私の人生の節目には、いつもそばにカルティエの腕時計が
これまでたくさんの本物を見てきたスタイリスト・川上さんが、20代で購入した物で本物だと感じているのは、意外なことにたったひとつ。そこに込められた想いとは。
大手銀行に7年勤めたのち、スタイリストに転身した異色の経歴の持ち主。雑誌『Oggi』などの女性誌や広告などでも活躍。現在『おしゃれになりたかったら、トレンドは買わない。』(講談社)が発売中。
川上さんのホンモノ…【Carier】の腕時計たち
素敵な腕時計は多々ありますが、世界5大ジュエラー・カルティエの腕時計はジュエリー感覚もあって、自分が好きなシンプルな服に風格を添えてくれます。手厚いアフターサービスもあるので、大切にすれば本当に一生ものに!
いい腕時計は、若いうちに買うべき。自分に風格と自信を与えてくれます
最初に購入したのはカルティエの『パシャ』。10代の頃に母の愛読雑誌を読んで「素敵な大人はカルティエのパシャをしているんだ」と脳内に刷り込まれたのかもしれませんが、社会人になったらカルティエの腕時計を買うのが、人生の目標のひとつで。20歳で就職をして22歳の頃に父とニューヨークに旅行に行く機会があったので思い切って買う決意をしました。
店頭でずっと欲しかった白いフェイスのパシャを見つけて、買ったときのあの高揚感は今も忘れられません。そこからますますカルティエに夢中になり、1年後には『タンク ディヴァン』を購入。廃番が決まっていたモデルだったのですが、それでも買おうと思ったのは廃番後もベルトや部品の交換ができるという話を聞いたから。すでにベルトは何度か交換していて、黒→白そして今はダークブラウンに。そのときの自分に合わせてマイナーチェンジできるところもこの時計の魅力です。
その後、30歳でスタイリストとして独立したときに両親がプレゼントしてくれた『ヴァンドーム』。昨年、出産したときに夫からもらった『ベニュワール』が増えました。私の人生の節目で増えていったこのカルティエたちは、特別な本物。眺めるだけで、そのときの想いが込み上げてきます。
これは私の師匠から教わったのですが、若いうちからハイブランドをたくさん見る経験をすると、本当に目が肥えてくるもの。もし自分にとっての本物がわからない方がいたら、色んなお店でまずは見たり触ったりするだけでもいいと思います。自分の目を養って本物を見つけてください。
20代のうちに本物に触れる機会を
まだ高価な買い物に勇気がでないという人も、見て、触れる機会をつくって、少しずつ〝ホンモノ〟の魅力を感じていくと、いつか運命の出合いを引き寄せられるのかもしれません。年齢や経験を重ねながら、長く愛せる大切な〝ホンモノ〟を見つけてみてくださいね。