※これは酒好きライター後藤の完全なドキュメンタリーです
※「学び」まで飛ばしたい人は下記もくじの「バッグ紛失時件から学んだ6つのこと」まで飛ばしてください
Contents
AM1:00 見知らぬ路上で覚醒
華金を終えたある日の深夜1時、ふと気付くと私はなぜかまったく知らない場所にいた。高級マンションか、オフィスビルかわからないが、なんらかのキレイなビルの敷地内に座り込んでいた。
最後の記憶は、赤坂のスナックを出たところで途切れている。
仲良くさせていただいているお姉様を中心に、友人たちと焼肉に行ったあと、「スナック」と呼んでいるものの、お姉様が通う「THE 赤坂」な会員制バーに連れていっていただき、そこでお姉様の誕生日祝いをしながら、しこたま飲んだ。
…いや、しこたま飲んだと言っても、その日飲んだのはビール、ハイボール、レモンサワー、スパークリングワインと、度数がそこまで高いものはない。いや、日本酒やワイン、焼酎を飲むときは逆に警戒して、水を同量飲むようにしている。炭酸のお酒だからと油断したのがあだとなった。
前回のこの会で、終電を逃してタクシーで帰ったので、「今日こそ終電で帰る」と意識がはっきりしていて、私は友人たちより先に帰った。そう、そのはず。
なのに、なぜ午前1時、私はまだ外にいるんだ??
ここはどこなんだ??
まったくわからないまま立ち上がる。終電はもうとっくにない時間で、タクシーが走る大通りをふらふらと歩きながら探した。まだだいぶお酒が残っていて判断力が限りなく低下していて、Google MAPを見るという思考回路もないほどだった。
東京の12月の深夜、気温は約2〜3度。底冷えしながら歩き、ようやく空車のタクシーを見つけ乗り込んだ。ふとiPhoneのロック画面を見ると、PASMOの履歴が表示されていた。
「赤坂見附入場→赤坂見附出場」
「永田町入場→永田町出場」
なんだこの明らかな奇行は!?
赤坂見附と永田町は違う駅名ではあるものの、地下で繋がっている駅だ。いったい私は小一時間、この駅で何をしていたのか、恐ろしいことにまったく記憶がない。
私は酒に強いと思っていた。まあまあのハイペースで飲むが、自分の限界は把握していて、限界は超えない。たまに超えても記憶が飛ぶことはほぼない。あるとしても「居酒屋でいつのまにか寝ていた」とかそれくらいだ。もしくは、酒の勢いで言わなくていいことを言うなど「やらかす」ことはあるものの「酒の勢いでやらかしてしまった」という記憶はしっかりある。しかし今回は、やらかしたのか、やらかしてないのかさえわからない。
AM1:30 …バッグがない。
人生で初めて長時間記憶を飛ばす経験をしたことに恐怖を覚えながら、タクシーは家の前に着いた。タクシーはいつもクレジットカードで払う。というわけで、バッグからカードを出そうとした。
……バッグがない。
パソコンや資料を入れている大きいサブバッグは持っていて、鍵や財布を入れたメインバッグがない。大きなサブバッグの中に入っていないか探したがない。タクシーの座席にもない。
混乱しながらひとまず常に5000円くらい入れている交通系IC(スマホに入れているモバイルPASMO)で支払いをして、タクシーを降りた。
どこでなくしたのかまったくわからない。最初の焼肉屋に忘れていったのか、スナックなのか、記憶のない駅なのか。スナックの確率90%だと思って電話をしまくったが、営業はすでに終了しているのか、電話は繋がらなかった。
そして、家に入れない。ひとり暮らしなので自分がなくすと終わりだ。さっきまで一緒にいた友人たち(といっても私が先に出たので、一緒にいたのは2時間くらい前)に連絡をしてみたものの、諸事情でその子たちの家には泊まれないという。
そして合鍵はなんと、家の中にしかない。
無意味!!
