独自の理論と圧倒的な審美眼で、その人の「キレイ」と、見たことのない一面を引き出す、ヘア&メイクアップアーティスト、河北裕介さん。
色使いも何もかもミニマムなのに、ドキッとするほど色っぽい……そんなメイクを作り出す河北さんは、トップ女優や人気モデルからの指名が絶えません。
河北さんのメイク理論は「引き算」がベースで、とてもシンプル。最小限のメイクで、「その人の顔だちそのもの」を生かす、「雰囲気美人」を目指しています。
どんな顔だちでも、どんな時代でもぶれることない、色気を引き出す「河北メイク」の絶対理論を、『美的』11月号よりご紹介します。
【1】まつげはあえて上げすぎない。
どうしても、目を1mmでも大きく見せようと、まつげをがっつり上げてしまいがち……。けれど、それは男性目線で見ると「ビックリ目」にしか見えないようです。
つい「正面」の仕上がりに重点を置いてしまいますが、他人からは、横顔や伏し目のまつげのほうがよく見られていることを意識しましょう。河北さんは、目頭は程よく上げて、目尻はあまり上げません。
【2】脇役の「眉」にこだわり抜く
「メイクの7割は眉」と言い切ってもいいほど、顔だちのイメージを決定づけるキーパーツです。目元の彫り、立体感、全体の小顔印象まで、実は眉にかかっています。毛並みを整えたり、眉頭をしっかり意識する……それだけでも、美人度は確実に上がります。
【3】アイメイクよりリップメイクに力を注ぐ
男性が見ているのは、目より断然唇。ついアイメイクに力を入れがちですが、アイシャドウの微妙な色のニュアンスや入れ方を変えても、他人は意外と気づきません。それよりも、リップの色を変えたほうが、断然効果的、と河北さんは語ります。
色はもちろん、輪郭を丁寧に描いたり、ケアをしっかりしたり、自分の唇を大切に扱うことが大事です。
【4】どこかに旬の色を取り入れる
目指すのは、シンプルだけどセンスのいい女性。
「旬の色」とは、「ファッションとリンクした色」という意味です。河北さんが「着替えてからメイクをしよう」「洋服と合わせたメイクを」と言い続けているのは、「顔だけでおしゃれを完結してほしくない」から。ファッションとメイクを合わせて、全身トータルで見たときに素敵に見えなければ意味がありません。
ちなみに河北さんの2016年秋のおすすめは、トレンドの服にもハマり、今っぽさが出る「ボルドー」です。
「何はなくともアイメイク命!」と思っている方が多いかと思いますが、意外と目には力を入れすぎず、眉やリップメイクに力を入れてみる……それだけで、驚くほど色っぽく、新鮮な顔に出会えるはず。是非、毎日のメイクに「河北理論」、取り入れてみてくださいね。(後藤香織)
★詳しくは『美的』2016年11月号(小学館)に掲載
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