クレンジングはただメイクを落とすだけだと思っていませんか?実は大切なスキンケアの一つで、クレンジングの種類や選び方、洗い方のコツをおさえることで美肌をキープできちゃうんです。美容家の小林ひろみさんに聞いたNGなクレンジングや洗顔方法、肌質別のやり方、おすすめアイテムをご紹介します。
クレンジング&洗顔、NGな方法9選
美肌を目指すスキンケアといえば、ついつい“入れるケア”を重視しがち。でも実は、“落とすケア”こそが肌力を上げる近道なんです! 50代でも透明ツヤ肌! な美容家の小林ひろ美さんも、クレンジングには強いこだわりを持っています。今回はその理由と、美肌に差がつくクレンジング選びの極意を聞きました。
教えてくれたのは…美容家・小林ひろ美さん
あなたはいくつ当てはまる? Do or Don’t Check List
- メイク落としを毎日使う
- ナチュラルメイク派だけど、毎日ダブル洗顔!
- 乾燥肌だけど、メイク落としはオイルタイプが好き
- オイリー肌だけど、メイク落としはミルクタイプが好き
- マッサージを兼ねて、クレンジングには5分以上費やす
- 顔にシャワーを直接浴びて、しっかりすすぐ!
- 40℃以上の熱めのお湯で、肌を温めながらすすぐ
- しっかり落としたいから、ゴシゴシなじませる
- 乾燥肌なので、朝洗顔はお湯ですすぐのみ
これ実はすべてNG…! 当てはまるものは見直してみて。これを踏まえて、落とすケアのエキスパートに学ぶクレンジング&洗顔の極意をCHECK!
プロに聞く!クレンジングの正しい選び方
汚れもつっぱり感もないジャストな洗い上がりが大事!
一日を過ごした肌には、メイク汚れの他、目には見えない微細なホコリや毛穴に詰まった余分な皮脂、古い角質など、不要なものがいっぱい! それをきちんと落とし、化粧水や美容液といった与えるケアがなじみやすい状態に整えるのが、クレンジングの目的。きちんとお手入れしているはずなのに“ 美肌になれない…”と悩む人は、まずはクレンジング剤選びの見直しから始めてみて。
「どう落とすかで、与えるケアの入り方が決まります! とはいえ、落としもれはもちろん、落としすぎも乾燥トラブルを招くのでNG。クレンジング剤の形状に、オイル、ミルク、バームなど、様々な種類があるのは洗浄力や保湿力などに差があり、それぞれ落とせるメイクの幅や洗い上がりのしっとり感が異なるから。そんなクレンジング剤の得意分野を知り、メイクの濃さと自分の肌質に合ったものを選ぶだけで、今は当然、5年後の肌の美しさにも大きな違いが表れますよ!また、肌にとって必要な潤いを守りながら汚れだけを落とせるのは、優秀なクレンジング剤と洗顔料のみができること。将来の美肌への投資だと思い、CanCam世代からできる限りイイものを使いましょう」(小林さん)
自分に合うクレンジングの種類とおすすめ
■「メイクが濃い」×「オイリー肌」=おすすめはオイルタイプ
洗浄力はピカイチ!ウォータープルーフ処方のコスメも、オイリー肌にありがちな毛穴に詰まった汚れも、浮かせてきっちりオフ。洗浄力が高い分、時間をかけずに落とすことも大切。
カネボウ化粧品 ルナソル テンダーハグ バームオイルクレンジング
天然精油による柑橘系の香り。
メルヴィータ ソルスデローズ クレンジングオイル
89%美容成分で、みずみずしい洗い上がり。
4U care クレジングオイルジェリー
敏感肌も使いやすい処方。
■「メイクが濃い」×「ドライ肌」=おすすめはバームタイプ
肌の上でとろけるように広がり、しっかりメイクもするりとオフ! 保湿成分を多く含み、乾燥しやすい肌もしっとり洗い上がるのが特徴。ダブル洗顔不要タイプもあるので、ライフスタイルに合わせて選んで。