AM1:40 鍵開けサービスとの戦い
私の住む賃貸物件は、緊急トラブル24時間サービス的なものと契約していなかった気がする(それがあった物件に住んでいたときは携帯に登録していた)。鍵開け業者を検索し、ひとまず「(住んでいるところの住所) 鍵を開ける」とかそれ的なワードで調べていちばん上に出てきた鍵開けサービスA社に電話をした。精査をしている余裕はなかった。なんせ気温は2〜3度だ。私の住む賃貸物件は共有スペースに暖房が効いているタイプではないので、一分一秒を争う。
「すぐ向かいます、時間は担当から折り返します」と言われ、待った。
しかし。
来ない。
数十分待ったところで「死ぬのでは?」という疑いがうっすら頭をよぎり始めるほど体が冷え切った。
A社には「すみませんが屋外のような場所で待つしかない物件でもう寒さで無理です」的な電話をして、別の鍵開けサービスB社に電話をした。
私「先に電話したところが来ません、すぐ来れるようであればお願いしたいのですが、どのくらいでしょうか」
B社「その住所でしたら10分〜15分程度です」
私「本当ですね? 他社さんがすぐ行きますと言って30分以上来ません」
B社「本当です。うかがいます」
B社が神に見えた。
そのタイミングでA社から「あと1時間後になります」と電話が来た。「もう他を呼んだのでキャンセルでお願いします」と伝えると、すでに稼働が発生しているので数千円は取られるらしい。今思えば「いや、稼働発生してないだろ」と思うので、払わなくていい気もするものの、バッグをなくすほど酒に酔った人が気温2度の屋外にずっといると、とうていまともな思考ができないので払った。
そして約10分後、B社は本当にやってきた。人が来た瞬間の安堵感は忘れられない。
部屋の前に行き、担当者が私の家のドアを見た。
「すみません、これは特殊なパターンの鍵で、開けるのに最低5〜6万かかります。もし開かなくて破壊になった場合はもっと上がります」
…なんだって? 最低5〜6万?
我が家の鍵は、本当にわりと昔ながらのギザギザのタイプで、かなり一般的なもの、だと思われる。もしかすると専門家にしかわからない本当に特殊パターンなのかもしれないが、それを私が判別する術がない。
ガチで特殊な鍵なのか、ぼったくりなのか、わからない。
酒に酔っていて、凍えるほど寒く、判断能力が普段の5%くらいになっている私でもわかることは「ガチで特殊だとしてもぼったくりだとしても、5〜6万は払えない」ということ。というわけで、お断りすることにした。
深夜3時、安堵からの絶望。家の前にいるのに、鍵がないだけで、帰れない。
そしてこちらも稼働は発生しているので数千円は払うことになった。そういうビジネスなのかもしれないな、と思った。
AM3:30 一夜を明かせる場所へ向かう
バッグを丸ごと紛失したので、鍵もなければ、財布もない。幸いスマホは持っていて、PASMOに3000円、PayPayに1000円ほど入っていた。スマホが完全な命綱だ。そしてそのスマホは充電が残り20%。モバイルバッテリーと充電コードも紛失したバッグの中に入っていたので、ない。ひとまず、充電ができる場所に向かわなければいけないと、充電コードを購入した。残り計3000円。
近隣の空いているホテルを調べると、安くても1泊3万円はした。
というわけで、「あまりお金を使わず一夜を明かせる場所」として、私が最適だと判断した都内某所(諸事情により秘密)へ向かうのにタクシーを使うか迷ったが、財布をなくした状況でお金を使うのが怖くて、小一時間歩いて向かうことにした。
AM4:30 ようやく室内へ
気温2度の中、小一時間歩いて都内某所に到着。ほっとした。そこは寝転がれて、充電もできる。ただ、ここまで4〜5時間も12月の屋外にいたので、暖房を設定できる限り最大にしても底冷えが止まらない。よりによってこの日手持ちのコートでいちばん短い丈のものを着ていて、コートをかけてもあたたまらない。別のふかふかのロングコートにするか最後まで迷っていたが、ロングコートにすればよかったと後悔しながら、横になった。
AM7:00 寒さで起床
寒くて2時間ほど眠ったところで起きてしまい、二度寝はできなかった。お湯で手を洗い、あたたかい飲み物を飲むと、体が内側からふわっと温まるのを感じた。
物件の管理会社が開くのが10時。そこで家の鍵を開けてもらう依頼をする。
スナックのママにはLINEを送った。
焼肉屋の開店は11時。まだ先だ。
まず、確実に開いている駅に電話をしよう。記憶のない魔の1時間、トイレなどに立てこもって荷物を置き忘れた可能性はまあまあ高い。
…しかし、駅にバッグの特徴を伝えたものの「こちらには届いていないですね…」と言われた。
絶望。
AM9:00 試しに管理会社に電話をしてみた
私が住む家の管理会社は、ひとりで地元密着でやっているハートフルな会社なので、もしかすると携帯に転送されるタイプかもしれない、と思って、開店1時間前に試しに電話をしてみた。
管理会社さん「もしもし」
出た!!!
