実家暮らしが家に入れるお金、平均4万円。これって多いの少ないの?リアルなお金事情

春を迎え、大学生や社会人になることをきっかけに一人暮らしを始める人も多いと思います。正直、一人暮らしって家賃に光熱費、食費などにかかる費用を一人でまかなわなければならないため、かかる負担が大きいですよね。そう考えると実家暮らしの人が羨ましく感じることも……。実際、実家暮らしをしている人は、家にお金を入れているのでしょうか?

そこで、保険相談サービスを提供する保険マンモス株式会社は、実家暮らし中の男女500人へアンケート調査を行い、毎月いくら家にお金を入れているか、なぜ実家暮らしなのか、実家を出る予定はあるか、など聞いてみました。また、家に入れるとしたらいくらが妥当なのか?その金額についても考えてみましょう。

実家にお金は入れている?

実家暮らしの方へのアンケートへの回答者の属性は以下のとおり。

そして、気になる金額は、以下の通りです。

「お金を入れていない」と答えた人は全体の26%、反対に「お金を入れている」と回答した人の平均は4万円となりました。さて、この金額は多いと思いますか?それとも少ないでしょうか?

次に、年代別に金額の違いがあるのかを見てみましょう。

やはり、学生が多い19歳以下の場合は「入れていない」という回答が多く、年齢が上がり、収入も安定していくほど平均額も高くなっています。しかし、50歳を超えるとやや下がる傾向にあります。

【どうして実家で暮らしてる?】

次に、実家暮らしの理由について聞いたところ、以下のような理由が挙げられました。

回答結果を見てみると、お金の問題が一番大きく「お金に余裕がない」「貯金をしたい」をあわせると、全体の4割を占めています。また、わざわざ一人暮らしをする必要がないという人も多いようです。

【今後家を出る予定は?】

また、今後家を出る予定があると答えた人は65%でした。

やはり、一人暮らしをするためには日々の生活費だけでなく、引っ越しをするまでの初期費用も掛かってきます。それらを含めて考えると、無理に一人暮らしを始めるのではなく、ある程度実家でお金を貯めたうえで家を出ることを考える人が多いように見えます。

実家暮らしが増えている?!関係してくる平均給与

総務省の統計によると、「親と同居している35〜44歳」の人数は、1980年の39万人から1990年に112万人へと3倍近くになり、2016年には288万人と、300万人に迫る勢いとなっています。

そして反対に、長引く不況のせいで平均給与は上がるどころか下がり続けています。国税庁の調査によると、1994年には465.3万円だった平均給与がリーマンショックの翌年2009年には421.1万円まで下がったのです。

その後ほんの少し持ち直したものの、2018年でも433.3万円と、まだ30年前の水準にも満たない状況になっています。これは、全体の平均値なので、社会人になって間もない20代や経験の少ない30代であれば給与はもっと低いことが考えられます。

住んでいる場所にもよりますが、一人暮らしをしていく中では余裕のある給与とは言いにくい状況です。このような背景を見てみると、より「一人暮らし」のハードルが上がっていると言えます。

それぞれにあった金額を

今回、実家暮らしをしている人が家に入れている平均金額は約4万でしたが、必ずしも決まった金額を入れなければならないわけではありません。実際、全体の約3割の人は「入れていない」という回答がありました。実際、将来的に家を出るために貯金をしたい場合とそうでない場合であっても、家に入れることができる金額に差が出てくると思います。「どのくらい家にお金を入れるのか」一緒に住んでいる以上お互いが負担にならず、納得のいく金額を入れるということが大切です。(岡美咲)

情報提供元/保険マンモス株式会社