プレミアアンチエイジング デュオ ザ クレンジングバーム あまおう
黒ずみ毛穴にアプローチ。
SHIRO タマヌクレンジングバーム
美容成分豊富。
マンダム ビフェスタ クレジングバーム ブライトアップ
ワントーン明るい洗い上がり。
■「メイクが薄い」×「オイリー肌」=おすすめはW洗顔不要タイプ
1本でクレンジングと洗顔が完了する「ダブル洗顔不要タイプ」は、落としすぎを防げるところがいいところ! 洗浄力もきちんとあるのでオイリー肌が使っても、すっきりとした洗い上がり♪
コスメデコルテ イドラクラリティ マイクロエッセンス クレンジングエマルジョン
毛穴汚れまでオフしながら潤いをチャージ。
KINS クレンジングオイル
肌の常在菌に着目。ベストバランスに整え、肌あれを予防。
NowLd クレンジングセラム
オイルタッチでトリートメント効果も高く、続けるほど透明感アップ。
■「メイクが薄い」×「ドライ肌」=おすすめはミルクタイプ
マイルドな洗浄力で、潤いの落としすぎによる乾燥トラブルを予防できるのがメリット。ウォータープルーフコスメを使った日はポイントメイク落としとの併用がおすすめ。
パルファン・クリスチャン・ディオール クレンジング ミルク ピュリフィアン
肌あれの一因・空気中の汚れもオフ。
ジャパン・オーガニック ドゥーオーガニック クレンジング ミルク
ダブル洗顔不要。
アスレティア トリートメント クレンジングクリーム
心安らぐ自然な香り。
毎日のクレンジングを見直して、自信が持てる素肌を手に入れて。
「オイリー肌」向けの落とし方コツ6つ
引き続き、美容家・小林ひろみさんに教えていただきます。
クレンジング剤も洗顔料も、汚れを含むうちに、徐々に洗浄力が衰えていきます。皮脂の分泌が多い部分から落とし始めることで、テカリも乾燥も気にならない、クリーンな美肌印象が続くように!
①中心から「の」の字洗い
両手のひらにクレンジング剤を広げたら、皮脂腺が多いTゾーンから洗います。
「洗浄力が高い最初のうちにTゾーンを攻めることで、落としもれと輪郭側の落としすぎを防げます。平仮名の“の”の字を描くように指を動かすと、毛穴汚れも落ちやすく。小鼻の脇も、小さく“の”の字洗いを行いしっかり落とすこと。全部を1分以内で行いましょう」(小林さん)
②クレンジングオイルは流す前に「乳化」させる
乳化とは、オイルと水分を混ぜて白濁させること。汚れがさらに浮き上がる上、必要な水分が奪われにくくなります。
「すすぐ前に、ティースプーン1杯ほどの水を顔全体へ広げるだけ。白濁したら洗い流して」(小林さん)
③シャワーで直接すすがない!
「シャワーの水圧は、少なからず肌への負担に。クレンジングも洗顔も、手のひらで水をすくって、すすぎましょう」(小林さん)。
落としすぎを防ぐため、お湯の温度は40℃以下を意識して。落ちていない気がして気持ち悪い人は、最後に一瞬だけ顔にシャワーを浴びるくらいはOK。
④洗顔料はモコモコに泡立てて
洗顔料は、きちんと泡立てることで持ち前の洗浄力を発揮するもの。泡立てネットなども活用して、モコモコに泡立てて。
「顔と手の肌でモコモコ泡を挟み、肌同士が触れないように注意しながら“の”の字洗いを」(小林さん)
⑤おすすめ洗顔料は酵素orクレイ系
「オイリー肌さんは、毛穴汚れや古い角質がたまりがち。それを簡単に優しくオフできるのが、酵素やクレイ(泥)配合の洗顔料のいいところです」(小林さん)。
毎朝晩全顔に使ってOKだけど、混合肌の人はベタつく部分だけに使うのも賢い手。
右:毎日の洗顔の他、顔全体に厚めに広げて1分間パックした後に洗い流す、スペシャルケアもできるタイプ。中:濃密な泡立ちが魅力の酵素洗顔料。左:5種の保湿成分も配合のクレイ洗顔料。
⑥週1回は角質ケアも投入!