鍵をなくしたので開けてほしい旨を伝えると、「今歯磨きしてたんで、ちょっとすぐ調べて折り返します」と言われた。やっぱり携帯に転送されるタイプだった。ハートフル。
そして案の定、私の家は24時間サービスなどとは契約がなく、スペアキーを持っているのはすぐ近くに住む大家さんとのことで、すぐに連絡をしてくれて、大家さんの携帯の番号を教わった。
大家さんとはすぐ連絡がつき、事情を話すとすぐにポストにスペアキーを入れてくれることになった。
一夜を明かした都内某所から帰宅途中、ショートメッセージで「ゆっくり寝てくださいね!」と連絡が入り、あまりにハートウォーミングだった。
しかし、それと同時にスナックのママから連絡が入った。「片付けをしてから店を出ましたが、その際にはなかったと思います」という、絶望の連絡だった。
90%スナックに忘れたと思っていたのに。
絶望。
キャッシュカードやクレジットカードを止めなければいけない可能性がそこそこ高くなってきた。しかも、私はこの間断捨離で使っていないクレジットカードを結構止めたので、普段使うものしか持っていなかった気もする。最悪の場合、手持ちのクレジットカード全部紛失という可能性もある。嫌だー!
AM10:00 帰宅
大家さんがポストに入れてくれた鍵を使って、帰宅。
いつもの家に足を踏み入れた瞬間とてもあたたかくて「やっぱり家はあたたかいな」と思ったら、よりによってエアコンつけっぱなしだった。いいんだか悪いんだかわからない。
底冷えから来る震えがまだ止まらなかったので即お風呂を沸かしながら、銀行のクレジットカードやキャッシュカードを止める場合の連絡先を調べ始めた。
ついでに記憶のないクレジットカードが出てこないか、あまり使わないポイントカードなどを置いているカード置き場を探すと…あった!! そういえば数年前に契約した気がするものの完全に存在を忘れていたクレジットカード、発見!!
早速Apple Payにそのカードを登録し、PASMOの入金ができるかをテストすると、できた。これで財布に入っていたクレジットカードたちを止めてもなんとかなる。しかし財布がないことに怯えて1万5000円くらい入金した。
熱めに設定したお風呂が沸いて、浸かる。「命の洗濯」という四文字が頭をよぎった。あれだけ私を蝕んでいた底冷えは、一気に解消されていった。
そして「にんげんっていいな」の歌詞を思い出した。
おふろとあったかいふとんが毎日あることがどれだけ幸せか、心から実感した。これからもこの日のことを思い出しては感謝ができると思う。
さて、残る可能性は焼肉屋だ。
AM11:00 そして…
焼肉屋の開店少し前に電話をすると「11時以降におかけ直しください」とアナウンスが流れたので、11時になった瞬間電話をした。
しかし、焼肉屋にも、なかった。
つまり、もう、残る可能性は「路上」もしくは「誰かにどこかで盗まれた」しかない。
駅、スナック、焼肉屋は範囲が限られた捜索だが、ここから先は全世界が捜索対象になる。しかも記憶がないので、自分がどこを歩いていたのかわからない。無理ゲーすぎる。
調べるとGoogleマップの「タイムライン」という機能で自分が歩いたルートをたどれるらしいが、残念ながらオフにしてあった。(その瞬間オンにした)
髪を乾かしながら、LINEでいろいろと相談していた友人に「交番に届けにいきな」と言われ、髪を乾かし終わったら近所の交番に行こうと思った。
そのときふとひらめいた。
「私がバッグをなくしたのが路上だった場合、まず赤坂〜永田町の近くの交番に届けられるのでは?」
「そして、永田町付近という立地の特性上、バッグが突然丸ごと置かれていたら、だいぶ危険物の可能性が高そうなので、交番にそのまま届けられるのでは?」
(※一応説明すると、永田町は国会議事堂、首相官邸、政党本部などが集まる、日本の政治の中心地)
私がフラフラしていたエリアは赤坂警察署管轄の「赤坂見附交番」か、麹町警察署管轄の「麹町四丁目交番」のどちらか。なんとなく、まずは麹町のほうに電話をしてみることにした。
AM11:10 最後の砦、交番に電話をしてみた
女性が電話口に出た。遺失物の問い合わせで、と伝え、名前やバッグの特徴、中身に何が入っていたかを思い出せる限り言うと「少々お待ちください」と保留がかかった。
数分ののち。
「お名前の漢字を教えていただけますか?」
おっ?
