いきなり絶景!越後湯沢の温泉宿「里山十帖」のこだわりがすごい

この露天風呂「湯処天の川」は、ご覧のとおり柵も植え込みもありません。新潟と群馬の県境にそびえる山々が一望できるのです。

「杉の木を切ったら、いきなり絶景が現れました」と言うのは社長の岩佐十良(いわさ・とおる)さん。廃業する旅館を買い取り、改築しました。以前は杉林に囲まれて、お風呂からの眺望はまったくなかったのだそう。

晩秋の初冠雪から初冬にかけての雪山は必見。夏の夜の天の川も見事です。星空が見えるように、露天風呂の照明は暗めで、浴槽の上には屋根がありません。満月の夜は月光浴も楽しめます。景色に見とれるうちに肌がつるつるになる、美肌の湯です。

そして宿に一歩足を踏み入れると、幕末に建てられた庄屋屋敷が、重厚なロビーとなって旅人を迎えます。吹き抜けの空間には、豪雪に耐える太い梁が渡り、冬の厳しさを物語ります。一方、宿泊棟はモダンなインテリア。椅子の名品が置かれて、アクセントになっています。

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この宿は米どころ魚沼の中でも、最古の米がとれる特別な場所にあります。その理由は、冬に4mも積もる雪と地質。ここ大沢集落と君沢、樺野沢の「三沢」が米どころの中の米どころ、ワインならグランクリュなのだとか。

「うちのメインディッシュはごはんです」と岩佐さんが言うように、「これぞ魚沼コシヒカリ」というぴかぴかのごはんは、卓上の絶景。