ブッククラブ、テキストヒップって?世界の「読書ブーム」を解説!

今、世界中で「本」が静かなるブームに! 世界で広がる「読む」ムーブメントをCHECK!CHECK!

海外セレブやハイブランドが主宰するブッククラブがアツい!

教えてくれるのは

海外セレブウォッチャー・さかいもゆるさん
コラムニスト。多数の媒体でハリウッドセレブのトレンドコラムを執筆。自身もブッククラブを主宰するほどの本好き。詳細は@moyurusakaiをチェック。撮影/Kenta Yoshizawa

私の推し本

海からの贈物
著:アン・モロウ・リンドバーグ 
訳:吉田健一 ¥605(新潮文庫)

「海辺の貝などに重ねながら、愛や女性の生き方について綴った一冊。普遍的な人生の真理がさらりと書かれているところが素敵」

本を読み、本をまとう。文学が新しいカルチャーに

「世界各地で読書ブームが同時多発的に起きていますが、その兆しはパンデミック期(2020年頃)から。外出が制限されるなか、デュア・リパをはじめとした、セレブリティがオンラインのブッククラブを立ち上げ、共通の本をみんなで語り合う交流が広がったんです。

このムーブメントはファッション界にも波及。すでにDIORやmiu miu、COACHなどが取り入れていて、ブランド主宰のブッククラブが行われているほか、作品をモチーフにしたチャームや、本のタイトルをあしらったバッグなど、文学を〝まとう〟楽しみ方も生まれています! これは同時に〝文学=教養〟を示す記号にもなっていて、〝わかる人にはわかるオシャレ〟という特別な価値観も生んでいます。

また、世界的なファンダム文化も、本ブームの一因に。推しを堂々と表現するように、本が好きということをSNSなどで発信するのが、自己表現のひとつになっているのだと思います」

Key Person…デュア・リパ

©Getty Images

世界的ポップスター、デュア・リパは読書ブームを象徴するひとり。音声コンテンツ『Service95』で本について発信。パートナーと親しくなったきっかけも、偶然同じ本の同じ章を読んでいたことだったそう♡

More more コラム 小説『BUTTER』が世界中で大ヒット!

BUTTER
著:柚木麻子 ¥1,045(河出書房新社)

「世界累計200万部を突破。イギリスでは2024年に最も売れた本となるなど日本の小説が世界的ブームに」


韓国で流行しているテキストヒップって何?

教えてくれるのは

翻訳家 金光英実さん
ソウル在住歴約30年。『梨泰院クラス』『涙の女王』など数多くの人気ドラマ・映画の字幕翻訳を手がける。著書に『ドラマで読む韓国:なぜ主人公は復讐を遂げるのか』(NHK出版新書)など。

私の推し本

別れのフーガ 或る美学者の『愛と再生の断章』
著:キム・ジニョン 訳:小笠原藤子 
¥2,420(CEメディアハウス)

「美学者のキム・ジニョンが恋愛や別れについて綴った詩のようなエッセイ。言葉が美しくまるで音楽を聴いているかのよう」

韓国では詩集がブームになっている!

「韓国では、『テキストヒップ』をはじめとした本にまつわる流行語が続々と生まれています。この流れを大きく後押ししたのが、2024年の韓国の作家ハン・ガンのノーベル文学賞受賞でした。ハン・ガンの作品を求めて書店に多くの人が訪れ、盛り上がりを見せています。

ジャンルで注目されているのは詩集。短時間でも味わえる詩は、デジタルから少しでも離れて癒やされたいという、忙しい韓国人にハマったよう。また、ヘルマン・ヘッセの『デミアン』など、時代を超えた名作が、再発見されるリバイバル現象も起きています。紙をめくる時間や、好きな文章を手書きする時間がちょっと特別でかっこいい、そんな感覚が韓国でブームを生み出しているようです」

読書にまつわるキーワードをチェック!

テキストヒップ #텍스트 힙

2024年の年初から流行り出したText(テキスト)+Hip(かっこいい)を組み合わせた言葉。「本を読むことってかっこいい」という感覚を表す。

ポエットコア #포엣코어

詩人のような知的でアナログなファッションのこと。こうした服装でカフェで本を読むなど、過ごし方を発信して楽しむ人もたくさん。

ライティングヒップ #라이팅 힙

好きな小説や詩の一節をノートに書き写す「筆写」など、手で文字を書くことがかっこいいことを示す。書くことが記録から自己表現にシフト。

ナ・テジュ #나테주

様々な詩集がヒットする中でやっぱり強いのが、韓国を代表する詩人ナ・テジュ(81歳)。親しみやすい言葉でKPOPスターにもファンが多い。

CanCam2026年11月号「美女の教養読書。」より
構成/西村真樹 WEB構成/齋藤奈々
◆この特集で使用した商品はすべて、税込み価格です。商品についての問い合わせ先は、こちら。クレジット表記のないものは私物です。