最後のM-1シーズンを目前に、心の内を記しておく。【ヤーレンズ出井連載vol.46】

『M-1グランプリ2023』に続き、『M-1グランプリ2024』、『M-1グランプリ2025』も決勝に進出し、一躍売れっ子芸人となったヤーレンズ。今年はついにM-1ラストイヤーを迎え、ますます目が離せません。 そんなヤーレンズのツッコミ担当、出井隼之介のCanCamでしか読めない!?美容情報なども盛り込んだ、エッセイ連載『ヤーレンズ出井のなんとかご機嫌に生きよう』。日々過ごす中で思ったことや、おもしろかったことを独自の目線で綴ってくれます。

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第46回目は…

嗅覚で受け取る「始まり」の合図

相変わらず全国ツアーは進行中で、尚かつ今は学園祭シーズンということもあり、週末は全国各地を飛び回っている。大変ありがたい。おまけに我々にとって最後のM-1グランプリが、いよいよ開幕した。ここからは、より一層慌ただしくなる。M-1がある、最後の秋がやってきた。そんな10月。

近影

なんか、時折「始まったな感」をビシビシと感じるときがある。たとえば『高円寺ジュンジョー』という小劇場がある。その劇場は、小劇場らしいこぢんまりした楽屋と別に、似つかわしくないほどに広大なベランダがある。大体みんなそこで直射日光を浴びたり、風に吹かれたりしながらネタの練習をするのが定番だ。

隣のビルの1階にラーメン屋さんがあって、そのお店のダクトから炊き上がったとんこつの濃厚な香りが直接ベランダに流れ込んでくる。若手に混じってそこでネタ合わせをしたとき、「ああ、今年も始まった」という気持ちが食欲と共に押し寄せてくる。

あるいは、西武新宿駅の向かいに小さなケバブ屋さんがある。周辺には小さな劇場がいくつかあるのだが、それらの中間地点に位置するそのケバブ屋さんは、いつもひっきりなしに客が来ている繁盛店だ。

何より値段が350円と激安なこともあり、付近を生息地とする貧乏芸人の味方であり、ソウルフードでもあるのだが、そんなことより店員さんが多い。2畳くらいのスペースに8人はいる。肉を削ぐ人、肉を挟む人、会計する人、会計する人の肩を揉む人がいる。

そこのケバブを食べたときも明確に「始まった!」と思った。「ライブに出ながらネタを叩く時期が」だ。今年に関しては加えて「これで最後だ!」という思いも押し寄せてくる。もう来年からはしなくていいと思うとかなり嬉しいのだが、少しの寂しさもある。仕方ない。

そのケバブ

お笑いライブシーンには旬ってもんがある。我々の若手との旬の時期はとうの昔に過ぎ去っていて、もう2周くらい周回遅れだ。今旬の若手に混ぜてもらえるだけでありがたい。さあ、果たして有終の美を飾れるのか、期待していてほしい。

「学祭キング」

学園祭に関しても「始まったな」があった。真空ジェシカとひつじねいりと3組で福島に学園祭に行ったのだが、そこで感じた。

学園祭。ちゃんと大学生として参加したことがないので見る側に回ったことはないのだが、芸人が来るってどういう気持ちなのだろう?といつも思っている。なんか少しでも思い出になればいいな。

今年もたくさんの大学からオファーがあってありがたい。まず、一旦全てリストにしてもらって見せてもらっている。担当の社員さんがそれを熱意順に並べてくれ、それを元に我々が行きたいところを選び、そこから近くて動線の良い大学と合わせて組んでもらう。

毎年ツアーやM-1との兼ね合いがあってそこまで多く行けていないのが心苦しい。来年は学祭キングを(目指せるほどのオファーがあれば)目指そうかな。

学園祭といえば黒板の似顔絵

さて、今月は北海道の学園祭にも行った。札幌→旭川という移動をかましたのだが、同じ北海道といっても遠いという事実を痛感した。旭川はひと足早く秋めいていた。駅がものすごくデカくて、もっとゆっくり見てまわりたかった。京都駅くらいのサイズだった。そこから電車を乗り継いでまた移動し、夜は単独ライブでもお世話になった千歳に泊まった。

旭川は秋

単独ライブの千歳公演は札幌から距離があるということもあり、チケットの売れ行きが芳しくなく、何度もプロモーションで来させていただいて完売した。なので、なかなかに愛着が湧いている。

単独ライブで来た際に、マネージャーと夜ふらっと入ったお寿司屋さんが、大当たりだった。たらふく美味しいお寿司やつまみを出してくれる上に、とんでもないマシンガントークも食らわせてくる店で、見事に我々は蜂の巣にされてしまった。マネージャーとはしっぽり仕事の話でもしようかと思っていたのだが、ひとつもできなかった。その代わり野生のハスカップを毎日取りに行っている話、数の子を乾燥させている話を聞かせてくれた。

