そろそろ髪の乾燥が気になる季節。しっかりケアをしたと思っても、夕方になると髪がパサパサに!なんてことも少なくありません。さらに「髪のために!」とやっていることが、実は逆効果な可能性も……。
★寝だめ、洗顔…キレイのためのその習慣、実は間違ってますよ!
『美的』12月号では、そんな「ケアをしたいけど勘違いが多い」髪のウワサのウソ・ホントを徹底検証! 毛髪診断士の永本玲英子さんと、「アヴェダ ライフスタイル サロン&スパ 南青山」のシニアヘッドスパスペシャリストの佐藤麻子さんにお話を伺いました。
◆ストレスは髪に悪い……【○】
「ストレスは頭皮をカチカチに緊張させて、血行不良を起こします。毛母細胞に酸素や栄養が行かなくなって、髪がやせる原因に。ストレスの少ない生活を心掛け、頭皮はもみほぐして」(永本さん)
「髪は血液の余りものといわれるくらい、最後に栄養が届く所。ストレスで毛根が栄養不足になると、髪がダメージを受けやすい状態に。アロマでリラックスするのがおすすめです」(佐藤さん)
◆髪はシャンプーで2度洗いしてもいい……【△】
「良質のシャンプーを使うことが前提で、○。1回目は軽く洗って汚れを浮き上がらせ、2回目は頭皮をマッサージしながらしっかり洗って。シャンプーの2倍の時間ですすぎます」(永本さん)
「1度洗いを勧めています。2度洗いは皮脂を取りすぎてしまうので、バリア機能が働かず、トラブルの原因にも。汚れが気になるなら、予洗いやオイルマッサージを重点的に」(佐藤さん)
◆1日に2回洗うと髪を傷める……【△】
「質の良いシャンプーを使えば、問題ありません。ですが、髪のコンディションに合わせて、判断しましょう。乾燥肌の人や、洗いすぎる傾向の人は避けたほうが賢明かもしれません」(永本さん)
「2度洗い同様、おすすめしていません。特に、外気が乾燥する冬は、頭皮も髪もいつもより潤い不足に。頭皮を保護している皮脂膜が壊れると、乾燥がさらに進んでしまいます」(佐藤さん)
◆乾かすとき、頭皮は完全に乾かす……【○】
「そのとおりです。頭皮に水分が残っていると、雑菌が繁殖しやすいのでしっかり乾かしましょう。髪全体は8割程度乾かして。ほんのり湿り気があるくらいでストップしてもOK」(永本さん)
「水分が残りやすい頭皮は、きちんと乾かすことでトラブルを回避。頭皮が完全に乾いてから、毛先をドライして。この後にブローする人は、毛先が少し湿っていても良いです」(佐藤さん)
◆シャンプーはノンシリコンが良い……【△】
「シリコン自体が悪いわけではなく、髪の質や状態によってセレクトを。むしろ、ノンシリコンのものを使って髪が絡まると、キューティクルがはがれて、ダメージにつながります」(永本さん)
「ノンシリコンだから良いという選び方ではなく、自分の髪悩みや髪質に合わせて選ぶことが大切。パーマやカラーによるダメージ毛は、逆にシリコンでパサつきを抑えましょう」(佐藤さん)
◆ヘアオイルは逆に髪を乾燥させる……【×】
「そんなことはありません。むしろ、ドライヤーやヘアアイロンの熱ダメージから髪を守るため、事前につけておくことは必須です。髪をコーティングし、水分による膨張も防ぎます」(永本さん)
「髪になじませることで、髪のうるおいを守ります。例えばオイルをつけず髪を自然乾燥させると、必要な水分まで奪ってしまうことも。オイルは乾燥から髪を守ってくれる必需品です」(佐藤さん)
◆朝にシャンプーするのが良い……【×】
「その日の汚れは、その日のうちに落としましょう。清潔な頭皮にして寝ると、成長ホルモンの効果もアップ。シャンプーで頭皮の緊張もほぐれ、リラックスして安眠効果もあるんです」(永本さん)
「毛穴に汚れが詰まっていたり、スタイリング製品の水分が残っていると、枕との摩擦で雑菌が繁殖し、ニオイやかゆみの原因になることも。洗顔と同様、シャンプーも夜が鉄則です」(佐藤さん)
良いと信じてやっていたこと、実はあんまり良くなかった……という人は多いかも。乾燥するだけでなく、人にたくさん会う機会が増える季節。きれいに手入れされた髪は、きっと会う人たちを魅了するはずです。(鈴木 梢)
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