35歳は「乙女とおばさんのハイブリッド」である【東村アキコのひとり王国】

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30代中盤にさしかかると、女性は20代の「お嬢さん」的な価値観を抱えたまま「おばさん」になっていきます。こう聞くとすごく悲観的に聞こえますが、実はここをどう受け入れるかが、そこからの人生を楽しく生きられるかのターニングポイント。「おばさん」っていうと、日本ではどうしても、肉体的な衰えや対外的な評価が先に立つけれど、裏を返せば、外見だけでかわいがられたり、不当に評価される必要がないという意味で、最強で無敵なんです。

だから、自分が培った価値観にのっとって、「自分がいかに楽しく生きるか」という基準で生きてみる。私は、35歳を過ぎてから、たくさん旅行をしたり、自分の誕生日パーティを自ら派手に開いたりするのをおすすめしてます。自分のために華やかで、楽しい人には、卑屈さとか不機嫌さとかが入る隙がない。「そのほうが経済回すでしょ! 国益のためにもなるでしょ!」と思うんですよね。

他人からの目や将来への不安を基準にしがちなドマ女世代ですが、いかにそういった既存の考え方に自分を当てはめずに、毎日を楽しくやっていけるかが、働くドマ女として楽しく生きる秘訣だと思います。そういう意味も込めて、連載のタイトルは「ひとり王国」。とりあえず東村王国の日々の楽しさを国民として思い知ってもらえればと。この連載を通して、みなさんが自分のなかにそれぞれの「王国 」を築いていけますように。

 

初回から頭をがしんとつかまれて価値観をぐらぐらと揺さぶってくるメッセージ、いかがでしたでしょうか?

本誌では、「ひとり王国」を盛り上げる、東村さんのハマりものについても紹介していますので、そちらもぜひチェックしてくださいね。

さて、次回は「35歳の仕事」について。これもかなりの味わいです! お楽しみに。 (五十嵐ミワ)

★月刊誌『ヒバナ』での連載も要チェック!→ 東村アキコの新境地…待望の新作は『ヒバナ』にて連載!

『Domani』2015年10月号表紙

『Domani』2015年10月号(小学館)

 

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