心の中でうっすら「これはほぼ確定演出では」と思ってはいたものの、違った場合また奈落に落ちるので、期待しすぎないようにした。
「バッグの中身を、もう一度思い出せる限りすべて教えていただけますか」
「お財布の色はターコイズとうかがいましたが、ブランドはどこのものですか?」
ものすごく詳しく聞かれて、聞かれるたびに「確定演出」の4文字がニコニコ動画のコメントのように脳内を流れていったが、それでもまだ、不安だった。
いくつかの質問に答えると、電話口の女性警官は、こう言った。
「あります。警察署に保管されています」
聞いた瞬間、安堵で涙が出て、まあまあな泣き声で「ありがとうございますッ…!」と言ってしまった。女性警官は「あるとほっとして涙が出ますよね、本当によかったです」とあたたかく寄り添ってくれて、それもまたさらに涙が出た。財布に普段使う諸々の身分証も入っていたので「パスポートを持って警察署に行けば大丈夫ですか?」と確認をすると、それでOKとのことだった。
キャッシュカードもクレジットカードも止めなくていい。取りに行けば、元の日常だ。
電話を切った瞬間「日本最高!」と大声が出た。治安の良さに感謝。
そのまま居ても立ってもいられず、髪も半乾きのまま、完全などスッピンで家を飛び出し、警察署に向かった。
そして…
紛失から約12時間後、1円も盗まれることなく、まったくの無傷で無事に手元に戻ってきた。
ちなみにどこで発見されたのか聞くと、冒頭、深夜1時に私が座り込んでいた「まったく知らない、高級マンションか、オフィスビルかわからないが、なんらかのキレイなビルの敷地内」だった。
おそらくそこで座って休憩していて(なぜ?)、バッグをそこに放置したたま立ち上がった可能性が高い。……本当になんでそんなことしたの?
しかし、これを機会に酒量を減らすとしても、私は「酒に酔って記憶を飛ばしてバッグを丸ごと路上に置いてきた」という前科を抱えることになる。これまでは「酒を飲んでも自分は大丈夫でしょ」という謎の自分への信頼があったものの、これが完全に消滅。
というわけで、ここからは「自分のことを信用しない前提」で、生きていく上の対策を考えるしかありません。
バッグ紛失事件から学んだ6つのこと
【1】AirTagなど、紛失防止タグは絶対に買ったほうがいい
バッグをなくしたとき、真っ先に思ったのが「AirTagをつけておけばよかった」です。
念の為説明すると、AirTagとはiPhoneやMacなどの「探す」アプリから使える、Appleが発売している荷物紛失防止タグ。位置情報を探したり、アラーム音を鳴らすことができます。
これがあれば探しにいくこともできたし、「あぁ、警察付近にあるってことは、きっと誰かが届けてくれて保管されてるのかも」ともっと早く安心することもできたはず。何にもつけていなかったことを後悔して、即購入しました。
鍵にAirTag(写真右)、財布にはAnkerの「Eufy SmartTrack Card E30」というカード式の紛失防止トラッカー(写真左)を。どちらも簡単な設定で、iPhoneの「探す」から使えます。
iPhoneユーザーのためAndroidのことは実体験でお伝えできず恐縮ですが、Ankerのカード式のほうは専用アプリがあるのでAndroidでも使えます。「紛失防止タグ」などで検索するといろいろ出てくるので調べてみてください。この記事を読み終わったらすぐ調べてください。すぐです。「後でやろう」と思うと忘れます。
【2】合鍵が家の中にしかないのは無意味
ひとり暮らしの私は、当然鍵を管理できるのも自分だけ。そんな私が合鍵を置いていたのは、家の中。なぜなのか。無意味すぎる。
どこまでリスクを許容できるかは人それぞれになりますが、
・信頼できる人に預ける(できれば近所に住んでいる人)
・会社のロッカーやデスクなどに置いておく
・ポストの中などに暗証番号式のケースなどにinして入れておく(うちの場合はポストもダイヤル式の鍵かつ結構複雑なのでまずそこの突破が難しそうですが、万が一突破される可能性もゼロではないので、そこそこ危険?悩みどころです)
