイテムは、買ったときは揃っていても使っているうちに壊れたりなくしたりして減っていきますよね。でも大丈夫! フリマアプリでは、バラの状態でも意外とよく売れます。

●5.木片、端材

家族がDIYした後に残った木片や端材があるなら、捨ててしまうのはもったいないかも! まとめてフリマアプリに出せば、ハンドメイドやインテリア用に購入されることが意外と多いのです♪

 

大掃除のついでに、賢くお小遣い稼ぎ♪


意外なものがお宝に変わるかもしれない、フリマアプリ。画像のアップもSNS感覚で意外と簡単にできます。

あなたも大掃除のついでに、賢くお小遣い稼ぎをしてみませんか?(豊島オリカ)

 

今回お話をうかがったのは……
●川崎さちえ
14年前、夫が突然会社を辞めたのをきっかけにオークションサイトへの出品を始める。独自のノウハウを構築し、現在はネットフリマアドバイザーとしてテレビや雑誌などメディアで活躍中。

 

 

取材協力:楽天ラクマ

 

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