“魔性の女”が無意識に使っている心理テクニック4選

“魔性の女”が無意識に使っている心理テクニック4選

(c)shutterstock.com

世の中には驚くほど男性の心をつかんで離さない女性がいます。そんな女性たちを一般に“魔性の女”と呼びますが、彼女らは一体どのような特徴、感性を持っているのでしょうか。そこを解明したいと思います。そこで今回は「“魔性の女”が無意識に使っている心理テクニック4選」をご紹介いたします。

■“かわいげ”とは相手に負担をかけることだった!

心理学においては“サンクコスト効果”というものがあり、人は労力や時間を相手に費やすと、その対象にのめり込みがちだとされます。例えば、ギャンブルなどがその典型。最初は遊びのつもりでも「これだけのことをしたんだから」と、なかなか“give”を切り上げられない心理がまさにこれに当たります。そのため、ある程度相手に労力を費やしてもらうことで、自発的にアクションを起こさせることができるようになっていくと考えらえれます。この要素こそが、魔性の女と言われるが故に“かわいげ”になり得るのです。

■“小さなお願い”の積み重ねが人を狂わせる

心理学では、簡単なお願いを何度も叶えてもらうことによって、心のハードルを下げさせることができるというテクニックがあります。これを「フット・イン・ザ・ドアテクニック」と言います。例えば、「ペン貸して」という小さなお願いからスタートして、「お腹空いたね、何か買いにいかない?」と少しずつ労力の大きなお願いを積み重ねていきましょう。そうすれば、受け身であっても、相手の心的ハードルが下がって、安心して誘ってくれるようになるでしょう。結果、だんだんと感覚が狂わされていきハマってしまうのです。

■“数字の魔力”を上手に使い分けられる

世の中の商品には、キリのいい数字でつけられた値段のものはあまりありません。ほとんどは980円などといった、“中途半端な数字”で値付けされています。これは心理学的に裏付けのある方法です。人は、キリのいい数字にはざっくりと適当に決められた印象を持ち、端数のある数字には特別な意味を見出そうとします。これを“端数効果”と言います。そのため、魔性の女はこれら数字を上手に使い分け、相手を意識させることができるのです。たとえば「○○君っていつも80%くらいの努力で120%の結果出してるよね!」など、相手を「おっ!?」と思わせる表現を使っているはず。

■“アサーション”という究極の武器を持っている

コミュニケーションには、攻撃的であったり作為的であったり、あるいは自分の主張を表明しない受け身的なものがありますが、心理的“アサーション”はそのどれにも当てはまらない自己主張のことを指します。アサーションは、相手を尊重したうえで自分の主張を伝える方法です。例えば、「デートに誘って!」と言いたいところを、主語を私に置き換えて、「私は気になる人がいたら、とにかくデートしてみないと相手のことはわからないと思ってるんだ」といった言い方がこれに当たります。そうすることで、主張を相手が受け入れやすくなるのです。魔性の女はこういう言い回しで、相手のハートをつかんでいるのです。

おわりに

“魔性の女”と聞くと、何だか生まれ持って特殊な能力を持っているかのように思われがちですが、心理学の観点から見るとその特質を明らかにすることができます。そこには人間の心理を必然的に自分に向けるメカニズムがあるのです。自分は魅力がないし…… と思っている人でも、少し着眼点を変えてみるだけで周囲の異性たちの心をつかんで離さない存在になれるのです。

(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。