グルメって案外流行りすたりが激しいですよね。
今年だとローストビーフ丼や次々現れるスーパーフード。ありとあらゆるグルメがテレビや雑誌、ネットで話題となりました。
2016年に流行ったグルメについて、外食市場に関する調査・研究を行っている、ホットペッパーグルメ外食総研のトレンド座談会座長、有木真理さんが解説しているのを発見。
外食のプロフェッショナルが語る、今年の流行グルメの背景を見ていきましょう。
まずは全国2,072人に調査した「今年流行ったと思うグルメは?」ランキングです。
1位水素水、2位ローストビーフ丼、3位スーパーフード、4位かき氷……と、納得の結果です。
それでは、それらはなぜ「流行った」のでしょうか? いくつかをピックアップして流行の背景を見ていきましょう。
◆2位 ローストビーフ丼
「ローストビーフ」と聞いたら、ナイフとフォークで食べるご馳走……というイメージが強いかと思いますが、高田馬場の山盛りローストビーフ丼が火付け役となり、人気は一気にアップ! 実際、『ホットペッパーグルメ』のサイトでも、2016年に入ってからローストビーフの検索数は急激に伸びたそう。
このブームの背景には、2015年の生肉規制があるそうです。生肉を封じられた人たちが、生じゃない「レア肉」に目をつけ、その代表格「ローストビーフ」が話題となりました。
さらに「熟成肉」のブームの落ち着きもあるとのこと。ローストビーフは熟成肉と同じく赤身でヘルシーですが、よりジューシー。
さらに、見た目もまさに「肉!」で、盛り付けもダイナミックで、見た目もフォトジェニックでSNS受けもいい……と、あらゆる要素を兼ね備えていることから、男性のみならず肉好き女子からも人気になり、人気になったようです。
◆4位 かき氷
今年のみならずここ数年ブームが続いている「かき氷」が4位にランクイン。六本木や表参道・原宿に登場したかき氷専門店が火付け役になりました。
さまざまな味のバリエーションがあり、フルーツなどの飾りが美味しい……など、味の高レベルさはもちろんですが、こちらもローストビーフ丼同様、写真映えするフォトジェニックなビジュアルもブームを加速させています。
さらに、天然水でできた氷など、美味しい氷が手に入りやすくなったことも後押しに。
◆6位 餃子
餃子と言えば「ラーメン店のサイドメニュー」「ビールのおつまみ」など、どちらかと言えば男性のイメージがありましたが、今年のはじめから女性人気が急上昇!
カフェ風やバル風など、雰囲気にこだわった餃子専門店が増え始めたことで、女性ひとりでも気軽に行きやすい環境が整ったことが後押しになりました。さらにニオイの心配のないにんにく未使用餃子や、フォアグラやトリュフ入りの餃子、パクチーオイルで食べる餃子など、「タレ」や「中身」で個性あるバリエーションを作りやすいのも、専門店が多く出現する理由に。
若い世代を中心に「お酒を飲まない人」が増え、「飲まずにさくっとご飯」の需要に応えている、という背景とのマッチングも、この餃子ブームを支えています。
◆8位 ○○専門店
数年前から増えていた、「サバ」「パクチー」「鴨肉」「アボカド」など、「何かひとつの食材」に特化した専門店が、今年一躍人気に。
こちらも若年層を中心に、外食時に「今日はパクチーを食べに行こう!」など、食材を指定してお店を選ぶケースが増えている流れから人気になりました。
この「○○専門店」は、実はその食材の卸売業社やメーカーが、その食材をPRする場として飲食店経営に進出しているケースもあります。そのため、その食材を熟知した専門家ならではの、一番美味しい食材を、一番美味しい食べ方で食べられる……という、お互いに嬉しいのが、この「○○専門店」なのです。
言われてみると確かに「なるほど……!」となりますよね。さて、ちょっと気が早いですが、2017年にはいったいどんな流行グルメが出てくるのでしょうか……。楽しみですね♪(後藤香織)
情報提供元:HOT PEPPER
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