たくさんの絵本が出ている中、月刊『MOE』が全国の絵本専門店・書店の児童書売り場担当者3000人にアンケートを実施し、最も支持された絵本30冊を決定する「第9回MOE絵本屋さん大賞2016」(主催:株式会社白泉社)の年間絵本ランキングが発表になりました。
第1位はヨシタケシンスケさんの『もう ぬげない』
服が脱げなくなった子の行動がおもしろすぎて大人も大爆笑してしまう絵本。私も笑いが止まらなくなりました。「もう1回読んで」と病みつきになる子どもも多いよう。笑える中にメッセージが込められている絵本、『もう ぬげない』の著者・ヨシタケシンスケさんの受賞コメントは下記の通り。
「結果的にこれは僕の作品では一番絵本らしい絵本になったというか、発想絵本シリーズがどうしても説明的になっちゃうところを、もっとすっきり読める、単純に笑える本にできたのがうれしかったです。ストーリーの組み立てにも紆余曲折あったのですが、最終的には、服が上も下もぬげなくなって、主人公に「もうおしまいだ」と言わせたかったんです。絵本や物語の主人公って、たいてい逆境にぶつかってそれを乗り越えて成長しますが、僕は途中であきらめさせたかった。
実際、子どもってそうじゃないですか。すぐあきらめるし、自分の力ではどうにもならなくて、100%お母さんに助けてもらう。そんなふうに志が低い、意志が弱い子でも主人公になれる、それが1つのメッセージになるかと思ったんです。小さい子が読んで面白い部分と、大人が読んで共感できる部分、両方入れられたら商品としてお得だなと。僕自身もそういう本が好きなので、そこを理想の目標にしたいですね」(MOE 2017年2月号 受賞コメントより抜粋)
また、部門賞では魅力的な2作品が支持を集めました。新人賞は、すずきみほさんの『ぼくんちのシロ』(白泉社)が第1位を受賞。全国のパパママが選ぶ0・1・2歳向けファーストブックに贈られる「パパママ賞」は、えがしらみちこさんの『なきごえバス』(白泉社)が第1位を受賞しています。
まだ読んだことがないというママは、ぜひお子さんの読み聞かせ絵本としてえらんでみてはいかがですか。MOE絵本屋さん大賞は、MOE2月号(12月29日発売/白泉社)の巻頭大特集で見ることができます。絵本について知るなら絶対に読みたい1冊ですよ!(HotMamaTown)
詳しくは→公式サイトMOE web