間違いナシ!京都・祇園の老舗で見つける絶対喜ばれる手土産4選

・するがや 祇園下里

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〝王道の祇園〟歩きは、祇園町が発展したおおもと、新橋通りを含む白川あたりの茶屋町からスタート。菓子司「するがや祇園下里」の建物も、当初はお茶屋として明治28(1895)年に建てられたもので、看板商品は「和菓子屋がつくる飴」。

3代目考案の「祇園豆平糖」は、煎った大豆を秘伝の蜜に混ぜ、それを伸ばしたもので、つくり方は昔とまったく同じ。蜜のすっきりした甘みと香ばしい煎り大豆の風味が重なり、極上の味わいが口に広がる。箱のふたに描かれた丸のあしらいといい、昔の菓子職人の素朴にして洒脱なセンスを持ち帰って、ゆっくりと愛でたい。

[店舗情報]

住所:京都市東山区祇園末吉町80

電話:075-561-1960

営業時間:9時~20時 無休

「祇園豆平糖」1,000円。飴を煎餅で巻いた飴菓子2品も人気。

 

・ゑり萬

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今回の町歩きで花街・祇園を最も感じる店、呉服店の「ゑり萬」。「花柳界は着ているもので年齢や立場がわかりやすいです」とご主人・永田一郎さん。たとえば、写真の絞りの柄にある万寿菊の赤色。「帯揚げに使うときは同じ赤でも、赤、赤臙脂、中臙脂、濃い臙脂と染めの段階があって、年齢を重ねた方ほど選ぶ色が渋くなります」。

かちっと締まった絞りの美しさ、発色のよさ、色合わせの妙にうっとりする「ゑり萬」の飛び絞りの風呂敷を日常使いで楽しみたいと、近ごろはバッグの目隠しやひざ掛けに求める人も多いという。

 

[店舗情報]
住所:京都市東山区縄手通新橋角

電話:075-525-0529

時間:9時30分~18時

定休日:日曜・祝日休(不定休あり)

同柄で男性向けの色合わせもある。中判(約70㎝角)25,000円から。小判、大判もあり。来店の時間予約可。

 

・切通 進々堂[上]

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巽橋を渡り、「切通し」と古くから呼ばれる路地へ。昭和33(1958)年から続く喫茶店でひと休み。祇園で働く人々の憩いの場として知られるが、芸舞妓さんたちが通う芸の稽古場「八坂女紅場学園」ほか役者筋に届けるサンドイッチも評判。玉子トーストは1枚のパンを四隅まで焼き、卵をパン半切りに合うように手でふわっと焼き上げ、完成。この端正さ、こぢんまりした愛らしさに見惚れる。

 

[店舗情報]

住所:京都市東山区祇園町北側254

電話:075-561-3029

営業時間:10時~16時30分(L.O.)、菓子販売は18時まで

定休日:月曜

季節により営業時間の変更あり。玉子トースト300円(税込)

 

・いづう[下]

祇園北側に200年以上続く「いづう」。宴席料理に引けを取らない寿司をつくってきた歴史は細巻きにも表れる。この凄みをお土産に祇園巡りは終了。「胡瓜巻き」のきゅうりは水気の出やすい種部分を切り落とし、甘酢に漬けたもの。その歯触りが絶妙! 「小巻き」は椎茸、三つ葉、厚焼玉子が入る。折に詰めるにも、ハランの細工などひと手間が加わり、持ち帰って箱を開けるときまで楽しみが続く。

 

[店舗情報]

住所:京都市東山区八坂新地清本町367

電話:075-561-0751

営業時間:11時~23時(日曜・祝日は22時まで)

定休日:火曜休(祝日は営業)

腰掛処あり。胡瓜巻き寿司2,000円、小巻き寿司2,800円(いずれも1人前2本入り)。写真は4人前折詰の一例。持ち帰り商品のみ事前予約可。

 

旅の思い出に、老舗の歴史が詰まった逸品を持ち帰って、その粋な味わいをゆっくりと愛でたいですね。ぜひ心惹かれるかわいいものを手に取ってみてくださいね。(松本美保)

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『和樂』2016年6・7月号(小学館)

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