【実録】飛行機が高すぎたので、5時間かけて「東京〜博多」を新幹線で移動してみたら、意外と良かった

東京〜福岡間の移動といえば、真っ先に思い浮かぶのはやはり飛行機ですよね。便にもよりますが、搭乗時間2時間以内。それに比べ、新幹線の場合はなんと乗車時間5時間! 2.5倍です。

……こう聞いただけで飛行機を選ぶ方が大多数かと思います。が、3連休初日で飛行機の値段が爆上がりしていたある日、試しに東京駅から博多駅まで新幹線で移動してみたら……これが意外と良いんです!!

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ということで、今回は東京から博多まで新幹線で移動してみたときのレポと、飛行機と比較した際のメリットをお届けします♪

【実録】実際に東京から福岡まで乗車してみた

東京9:12発の新幹線に乗車

乗車したのは、東京9:12発→博多14:09着のぞみ。3連休初日だったため飛行機の値段が高く、5時間という乗車時間にやや尻込みしたものの、思い切って新幹線での移動を決めました。

当日東京駅に到着すると、やっぱり連休初日ということで人の多さが尋常じゃない! 車内で食べるための食べ物をコンビニで調達する予定でしたが、改札近くのNewDays、長蛇の列で泣く泣く諦めました。バッグにクラッカーとフィナンシェ入れておいてよかった…。早めの行動、本当に大事です。東京駅で調達予定の方は、できるだけ新幹線の改札から離れた場所でコンビニを見つけたらすかさず入っておきましょう。

新幹線は定刻通り発車。5時間の旅がスタートしました。

富士山を堪能した後は爆睡

私は東海道新幹線に乗るときは必ず窓際の「E列」を予約するようにしています。その理由は、富士山を特等席で見たいから♡

こちらが実際撮影した風景。正直富士山は職場からも見えるのですが、やはり近くから見ると迫力が段違い。何回見ても飽きません。

朝早めの出発だったこともあり、富士山を眺めた後は1時間半近く爆睡。気づけば時刻は11:00を過ぎており、名古屋駅をとっくに通過、京都駅が近づいていました。自分の感覚ではもう少し寝ていた気がするので、「まだ京都か…京都まで来て、あと3時間か…」という気持ちも少々ありましたが、5時間を有意義に過ごすべく、タブレットと小説を持ってきていたためストレスは感じませんでした。ダウンロードしてきたアニメを見たり、たまにスマホをいじったり、やることは意外とたくさん。また、東京に住んでいる私は、これまで新大阪駅より西を新幹線で通ったことがなかったため、地図アプリで現在地をチェックしつつ、初めて見る風景を眺めていたら、意外とあっという間に博多へ到着しました。

到着後は、すぐホテルにチェックイン

14:09に博多へ到着。駅に着いたらスムーズに降車できるのが新幹線の嬉しいところです。降車後は博多駅近くのホテルに荷物を預け、友人と合流しました。

「新幹線5時間は辛い」という声も聞いていたため若干不安はありましたが、実際に体験したところ、全くストレスはなく、睡眠と各種コンテンツで時間をつぶすことができました。飛行機は「搭乗時間が短く、すぐ着く」という最大のメリットがあるものの、新幹線にもメリットがあることがわかったので、そのメリットを実体験をもとにまとめていきます。

 

東京〜博多を新幹線で移動するメリット6選

①値段の変動がない

平日、土日、連休前後いつでも、値段の変動がないのが新幹線の良いところ。東京〜博多間は指定席料金で23,810円なので、LCCやセール料金に比べると新幹線のほうが高くなる場合もありますが、ちょうど連休に被ってしまって飛行機が予算オーバー…というときでも、新幹線はいつもと変わらない値段で購入することができます。乗車日直前になっても値段が変わらないので、急遽用事ができた際にもお財布に優しい。もちろん、各種割引を使用すれば23,810円よりも安い値段で乗車することも可能です。

②直前まで変更が可能

前の予定が押した、寝坊してしまった、電車が遅れたなどの理由で出発時間までにぎりぎり間に合うかどうか…というときでも安心。東海道・山陽・九州新幹線をネット予約できる「スマートEX」を利用して購入した場合、出発時刻の4分前までであれば変更ができます。ただ、繁忙期は変更しようにもすべて満席ということもあるのでご注意。