負担が少ないソフトスクラブ入りの角質ケア剤で、ニキビやくすみ、毛穴詰まりの原因となる古い角質をオフ。
「やりすぎもゴシゴシ洗いも厳禁。力を抜いてなじませて」(小林さん)
■おすすめアイテム
右:厚みのあるぷるんとしたジェルが気持ちいい。中:みずみずしい後肌と華やかなフローラル系の香り。左:大きさや弾力の異なる5種のソフトスクラブが、ガンコな汚れを一掃。
この6つのポイントをおさえれば、美肌に近づくはず。 参考にしてみて下さい♡
「乾燥肌」向けの落とし方コツ6つ
ちょうどよく落とせれば、きれいになれることを実感しやすい肌質! 防ぎたいのは、落としすぎ。クレンジング剤のなじませ方を変える、すすぐお湯の温度にこだわる…etc.小さな意識を積み重ねるうちに、「前より肌きれい!」と驚く日が訪れます!
①クレンジング剤はスタンプ塗りで広げる
肌をこすることで起こる摩擦は、乾燥を招く要因に。
「適量よりも少し多めのクレンジングバームorミルクを両手のひら全体によくなじませます。その後、手のひらでスタンプを押すようにペタペタとクレンジング剤を顔全体に置いていくと、摩擦防止に」(小林さん)
②逆「の」の字洗いで落としすぎを予防
クレンジングも洗顔も顔全体に広げた後は、顔の中心部のみ(両眉尻よりも内側の範囲)、平仮名の“の”の字を逆に描くように指を内回転させ、汚れをオフ。
「Tゾーンを集中的に洗えて、肌の潤いバランスが均一に整うように。1分以内で行うのもコツ」(小林さん)
③すすぐ温度は「38℃以下」に
クレンジングも洗顔も温度の高いお湯ですすぐと肌に必要な油分まで流出して、乾燥トラブルを引き起こしがち。
「ちょっと冷たいけれど乾燥肌なら、38℃までのぬるま湯ですすいで。落ちたと思ってから+3回すすぐのも、落としもれ防止になります」(小林さん)
④10秒以内で朝洗顔!
汗や余分な皮脂、浸透しなかったスキンケアなど、睡眠中も汚れは生まれるので、朝洗顔は部分的にマスト。
「Tゾーンだけに泡をのせて洗い、10秒後にすすいで」(小林さん)
⑤おすすめ洗顔料は保湿成分配合タイプ
ドライ肌に不足しがちなセラミドやアミノ酸などの保湿成分が配合され、落とした後も潤いが続く洗顔料が◎。低刺激処方のものも多く、肌が敏感に傾きがちなときにも優しい使用感!
■おすすめアイテム
右:濃密泡が出てきて楽ちん。中:もっちりソフトな洗い上がり。左:低刺激処方で落とす力を最大化!
⑥週1回は炭酸ケアを投入!
水分不足が原因で、乾燥肌は肌の生まれ変わり周期が乱れ、肌あれしがち。
「炭酸配合スキンケアを週1〜2回使ってみて。炭酸に備わる血行促進効果が、肌の生まれ変わり周期を整えるアシストをします」(小林さん)
■おすすめアイテム
右:微発砲するシートマスク。中:化粧水が浸透しやすい肌に。左:潤って明るくメイク映えする肌に。
乾燥肌には乾燥肌に合った“落とすケア”を。小さな工夫を毎日コツコツ頑張っていきましょう♡
※ご紹介した内容は2022年9月22日現在のものです。時期によっては、お取扱いが終了している商品もございます。
※取材にご協力くださった方の肩書等は、取材時点のものです。