SWIMMER(スイマー)振り返るヒット商品と「かわいい」文化について今思うこと

 

■唯一の「名前がある」キャラクター


 他にはやっぱり、動物のキャラクターが描かれた文房具などは印象に残っています。

S そうですね、やはりSWIMMERといえばうさぎやくまなどの動物モチーフの商品を思い浮かべてくださる方は多いかと思います。

SWIMMERを愛してくださっているみなさんなら知っているものがあるのではと思うのですが、こちらの写真の商品たちはすべてSWIMMERに最初期から22年在籍したデザイナー・ひづめみか~るが提案したものです。

 

ひづめみか~る,雑貨
ひづめみか~るさんの提案した商品たち

 

 見覚えのあるものばかりです……。そういえば、これらのキャラクターには名前ってあるんでしたっけ。

S 実はこれらのキャラクターには明確な名前はないんです。その点について言うと、SWIMMERで唯一名前のついているキャラクターが、別のデザイナーが提案した「りんご王子」です。

 

SWIMMER, りんご王子シャープペン
りんご王子シャープペン

 

 象徴的なキャラクターの1つですよね!

S りんご王子は2001年に生まれたキャラクターで、たくさんの方に愛していただき、さまざまな商品に採用されたキャラクターです。その中でも、このりんご王子型のシャープペンは大ヒット商品でした。

その他にも、うさぎやくまのかたちをしたシャープペンなどもあり、記憶にある方も多いのではないでしょうか。

 

SWIMMER, ラビットシャープペン
ラビットシャープペン

 

S また、キャラクターをモチーフにしたもの以外にもヒット商品はありました。

例えばこのシャンデリア型の物干しは2012年から細かなマイナーチェンジを繰り返して、今年で6代目になるロングセラーです。

 

シャンデリアハンガー
シャンデリアハンガー

 

 わー! わー! あったー!

S こういったファッション雑貨でいうと、ほかにもビスケット型のバッグなどは多くのお客さまに喜んでいただけた商品です。

 

おめかしビスケットバッグ
おめかしビスケットバッグ

 

S あとは、社としてひときわ印象深いのがこちらのトートバッグ。

こちらに使われている柄は「’70Sプリント」と呼ばれているのですが、さまざまな商品や、店舗で使う包装紙にも採用された思い出深い柄なんです。

 

70'sプリントバッグ, 70年代, トートバッグ
「’70Sプリントトート」。英文を読むと、実は反戦のメッセージが込められている

 

 

■”かわいい”について、今思うこと


 SWIMMERは主に自我が形成されていく年頃の女の子たちに寄り添って、30年間”かわいい”という価値観の土台を一緒に作ってきた存在といえます。SWIMMERがなくなったら、この国の”かわいい”に少なからず影響が出てくると思うんです。これまでやこれからの”かわいい”について感じることはありますか?

S そうですね、例えば90年代~00年代にかけての商品と近年の商品は、こうしてまとまった数を見比べると、雰囲気が異なるのがわかるかと思います。

ゆめかわなパステルカラーのものが主流の今に比べ、90年代~00年代はレトロポップな色使いのものが中心でした。
SWIMMERは、時代とともに変わるトレンドを常に意識しながらものづくりをしてきたブランドだと思います。

 なるほど。2000年代までと2010年代で”かわいい”のトレンドが変わったということですね。

 

およそ00年代までの”レトロポップ”な商品たち
10年代以降の”ゆめかわ”な商品たち

 

S 時代に合わせて”かわいい”の質も変化するので、そのときそのときで女の子……というか、かわいいものを好きな人が欲しくなる商品を、デザイナーたちがファッションビルや繁華街に通うなどの地道なリサーチを重ねた上で生み出していました。

 正直、もっと感覚的にデザインされてるのかと思ってました! SWIMMERの世界観は、緻密なリサーチ力を持ったデザイナーさんたちの努力の賜物だったんですね。

S はい、弊社自慢のデザイナーたちです!

一番多いときで20名ほどのデザイナーが在籍していて、それぞれがじっくりリサーチした上で商品企画を出し、社長との話し合いを経て商品化、という流れでした。

 リサーチ対象はやはり小中学生?

S うーん、価格面ではそういった年齢層の方にも買いやすいようにとは考慮していましたが、デザインの面で年齢を意識するということはないと思います。

 そのお話が聞けてよかったです。わたしの友人に、SWIMMER終了の報を聞いてすぐお店に行って2万円近く爆買いした子がいるんですが、「もう歳だから……」と言って外には持ち出さず、部屋に飾っていて。その子にも今のお話を聞かせてあげたいと思いました。

S そういった方のお話は最近本当にたくさん聞くんです。

「もう歳なので買えませんが、大好きでした」
「もうSWIMMERを使えるような年齢ではないけど、なくなってしまうのは本当に残念です」とか。
デザイナーのひづめみか~るも別媒体(「spoon.」2017年8月号)のインタビューで、年齢にとらわれず、かわいいと思う気持ちを大事にすることを発信しています。

Twitterで寄せられるエピソードの中でも印象的なのが、
「SWIMMERの文房具があることで学校に行くのが楽しくなった」というお話。
そういったことは何も学生生活に限ったことではなく、いくつになっても”かわいい”からエネルギーをもらうことはあると思うんです。

SWIMMERはもうなくなってしまうけれど、SWIMMERを愛してくださったみなさんが、今後ともお持ちの商品を大事にしてくださり、思い出と一緒にみなさんの生活に寄り添えていられたらいいなあと思っています。

 

 

SWIMMERおよびchocoholicは、2017年12月までにオンラインショップが閉鎖、実店舗は翌2018年1月末頃までに順次閉店し、ブランドが終了します。

さよならしたくないけれど、お別れの日はそう遠くないうちに来てしまいます。
SWIMMERの思い出に触れたいとき、”かわいい”のエネルギーが必要なとき、またこの記事を読みに来てくださったらうれしいです。

 

【お知らせ】

記事にも名前の挙がったSWIMMERのデザイナー・ひづめみか~るさんの個展が2017年8月21日(月)〜27日(日)に東京で、2017年9月7日(木)〜18日(月・祝)に大阪で開催予定です!
みか~るによる福音書
SWIMMERデザイナーひづめみか〜る個展”みか〜るによる福音書♡”
東京会場の公式サイトはこちら

 

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