③乗車・降車がスムーズ

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飛行機は乗っている時間自体は短いけれど、空港に出発時刻の数十分前に到着し、保安検査をクリアする必要があります。一方新幹線は、最悪、出発時刻の10秒前に車両の前に着ければ、乗れます(もちろん余裕を持って到着したいところではありますが…)。

「乗車時間、5時間」と聞くととても長いけれど、保安検査や移動にかかる時間、待機時間、そしてだいたい目的地から離れていることが多い空港からの移動時間を考えると、意外と所要時間は大差ないことも(今回の場合、福岡空港は博多駅から電車で5分と、例外的にかなり街中にある空港ですが)。

④友達と途中で合流できる

例えば、自分が東京に住んでいて、名古屋に住んでいる友達と福岡旅行をする場合。現地集合でも良いけれど、できれば福岡に行くまでの道のりも一緒に楽しみたいところ。あらかじめ東京発と名古屋発で隣の席を取っておけば、車内での合流も簡単にできます。帰りもギリギリまで一緒にいられるのが嬉しいところです♡

⑤荷物の重さを気にしなくても良い

旅先であれこれお土産を買っていたら「飛行機の荷物が規定に引っかかってしまった問題」、一度は経験がある方も多いはず。特にLCCは格安で移動できる分、荷物の制限が厳しめです。

その点、荷物の重さを考えなくて良いのは新幹線に乗るときのメリットのひとつ。規定を超える大きさの場合は、東海道新幹線の場合は別途「特大荷物スペース付き座席」の予約が必要になりますが、重さや手荷物の個数は制限がなく、降りるときもスムーズに降りられます。

⑥悪天候による到着時間の変動が少ない

もちろん100%というわけではないけれど、多少の天候不順くらいならほぼ定刻で動き続けるのが新幹線。コンサートの開演など「どうしてもこの時間に着かないとまずい!」という予定があるときには、気持ち的にも安心できそうです。


以上6点が、実際に乗車して感じた新幹線ならではのメリットでした。一方で、対策が必要な点もあったため、こちらも対処法と併せてお伝えいたします。

対策が必要なこと3選

①適度に身体を動かす

乗車中に違和感は感じなかったものの、その後座った状態での予定があった際に、いつもよりお尻の痛さを感じる事態に…。5時間も座りっぱなしになるわけですから、痛くなるのも頷けます。適度に席を立ち、デッキやお手洗いに行くなどして身体を動かす必要がありそうです。

②飲み物、食べ物の用意

 

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東海道新幹線では車内販売があるのはグリーン車のみ、普通車エリアではありません。新大阪駅以降の山陽新幹線区間では車内販売がありますが、東京から新大阪まで約2時間半と、そこそこ長い時間です。

また、車内販売があっても、窓際の席だと車内販売が来たタイミングがわからなかったり、声をかけづらいという点も感じたため、ある程度の飲み物と食べ物は用意しておいたほうが良さそうです。前述した通り、土日や連休の東京駅はとても混雑しており、駅構内のコンビニにも長蛇の列ができるので要注意です。

③暇つぶしグッズの用意

今回全くストレスなく新幹線5時間の旅を終えられたのは、事前に新幹線でやることを考えていたから。

普段新幹線ではSNSを眺めるか寝るかのどちらかですが、今回はタブレットと本を持っていきました。タブレットには、事前にアニメを3話分ダウンロード。これだけで20分×3本=60分、約1時間分になります。また、ずっと読みたくて読めていなかった小説も1冊携帯。窓際の席で人の出入りもなかったので、集中して本を読むことができました。普段、何にも邪魔されずに本を読む時間というのはなかなか取れないので、5時間の旅というのは絶好の読書チャンスです。

その他、普段は面倒くさくて放置しがちな写真フォルダ(なんと2万枚以上ありました!)やメールボックスの整理をしているうちに、あっという間に博多へ到着。ただし、時間が長いのでワイヤレスイヤホンの充電は満タンにしておいたほうが良さそうです。


今回東京から博多まで新幹線で移動してみて、5時間というのは確かに長いけれど、乗車前後にかかる手間や時間を考えると、意外と便利な移動方法に感じました。また、普段できないことをゆっくり楽しむ時間も取れたため、時間に余裕のある方は新幹線での移動も考えてみると、旅の選択肢が広がりそうです。(平田真碧)