WI お二人ともかなり苦労されたようですね。
綾野 今後こういう機会があるかはわかりませんが、もしまたこういう機会をいただけたら、山寺宏一さんの所に修行に行きたいです。山寺さんの声が強烈に残っていて、セリフの言い回しとかも、何回聞いても自分で耳コピしてもできないくらいどうやってやってるんだろうと。レベルが違いましたね。ですが、（声優に挑戦してみて）素直に楽しかったです。恐怖もたくさんありましたが、それに立ち向かってやっている感じが、FFの世界観にぴったりで、その瞬間は、ただただ燃え上がらなきゃいけないみたいな感じも、この状況とすごく似てたので、それはプラスになりました。
WI 改めて感じたFFの魅力とは？
綾野 光と闇です。初代プロデューサーの坂口さんがそれを作り出しているんですが、光と闇は、FFの中で常に最大テーマになっていて、僕はそこに全くブレないFFの素晴らしさがあると思っています。ブレないからこそ、新しい人たちを取り込んでいく作業って非常にむずかしいわけで、今の時代にそぐわない分、それを淘汰されてしまう可能性もありますが、それを諦めないその姿勢がまた新しい改革につながるのではないかと、個人的には思っています。
忽那 私は逆に、これまでゲームという物を全然 経験してこなくて。全く知らなかったからこそ言えることがありました。事前にサンプルの映像をいただいて、といってもまだ完成していない段階の物だったのですが、もちろんゲームということは知っていましたが、本当に実写化のように見えたんです。人物の動きとか話し方とか仕草に違和感がないだけではなく、背景の作り方ですとか、人間の視点で見たような感覚があって、こんなにも進んでいるのかって、すごく衝撃をうけました。今回私はそういうふうに感じたので、綾野さんと私で声優をやらせていただいて、それがきっかけで今までファンじゃなかった方も観ていただけたら、すごく驚くんじゃないかなと思います。（FFに）ハマっていってくださったら嬉しいです。
綾野 知らないからこその忽那さんの反応がすごい豊かで「あ、僕がFFにできる恩返しってこういうことだな」って示してくださったんですよね。それはすごい豊かな時間でした。
WI それでは最後にこれから映画を観る方へのメッセージをお願いします。
綾野 映画公開後にゲームが発売されます。そのゲームとリンクしてこの映画は発動しています。ゲームの中のプログラムのひとつ、一大プロジェクトだと思っているので、やはり映画を観ていただいたら、ゲームにも関わってほしいなと思いますし、逆にゲームに関わった人が後から映画を観るというのも僕は全然いいと思っています。まずはこの『ファイナルファンタジー』という作品を世の中に知っていただくためには、みなさまのお力が必要です。僕たちは吹き替えでの出演ですが、字幕版で楽しんでいただいてもどちらでも好きに観ていただいてかまいません。まずはFFの世界観を楽しんでいただきたいです。
忽那 前作（ゲーム）が発売してから数年ぶりの発売と聞いたので、ファンのみなさまは楽しみにしてくださっているとは思いますが、前の作品を知らなくても、ひとつの物として楽しんでいただけると思いますので、この映画が新しいファンを増やしていけるきっかけを作れたらなぁと思います。
綾野さんは、インタビューが始まる前に「ゲームのことは僕に聞いてください」とおっしゃっていただけたり、とにかくFFのことになると止まらないという感じで、ゲーム経験のない忽那さんにオススメのFFタイトルを紹介する場面も！ 綾野さんの「FF愛」が止まらないインタビューとなりました。そんなお二人が日本語吹き替えを務めるフルCG長編映画『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』は絶賛公開中です！ （白鳥優香）
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