「嫁さん大事にしろよ!」と大将が僕に言うと隣の女将さんが、「どの口が言うか!」と言って大将が舌を出して逃げる。完全に夫婦漫才の様相だった。勉強になった。ちなみに学園祭で泊まったときもこのお寿司屋さんに行ったので短期間で2回行ったことになる。

そのお寿司屋さんのお寿司

その次の日は青森の学園祭。少し時間があったので、学内の展示を見て回れた。どういった理念で、普段どのような学習をしているのかが分かった。やはり地元の人材を地元で活かしたいという気持ちがあるようだった。何人かの学生と喋り、学生のセットログに映ったりした。つい最近までビーリアルだったのに今はすっかりセットログだ。帰りは美味しい海鮮丼を食べた。

全国ツアーは千秋楽を迎えた

全国ツアーでは宮城県へ。仙台には実はM-1決勝進出以前から縁がある。カミナリがMCの『独眼竜カミナリ』というネタバトル番組があり、そこで優勝して特典でロケ特番を2回やらせてもらった。確かM-1でもやったラーメン屋さんのネタだったかな。そんなこともあり、宮城県は「昔から目をかけてくれた」みたいな意識がある。今年はずっとネタ作ってたからうろちょろ出来なかったけど、また来年以降は満喫したい。サンドウィッチマンさんがよく番組で食べている三角の油揚げはどこで食べるの?

単独ライブの様子

千秋楽は大阪。難波でも梅田でもなく、相方の地元・池田市アゼリアホール。ずっとここでやると思う。池田はいい街だ。終わりはスタッフのみんなとバーベキューをしてツアーの完走を労った。

ツアーをやっていて、ひとつ、確実に分かったことがある。「ライブ制作はスタッフファーストであるべき」というものだ。もちろんお客様ファーストなのだが、そのお客様と一番最初に顔を合わせるのはスタッフで、実際に触れ合うのもスタッフだ。優秀なスタッフがいてくれれば我々は漫才に集中できる。

だからスタッフさんは大事だし、礼を尽くす。優秀な人をリーダーに据えて、人選も任せている。実際アンケートなどでも「案内がわかりやすかった」「明るくて素敵だった」などかなり高評価で鼻が高い。お客様の満足度に直結するから楽しくやってほしい。

今年も全国ツアーありがとうございました。来年は3月に日本武道館公演があるのでツアーはやりません。でも再来年からはやりたいな。もう動き出そう。違う土地に行き、味わい、学び、交流してその土地に根づくものを吸い込んで、それを吐き出しながら生きていきたい。

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キールズ製品を愛用している旨をここに載せていたら、なんとキールズの方がライブに来てくださいました。ありがとうございます。そしてこちらをプレゼントしていただきました。おかげでプルプル漫才師です。肌くらいは若手で。

\2027年の武道館単独ライブは見逃せない!!/

ヤーレンズ単独ライブ一万人に漫才in 日本武道館

開催日時
2027年3月7日(日)15時開場/16時開演
開催場所
日本武道館 (東京都千代田区北の丸公園2−3)
イベントHP
https://event.1242.com/events/yarlens_budokan/
出演者
ヤーレンズ
イベント
ハッシュタグ
#ヤレ万
チケット
料金
全席指定9,174円(税込)
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
受付情報
オフィシャル最速先行(抽選)
受付期間
10月25日(日)12時00分~11月23日(月・祝)23時59分
問い合わせ
キョードー東京0570-550-799(平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)

★ヤーレンズ・出井隼之介の連載は毎月最終土曜夜配信予定です!お楽しみに★

ヤーレンズ・出井隼之介(でい じゅんのすけ)プロフィール
1987年3月2日生まれ、神奈川県出身。楢原真樹(写真左)と結成したお笑いコンビ『ヤーレンズ』のツッコミ担当。『M-1グランプリ2023』で初の決勝進出を果たすも優勝を惜しくも逃すが、一気に話題に。好きなことは、コーヒーを飲むこと(カフェ巡り)、サザンオールスターズを聴くこと、美容&メイクなど多趣味で、インスタグラムではコーヒーについても発信している。

・ニッポン放送『オールナイトニッポン0』毎月最終土曜日担当 27:00〜28:50 O.A.
・TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』隔週木曜日レギュラー 8:30〜11:00 O.A.
・ABCラジオ「ツギハギ月曜日〜ヤーレンズのダダダ団〜」毎週月曜レギュラー 21:15〜23:30 O.A.
・テレビ東京「真空レンズ」毎週木曜日深夜25:30〜26:00 O.A
・Podcast「ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話」Powerd by ゲキサカ 毎週金曜日6時配信

★公式YouTube 『ヤーレンズオフィシャルチャンネル』
★個人公式インスタグラム @dei_junnosuke
★公式X @Yarlens_Dei

文/出井隼之介 (ヤーレンズ)