ライターの後藤です。「突然ですがドバイ行きませんか?」という嘘のようなメールから始まって本当にドバイに行ってきたら、あまりに心身ともにまさにトリップできる旅すぎまして、心の底からドバイをおすすめしたい気持ちでいっぱいになっています。
以前の記事では「THE ドバイ」な、リッチな旅をご紹介しましたが、今回注目したいのは、ウェルネス&ウェルビーイングな街としてのドバイ。
▼ここまでのドバイ紹介記事はコチラ
ドバイは、観光やビジネスのために世界中からたくさんの人が訪れるのはもちろん、実は住む人の8割以上が海外国籍という、とってもグローバルな街。あらゆる人が心身ともに健やかに過ごせるように、ウェルネスに関する施設やプログラムがたくさん揃っています。スパやハマム(トルコや中東の伝統的な蒸気式公衆浴場)などのトリートメント、ヴィーガンを含む幅広い選択肢の揃うヘルシーメニューがあるレストランやスーパーマーケットなど、挙げればきりがありません。
いくつかを見ていきましょう。
◆「朝の水族館でヨガ」から始まる1日
ドバイのランドマークのひとつであるホテル「アトランティス・ザ・パーム」にある水族館「ザ・ロスト・チェンバーズ・アクアリウム」では、誰もいないオープン前の朝に、水槽の前でのヨガ「アンダー・ザ・シー・ヨガ」を体験できます。
たっぷりの水と、泳ぐお魚たちに囲まれてのヨガは、とても幻想的なもの。まるで海の中にいるような、とても不思議な感覚。
インストラクターは英語で解説を入れていきますが、「Oxygen(酸素)」しか聞き取れなかった私でも、1時間のプログラムを楽しみながらすっきりと体を動かせましたので、心配ご無用です。
公式サイト:https://www.atlantis.com/
開催:土曜・日曜の8:00〜9:00(要予約)
料金:160AED
◆心を満たす。ドバイのアートめぐり
【サシャ・ジャフリ】
先ほどの「アトランティス」にもアートが展示されていましたが、ドバイはアートにも力を入れており、たくさんのアーティストが拠点を構えています。
今回は、サッカー場2面分を超えるという、非常に大きな『世界最大のアート・キャンバス』としてギネス公式記録を持つ『The Journey of Humanity』を手掛けた、アーティスト兼慈善家のサシャ・ジャフリ氏のギャラリーへ。
2階までぶち抜きで展示された大きなアートをすぐ直近で鑑賞可能。「この時点で大きいのに、ギネス記録を持つアートはどれだけ大きいの…」と思いをめぐらせてしまいます。
航空会社やローススロイスなど、世界に名だたる企業とのコラボレーションを行なっており、そのなかのひとつに、「日本」をテーマとしたアートを発見。
ドバイ滞在中だったご本人にギャラリーを案内していただくという奇跡の体験も。
こちらが実際に作品を生み出すアトリエ。ここでどれだけの作品が生まれ、世に出ていったのでしょう?
*ギャラリーはアルサーカル・アベニューから車で8分。見学は要事前予約
【アルサーカル・アベニュー】
かつてドバイの工業地帯・倉庫街だった場所をリノベーションしてできあがった『アルサーカル・アベニュー』。ドバイの最新アート&カルチャーを感じられるギャラリーやカフェ、ショップが立ち並ぶ、ぜひ訪れたいスポット。16のアートギャラリーがあり、歩いて回るだけで美しいものに五感と心が満たされる場所です。
アートを楽しむ人、のんびりひなたぼっこを楽しむ人と、おもいおもいにウェルビーイングな生き方を実践する人たちが集まる場所。でも、あまり難しいことを考えずとも、ただただ「かわいい」ものがたくさん。たとえば、ふらっと入った服屋さんもとっても可愛いものばかり。コールドプレスジュースやスムージーなど、ヘルシーなメニューがそろうカフェWild The Moonなど、休憩にぴったりのスポットも点在しています。
こちらでは、カリグラフィティアーティストのeL Seed氏のギャラリーへ。
ルイ・ヴィトンとのコラボアイテムを発売したこともあるなど、世界中で活躍するeL Seed氏。伝統的なアラビア文字をアレンジした「カリグラフィ」と「グラフィティ」のスタイルや色を融合したパブリックアートプロジェクトを、現地のコミュニティとやりとりしながらインスピレーションを得て、世界中で行っています。「ゴミの街」と呼ばれた街全体へのアートプロジェクトや、2015年のネパール地震復興プロジェクトなど、アートで世界をよいものにするを実践するeL Seed氏の、アラビアならではのアートを楽しめる空間は、一見の価値あり。
◆気軽に楽しめるスポーツ
さまざまなスポーツが推進されているドバイではゴルフも盛ん。中心地にほど近いエミレーツ・ゴルフクラブの敷地内に2021年1月にオープンしたばかりの「トップゴルフ・ドバイ」では、まるでボウリングのような気分で、初心者でも気軽にゴルフのミニゲームが楽しめます。
打ちっぱなしのような施設に見えて、冷暖房完備で快適&最新設備を導入しているため自動でスコアが計算されるなど、「ちょっとみんなで体を動かしたい」というときにぴったり。
◆ヘルシーで美味しい食事を味わえるレストラン
旅の楽しみに欠かせないグルメ。ドバイでは、アラビア料理をはじめとした世界各国の料理をいただけますが、最近増えているのが、ベジタリアンやヴィーガンに対応したレストラン。
美味しく食べながら、体の中からキレイになれるおすすめレストランを厳選してご紹介します!
