【実録】引っかかる入国審査、バスから乗車拒否。初海外旅行なのに、「友達と現地集合」してみたら…

ハプニング連発! 台湾で無事友人と合流できるのか

「旅券番号」「イミグレ」「税関」などなど、海外に行き慣れている方であれば聞き馴染みのあるこれらの言葉。24歳のわたくし、実はこの夏初めて知りました。何を隠そう、生まれてこの方日本を出たことがないのです! 専ら国内旅行派の両親の元で育ち、修学旅行もすべて国内、コロナ禍で大学時代に留学はできず…といった具合で全く海外に縁がありませんでしたが、ついに今年、友人と海外旅行を決行! 夏休みを利用し、台湾へ行くことになりました。

「友達は海外行き慣れてるみたいだし安心だね♪」と思いたかったところですが、問題は居住地です。私は東京、友人は大阪と離れており、お休みの関係もあって、現地集合するしかありません。そんなこんなで、半ひとり旅のような初海外旅行が決定しました。果たして友人とは無事合流できたのか!? 実録レポをお送りいたします。

初海外旅行(しかも半ひとり旅)で経験したハプニング6選

①出国1週間前、友人が音信不通に

日本を発つまで1週間を切ったとき、私には重大な心配事がありました。それは、友人と連絡が取れないこと。かれこれ10日ほど返信が来ていません。普段から返信はゆっくりめな友人なので最初は心配していませんでしたが、さすがに10日も連絡がつかないと話は別です。私何か気に障ることして旅行キャンセルされるのかな、それとも事故に遭ったりしちゃったのかな…と不安になっていたとき、インスタのDMに未読バッジが。一緒に旅行に行く友人からのDMでした。

それによると、スマホが壊れてしまいLINEが使えず、なんとかインスタにログインできたのでDMで連絡をしたとのことでした。このメッセージを見たときの安心感と言ったら…! インスタを交換しておいて良かったと心から思った瞬間でした。日常的に会えない場合は、LINEだけorインスタだけではなく、複数の連絡手段を持っておくと緊急時に役立ちますね。

②チェックインカウンターは…どこ?

「よし、私の乗る便は成田空港の第1ターミナルだね、了解!」と、事前に念入りにチケットを確認。当日第1ターミナルに到着しうろうろしてみると、お世話になるはずの航空会社のロゴが全く見つかりません。インフォメーションで聞いてみると、出発は第2ターミナルとのこと。航空会社、ターミナル変更になるならメールしてよ! とちょっと心の中でキレながら改めてチケットを取り出したところ、そこには「第2ターミナル」の文字が…。あんなに念入りに確認したと思っていたのに、思い込みって怖いですね。航空会社、君は無罪だったよごめんね。

電車で移動するしかないのかと思いきや、ターミナル間連絡バスが通っており、無料で第2ターミナルまで移動できるそう。なんてありがたい…! 早速バス停に行くと、ものの数分でバスが来ました。ちなみに私は初・国際線への不安のあまり3時間前に到着したため慌てずに済みましたが、バスで隣に座った男性はそわそわしている様子。「間に合わねぇよ…」という小さな呟きも聞こえ、大丈夫かなと心配になりました。果たして彼は間に合ったんでしょうか…。

③飛行機は飛ぶのか

無事第2ターミナルに着き、チェックインと保安検査、そして出国審査が終了。しばし日本とお別れということで、制限エリア内で味噌カツ丼をいただきました。サクサクとした衣のカツと、温かい味噌汁が体にしみますね。

ゆっくり味わっていたら搭乗時間を迎え、いざ搭乗口へ。ついに日本を出るのかとしみじみとした気持ちになっていましたが、搭乗時間を過ぎても案内が開始されません。その後流れたアナウンスによると、機材準備のため搭乗時間を15分遅らせるとのこと。そして15分後、着陸先の天候不良のため、搭乗時間をさらに遅らせるとアナウンスがありました。搭乗口付近で待っているようにとのことで、散歩することもできません。

その後、1時間程度で搭乗開始。思いのほか早くアナウンスがあったため、SNSを見ていればあっという間。機体はさほど揺れることもなく、無事、台湾の桃園国際空港へ到着しました。

④審査官が3人集まってきて…

入国審査、通称・イミグレ。「What is the purpose of you visit?(滞在の目的は何ですか?)」「sightseeing.(観光です)」「When will you back to Japan?(日本へはいつ帰りますか?)」「August 25(8月25日です)」なんて会話を家でめちゃくちゃ練習していました。日本のパスポートは信用があるとは聞いているけれど、私の英語が拙いばかりに別室送りになってしまったらどうしようと心配だったからです。

機内で希望者へ配られる入国カードをもらいそびれてしまった筆者は、到着後入国フォームをオンラインで記入し、いざイミグレへ!

