「初めから一生モノを、と思わなくてもいい」有識者に聞いた“20代のジュエリーの楽しみ方”とは?

〝ジュエリーを手に入れるなら20代〟のワケ

身につければ自然と自信が湧いてきて、素敵な街に行く経験ができ、購入後は年々価値が上がっていく…。ジュエリー購入は、単なる買い物以上の値打ちがある! 今、そして10年後、20年後の自分のために。Vol.1では、ジュエリー・ディレクターの伊藤美佐季さんが、〝20代〟でジュエリーを買うべき理由と背中を押す言葉を届けます。

初めてのジュエリーの楽しみ方とは?

今回教えてくれたのは…ジュエリー・ディレクター 伊藤美佐季さん

プラチナの広報機関勤務を経て、イタリアに遊学。帰国後はスタイリストとして雑誌、広告など多くを手がけ、ジュエリー・ディレクターとしても幅広く活動。『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)著。

〝ジュエリーは名刺代わりにもなる「自己表現」

〝20代の今、ジュエリーに触れることが未来の自分の洗練度につながる〟

食や住まいの好みと同じように、ジュエリーを見る目も経験とともに磨かれていくもの。たくさん見ていくうち、宝石なら好みのカットや透明度、地金ならブランドによるわずかな色の違いがわかるようになります。だから20代のうちに色々なジュエリーを見ておくことで、30代、40代の自分がもっと素敵になれるのです。

〝お店にはいつもの格好か、3年後の理想の姿で訪れてみて〟

必ずしも特別な装いにだけ合わせる必要はなく、むしろ手持ちのカジュアルなTシャツやデニム、スニーカーを素敵に見せてくれるのがジュエリー。肩の力を抜いて、いつもどおりの自分でお店に行ってみてください。または、10年後とまでいかずとも、3年後くらいの自分の理想の姿を想像して少し背伸びしたジャケットを着ていくのも◎。服と同じで、『いつかは似合う女性になるぞ!』という道標としてジュエリーを選んだっていいのです。

〝初めから「一生モノを」と思わなくてもいい

正直、初めてのジュエリーで〝一生モノ〟は難しい! 好みはもちろん、肌も体型も変わっていくものですから。でもだからこそ、〝今〟の自分らしさを表すものを持つことに意味があるのではないでしょうか。歳を重ね、ふと置いてあるリングやピアスを見たときに『なんだか全部自分っぽいな』と思えたら… ずっと身につけているわけでなくても、ジュエリーとの〝一生モノ〟の思い出や記憶ができたということですよね。ぜひそんな、自分らしさが宿るジュエリー選びを始めてみてください。

〝ブランドは自分を表す要素のひとつ。とらわれすぎずに、好きなものを〟

例えば普段クールな女性がヴァン クリーフ & アーペルのブレスレットを身につけていたら、少女っぽさとのギャップにときめきますよね。カルティエならコンテンポラリーでかっこいい、ブルガリなら迫力がある、ティファニーならシンプルで何色にでもなれる…。まずはなりたい女性像を思い浮かべ、ブランドの力を借りて実現する気持ちで選んでみてください。

▶︎補足 from 編集部:ブランドによる色表記の違い
地金のゴールドは「イエローゴールド=YG、ホワイトゴールド=WG、ピンクゴールド=PG」と表記されます。ブランドによる色のニュアンスや表現の違いも、楽しめるポイント!
例えば「PG」なら…
シャネル:BG(ベージュゴールド)、ティファニー:RG(ローズゴールド)、タサキ:SG(サクラゴールド)

〝失敗しちゃっても大丈夫! お店で素晴らしい接客をされる経験も、大人の女性へのステップ〟

お店でテンションが上がって、似合わないものを買ってしまうことも大切な経験です。数年寝かせたら似合うようになることもあるので安心して!

〝アイテムは、「自信のあるパーツ」につけるものを選ぶ〟

周りからきれいに見られたいのなら、自信があるパーツにつけるアイテムを選ぶのもひとつの手。つけている箇所=人にいちばん見られる部分なので、横顔に自信があるならピアスを、鎖骨がきれいならネックレスを。もしくは、自分の気分を上げたいのなら目に入りやすいブレスレットやリングを。『なんのために買いたい?』と考えると、ぐっと選びやすくなると思います。

買い足し・重ねづけを前提に選ぶという楽しみも〟

華奢なリングや細めのバングルをファーストジュエリーとして購入し、2年に1度、重ねづけアイテムを買い足していく。最初から大きなものをドカンと買おうとせず、長い目でだんだん大きさや値段を上げて楽しめるのもジュエリーの魅力です。

〝ジュエリー探しは、1回で終わりじゃない。自分に似合うものを見つける旅。まずはたくさん見比べてみて〟

考えすぎても買えなくなってしまうので難しいところですが、焦って即決せず、できれば色々じっくり見比べることをおすすめします。店舗でのフィッティングも大切に。モノとしてかわいいことと、つけてみてしっくりくることは全然別なことがあるからです。その上で、『今の自分に必要なジュエリー』かどうかで決断を。

ファッション感度が高いCanCam it girlの見解は!?

ジュエリー購入に前向きな、20代のCanCam読者モデル「it girl」20名にアンケート調査を実施。

Q.20代のうちにジュエリーが欲しいですか?

Q.ジュエリーといえば、思い浮かぶ人物は?

A.オードリー・ヘプバーン、サナ(TWICE)、川口春奈

Q.憧れのデザインは?

A.「ひと粒ダイヤ」♡ 圧倒的1位!!

「ひと粒ダイヤが似合うようになったら、素敵な女性に成長できたと思える」(立花 蘭さん/23歳/タレント)

「シンプルだけど上品で、年齢を重ねてもずっと身につけられると思う」(怜奈さん/28歳/動画クリエイター)

「見るたびにうっとりできそう」(若山莉久さん/26歳/モデル・ライバー)

Q.気になるアイテムは? (複数回答可)

Q.ファーストジュエリー購入の予算感は?

有識者の金言に納得!

自分が惚れ込んだジュエリーはお値段以上の価値を私たちに与えてくれるもの。未来の自分をより素敵に魅せてくれるジュエリーに出合うべく、気負わずにビビッと運命を感じるジュエリー探しを始めてみては? 

2025年CanCam12月号「〝ジュエリーを手に入れるなら20代〟の理由」より
イラスト/糸井みさ 構成/川口里那 web構成/稲垣あすか