SWIMMERがなくなります。
2017年6月10日、30年間に渡って日本中に”かわいい”を提供してきた雑貨ブランド・SWIMMER(スイマー)が、翌年1月までに営業を終了することを発表。
SNSは「涙が止まらない」「もう生きていけない」といったファンの悲痛な叫びで溢れました。
CanCam.jpは、ブランド終了発表への反響、過去のヒット商品の振り返り、また”かわいい”について今思うことを、プレス(広報)の青木さんに伺ってきました。
■ブランド終了発表の反応を受けて
CanCam.jp編集部(以下:編) まずは、ブランドの終了を発表した直後の世間の反応について伺いたいです。SNSでは”悲鳴”というか”阿鼻叫喚”というか……、ファンのみなさんの思いのこもった投稿が相次ぎました。
わたしもそんな大ダメージを受けたファンの1人なので、みんながSWIMMERにお別れを言いにくる場所としてこの記事が役立ったらいいなと思って、取材のお願いをしたんです。
SWIMMER青木さん(以下:S) ありがとうございます。私はSWIMMER公式Twitterの運用を担当しているんですが、ブランド終了の発表をしてからしばらくの間は本当にスマホの通知が鳴り止まなくて……びっくりしました。
あたたかいメッセージがたくさんたくさん送られてきて本当にありがたい気持ちで、夜布団に入ってからもずっと見ていました。
発表当日は大きな芸能スキャンダルが報じられた日でもあったんですが、それを上回る勢いでTwitterのトレンドに入ったりもして。
編 では、ここまでの反響が寄せられるとは予想していなかったんですね。
S はい。こんなにも多くの方に愛していただいていたんだな……と、改めて社員一同気付かされる形になりました。SWIMMERのスタッフでいられてよかったなあって。
全部にはリプライを返せませんが、すべて読んでいます。本当にありがとうございます。
■歴代ヒット商品、デザイナーについて
編 ブランドの歴史を振り返るにあたって、過去の商品について伺います。わたしとしても印象深いものがいくつもあって、どこから話していいのか……。
例えば、おうちの形の掛け時計ありましたよね。あれを持っている友達にすごく憧れていました。
S あれはロングセラー商品の1つですね。 カラーリングやモチーフの動物をマイナーチェンジしながら10年以上に渡って販売し続けています。
編 そんなに歴史のある商品なんですね……!
S 私は広報に配属される前は実際に店舗に立って販売員をしていたのですが、こちらの商品は親御さんが「子供部屋に掛けてあげたい」ということで買いに来られることがとても多かったです。クリスマスプレゼントとしても人気でした。
かわいい装飾をふんだんに盛り込みつつ、価格は極力抑えて提供できた、SWIMMERらしい商品だと思います。税抜きで¥1200~1300ほどですね。
編 ……そんなに安かったでしたっけ!?
S ふふ、そうなんです。
編 そういえば、ブランド終了の一因として「価格帯の維持ができなくなった」ことを挙げられていましたね。
「多少値段を上げてでも存続してほしい」という意見もSNSで散見されましたが、その点については改めて社内で議論になったりはしなかったんでしょうか。
S うーん、やはり、幅広い層のお客さまに手にとっていただけるブランドでありたいという思いが強くある中で、みなさんにとって手を出しにくい価格帯になるのであれば、それはSWIMMERとして続けることではなくなるのかな、と。
編 なるほど……。そういった姿勢を「企業としてかっこいい」と賞賛する声も見られましたね。
S ありがとうございます。