ドキドキしながらパスポートとスマホを出しますが、質問が始まる気配はなく審査官はパスポートとスマホを見比べています。不安に思っていると、左右からほかの審査官が集まり3人でなにやら話しています。でも、台湾の言葉がわからない私にはなんて言ってるのか全くわからない! 結局、オンラインフォームの氏名の欄がエラーで空欄になっていたらしく、紙の入国カードに記入し直し事なきを得ました。

ちなみに、審査はパスポートと顔、指紋のスキャンだけで口頭試問は一切なし。あんなに練習したのに…と拍子抜けしましたが、何はともあれ無事に入国できてほっとしました。審査官が3人集まってきた瞬間、間違いなく今回の旅行で一番ドキドキしました。

⑤すみません、ここで降ります! …え?

実はお休みと飛行機の便の都合で、私は友人よりも1日早く台湾入り。空港で待ち合わせができるのが理想でしたが、1日目はひとりでホテルまで移動しなくてはなりません。飛行機が遅れていたこともあり、時刻はすでに19時頃。事前に調べていたバスに乗るべくバス乗り場を探しましたが見つかりません。インフォメーションで聞くと、快く教えてくださいました。そして、バスのチケット売り場ではこのバスで目的のバス停へ行けるのかを聞き(結局そのバスは運行してなかった)、人に頼りまくりなんとかチケットを購入できました。

ここは高速なのか!? と思うほど猛スピードで走るバスに面食らいながらも、降車ベルを押しそびれないように注意をはらい、「ちゃんと押せた!」と自分を褒めたのも束の間、バス停っぽい場所をものの見事に通過。

え、そんなことある…?

もしかしたらあれはバス停じゃないのかもしれない。私が降りるのはもうちょっと先なのかも。と思いましたが、電光掲示板にはすでに違うバス停の名前が流れています。結局次のバス停で下ろされ、ひと駅分歩いて戻ることになるのでした。まじかよと思いましたが、ポジティブに考えれば歩いて移動できる距離でよかった!

無事ホテルに到着し、ドキドキハラハラの海外旅行1日目はこうして終了しました。

⑥バスに乗ろうとしたら…乗車拒否!?

翌日、いざ友人を迎えるべく、松山空港へ出発。友人は着陸する空港が私と違うのです(私は成田、友人は羽田的なイメージです)。ワールドワイドな地図アプリを起動させると、昨日乗ったものと同じバスが経路として表示されました。確かに昨日乗ったバスは松山空港行きだったし、バス停もわかるから大丈夫! と思いバス停に向かい、余裕を持ってスタンバイ。

15分後、やってきたバスに乗ろうとすると…なんと「No!」と言いながら扉を閉められてしまいました。現地の方と思われるおじさま方も「なんで乗せてあげないんだ」と抗議してくれている様子でしたが(言葉はわからないのであくまでも雰囲気だけ)、結局乗せてもらえず…。次にやってきたバスにも乗車拒否される始末です。

諦めて「松山空港」と表示された違うバスに乗ったところ、乗客の方から物珍しそうな視線を感じました。頭にハテナがいっぱいの私に話しかけてくれたのは、日本語が堪能な女性。「あのお兄さん(運転手さん)は優しいから乗せてくれたけど、このバスとさっき乗ろうとしたバスは、長距離バスだからここからは乗れない。次使うなら市バスを使うといいよ」と教えてくれました。

地図アプリに表示されても、乗れないこと、ありました。ご迷惑をおかけして本当に申し訳ない…。

友人を迎えに行った後に観光することを話したら、MRTや台湾の交通系ICカード・悠遊カードのことなども教えてくださいました。運転手さんも荷物を下ろすときに「大丈夫!」と声をかけてくださり、一生分の優しさをいただいた気持ちで空港に到着。到着ロビーで無事に友人と落ち合うことができました。あの瞬間の安心感ったら…。

 

台湾の方々の優しさに助けられた初めての海外旅行。周りの方々に助けられて無事に行って帰って来れたのはもちろんですが、行動力の面でも英語力の面でも、自分の殻を破れたように感じました。みなさんの初海外には、どんな思い出が詰まっていますか?(平田真碧)