些細なことで恥ずかしがったり、胸をときめかせたりする人は、見ていてとても愛らしいものです。そんな人たちは、親切な行動や善意を表立って披露するのではなく、裏でさりげなく行うことが多いのも魅力のひとつです。
そうした陰での善行は誰かに「見てほしい」と思わずとも、自然と評価されることがあります。やがて、その功績はお天道さまが見守ってくれているかのように、報われることもあるでしょう。今回はその裏の徳を表す手相、「運命から愛される徳を示す“陰徳線”」について詳しくご説明します。

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Contents
位置・形状
陰徳線とは、手相において生命線の内側、親指の付け根部分に広がる「金星丘」に現れる複数の縦線を指します。この線は感謝や善意を積む行動によって手のひらに現れると言われており、利他的な行動を表すものとして知られています。
他人のために何かを行ったり、自分の利益を考えず善行を続ける人物に見られ、「陰徳」の象徴として手相学では重要視されます。
【1】左手、右手、両手それぞれにある意味
陰徳線が左手に現れている場合、生まれ持った親切心や利他精神が強いタイプとされています。こうした人は育ちが良いことが多く、人間性も清らかで、他者の善意を純粋に信じられる傾向があります。一方で右手に見られる場合、人生経験を通じて利他精神が培われていくタイプです。ボランティア活動などを契機として、自身の中に眠る善意が花開くようになるでしょう。
さらに両手に陰徳線を持つ人は自己犠牲の精神が非常に強く、その結果損をしてしまう局面も出てくる可能性があります。場合によっては仏門に入り、自身を高める道を選ぶ人もいるかもしれません。
【2】「長い」と見返りを求めず、人のために尽くせるタイプ
陰徳線が長い人は、自分自身の利益よりも周囲への献身に喜びを感じる性格の持ち主です。誰かの役に立つことで自分の存在意義を感じたり、大切な人から認められたいという思いを強く抱いたりするでしょう。
この手相の持ち主は見返りを求めず一生懸命尽くしますが、その献身的な姿勢が行き過ぎることもしばしばあります。必要以上に力を注ぐことで、相手から利用されてしまうリスクもあるため、自分自身の気持ちや行動を適度に抑えることが求められます。
【3】「短い」と下心ありの計算高いタイプ
陰徳線が短い人はその場ごとの瞬発力や決断力でチャンスを掴むタイプです。若いうちから頭角を現し、重要な役割につくことも少なくありません。ただし、その行動には計算や利己的な側面が含まれる場合もあります。
このような特徴が周囲に広まると反感を買うことがありますが、気にせず前進する図太い精神力も持ち合わせています。その結果、組織内で高く評価され参謀役として活躍し、リーダーからの信用を得ることでさらなる成長につながるでしょう。
【4】「2本」あると献身的なタイプ
陰徳線が2本ある人は、自分自身よりも他人のために力を発揮することが得意なタイプです。サービス業など、人と接する仕事に向いており、そこで大きな成果を上げる可能性があります。また、自由業を選ぶことで才能を開花させる人も多いようです。周囲への気配りを忘れずに、マイペースに物事を進める人柄が特徴です。
特に女性にとっては良い手相とされます。独身時代は聡明で輝きを持つ存在として見られ、結婚後は家庭を支える良妻賢母になるでしょう。堅実な家庭を築き、子供や健康にも恵まれる幸せな人生が期待できます。さらに、陰徳線が多ければ多いほど、人のために役立つ力を発揮する機会が増えるようです。
【5】「スター」があると奉仕活動で脚光を浴びる強運相
陰徳線にスターがある人は、高い奉仕精神と溢れる人徳の持ち主です。広い視野で物事を捉え、友達や知人に恵まれ、豊かな交流や人間関係を築く才能があります。特に、海外で活躍する人も多く、非常に希少な相とされています。
人のために行動することが大きなエネルギーとなり、朝日が昇るような勢いで成功や発展を遂げる暗示があります。奉仕活動や福祉を通じて、事業運や金運だけでなく対人運にも恵まれ、様々な場面で活躍できる力を持つでしょう。
【6】「フィッシュ」があると社会貢献が“陽報”となる
陰徳線にフィッシュがあるタイプは、人のために努力すればするほど、その苦労が表立った成功や成果となって返ってくる“陽報”を得る力があります。歳月を重ねることで人生の土台がしっかり築かれるでしょう。雇われるよりも独立することでさらに運勢が加速する傾向があります。
しかし、時に独善的になりやすい面があるため注意が必要です。健康運には問題がありませんが、せっかちな性格からトラブルにつながる可能性があるので、物事には余裕を持って取り組むことがおすすめです。
【7】「グリル」があると苦しいとき仲間に救われる
陰徳線にグリルがある人は、他者を支えることに喜びを感じ、自分の力を最大限発揮できるタイプです。そのため、人間関係では主にサポート役として活躍し、周囲から信頼され頼りにされる存在となるでしょう。そして、自分自身が困難な状況に置かれた際は、先陣を切って助けてくれる仲間や家族が必ず現れるはずです。こういう経験がきっかけとなり、あなた自身の才能や真価を新たな形で活かす道が見つかるでしょう。
何事にも計画的で緻密さを持っているため、サポート役としての仕事でも成功しやすい傾向があります。
おわりに
陰徳を積む人は、人知れず善行を行うという美徳を持っています。その背景にはシャイな性格もあるかもしれません。自分の内向的な部分を改善したいと感じることもあるでしょう。しかし、その慎重さや観察力といった性格は大きな長所となります。自分自身や他者の良い面に目を向け、それらを十分に活かすことができれば、陰徳だけでなくシャイな性格自体も一つの武器へと変わる可能性があります。
(脇田尚揮/ライター)