【Avatara】
ミシュランガイド2023にて一つ星を獲得した、ベジタリアン・インド料理レストラン。ドバイ初、そして唯一のオールベジタリアンで、ヴィーガンやグルテンフリーにも対応可能。地元の農家から仕入れた新鮮な野菜や乳製品など、旬の食材からインスピレーションを受け、季節に合わせて一部のメニューが移り変わっていきます。提供しているのは、心を尽くした16品のコースのみ。
オープンキッチンで丁寧に仕上げられる風景を見ることができますが、なんと使っているのはピンセット。
ミリ単位でこだわり抜き、それぞれにストーリーが込められた渾身のメニューは、まさに繊細な芸術。しっかりと目でその美しさを堪能してからそっと口に運ぶと、重層的な味わいが口の中を満たし、どれもこれも、本当に心から美味しい。
料理の美しさも味も、店内のしつらえ、スタッフのプレゼンテーションも、どれもこれもが極上。たっぷり3時間半かけて16品のコースを五感で味わった時間は、この上なく贅沢なものでした。
16品のコース料金:450AED
【PLAYA】
ウェストビーチにあるプラヤ・ドバイ。パーム・ジュメイラで最高級のペルー料理を提供しています。ビーチとドバイの摩天楼の夜景を眺めながら美味しい食事をいただけて、リッチな旅気分をたっぷり楽しめます。
思わず写真や動画を撮りたくなるような演出が凝らされた料理は、味も満点。
ベジタリアン・ノンベジタリアンの両方が用意されているため、食の好みやその日の気分に合わせて選べます。
ホタテにトリュフが乗ったお寿司。ベジタリアン版はネギとトリュフの握りでした。
アンティクーチョ(※ペルーの串焼き)は、同じ味付けをビーフ(通常メニュー)と椎茸(ベジタリアンメニュー)で提供。どちらも食べてみましたが、どちらも本当に美味しい。
【Bounty Beets】
こちらはル・メリディアン・ミナセヤヒ・リゾート&ウォーターパークの1階にあるダイニング。
メニューにはヴィーガン(V)などの表記があるため、ヴィーガンメニューを希望する方も、お肉やお魚など通常メニューを希望する方も、好みによってセレクトできます。
個人的に美味しすぎてハマったのがカリフラワーのステーキ。「カリフラワーってこんなに美味しいの…!?」と驚き。
マグロやアボカド、枝豆、わかめなどヘルシーな食べ物たっぷりのポキ丼。
ちなみに、宗教の関係で公の場での飲酒が基本的に禁止されているドバイでは、スーパーやコンビニで気軽にお酒を買うことはできず、認証を受けたレストランやバーでのみお酒をいただくことができます。私が訪れたときは、どこのお店でもビールが日本円で1杯3000円近くしたため(他のお酒も同様)、旅先ではつい浴びるようにお酒を飲みがちな私も、自然と酒量が減らせてヘルシーな旅ができました。
◆ドバイ・フィットネス・チャレンジ
普段からさまざまなウェルネスにまつわる取り組みを行っているドバイですが、秋になると「ドバイ・フィットネス・チャレンジ」を行い、さらに力が入ります。こちらは毎年10月下旬から約1か月開催されているプログラムで、2023年は10月28日〜11月26日に開催予定。
ドバイにいるすべての人が、「30日間、30分以上」体を動かし、人と人とのつながりが維持できるように組まれているもの。サッカー、テニス、HIITトレーニング、ヨガ、サイクリング、ウォータースポーツなど、幅広い競技に参加可能。ドバイの象徴的なランドマークを自転車で走り抜ける大人気サイクリングイベント「ドバイ・ライド」や、2022年はなんと14万6000人もの人が参加した「ドバイ・ラン」など、名物イベントも生まれています。