など、まだ何にするかは考え中ですが、分散させておこう、と誓いました。
【3】鍵開けサービスは事前に調べたもののみがおすすめ
「家に入れなくてパニック×深夜で眠い×酒に酔っている×寒い」という頭がまったく働いていない状態の場合は、まずまともな判断ができません。
「鍵を開けるのに5〜6万かかる」と言われたので、さすがに「それは高い」と判断して今回は諦めましたが、もう少し安かったら、正直それが本当に相場なのかどうかもわからず開けてもらっていた気もします。
賃貸物件契約時に「トラブル24時間対応サービス」的なものに加入している場合はまずそちらに電話。
私のようにそういったものに加入していない場合は、事前に良心的な業者さんを調べておきそこに電話。それがダメならもうその日は家に入ろうとせず、スーパー銭湯やネットカフェ、カラオケ屋、ファミレスなどどこかで朝を待って、管理会社や大家さんに開けてもらう、が正解のように思います。
ちなみに「出張費無料」と書いてある業者2箇所に電話しましたが、結局来なかったA社も、すぐ来てくれたものの相場よりかなり高額をふっかけてきたB社も、2箇所とも別の名目でお金を取られたので、私は今、深夜の鍵開けサービス不信に陥っています。きっと本当に良心的な業者さんもあると思いますが、どれが良心的なサービスで、どれはそうではないのか見抜くのが、あまりに難しい…。
【4】クレジットカードの断捨離しすぎに注意
数ヶ月前に断捨離本を読みまくったのでよくわかるんですが「クレジットカードは、普段使っていないもの以外は退会しましょう」とそこそこ書かれているのを見ました。
けれど、今回のように「使っているクレジットカードをほぼ全部一気に紛失」すると、かなり絶望的な気持ちになります。きっとそのときには銀行のキャッシュカードも一緒になくなっている可能性が高いです。手元に使えるお金がないことの心細さ、とんでもないものでした。
年会費無料のカードなら、普段使わなくとも、家のどこかわかりづらい場所に、1枚予備を置いておいたほうがいいな、と思いました。
【5】GoogleMAPの「タイムライン」機能が意外と便利
記憶を失うまで飲むなという話ですが、そんな万が一のときに備えてこの機能をオンにしておくと、自分の経路を記録にとって、後からいったい自分はどこで何をしていたのか振り返れます。位置情報を記録しておくことに抵抗がない方はぜひ。
これ↓は私が渋谷に電車で行き、ごはん屋さんに行ったときのログ。
上に伸びる線は帰りで、本当はこちらもSHIBUYA109前くらいに行き、そこから地下鉄に乗ったのですがうまく記録されていない…というわけで、精度100%ではないですが、ないよりはあったほうが何かあった際に追跡できて便利そうです。
【6】酒飲みは自分を過信してはいけない
そして何より、結局のところこれです。私の場合ある年齢を超えた頃からグッとお酒が弱くなって、二日酔いの頻度が急増。年とともにお酒が弱くなっているのに、自分の認識が追いついていない気がします。
日本酒やワインなど度数の高いお酒のときは同量の水を飲みますが、ビールやハイボール、サワーは水扱いでガバガバ飲みがち。なんなら普段、日本酒のチェイサーにビールを飲むこともよくある。今回はその積み重ねでやっちまったので、どんなお酒でも水を同時に飲むのが大事です。
そしてお酒はだいたい「気付いたときには引き返せないくらい酔っ払っている」ことが多いので、私は一旦しばらく、自分の中では絶対に酔っ払わない「1回の食事で、3杯まで」くらいの制限を設けてやっていこうと思います…。(もうちょっといけるかもしれませんが、もう自分を信用できなさすぎる)
忘年会、クリスマスパーティー、年末年始、新年会と、何かとお酒を飲む機会が続く季節。どうか皆様、本当に気をつけてください。あくまで私は、何も取られずに交番にすぐ届けられていた超ラッキーケースです。ぜひこの大馬鹿者から学んでいただければ幸いです…。