名前は一生もの。呼ばれるたびに自分を象徴する存在だからこそ、人によって「好き」「あまりしっくりこない」と感じ方もさまざまですよね。

そこで今回、マーケティング・リサーチ会社クロス・マーケティングが20~69歳の男女1,100人を対象に「名前」についてアンケートを実施。自分の名前への愛着や名付けに対する考え方、さらにパートナーの呼び方や“夫婦別姓”についてのリアルな意見まで探っていきます。
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自分の名前、好きですか?―6割以上が「愛着あり」
自分の下の名前に「愛着を感じている」と答えた人は63.2%と多数派に! では、どんな理由で愛着を感じたり、逆に感じなかったりするのでしょうか?
【 愛着を感じる理由】
・親が付けた名前だから(126票)
「生まれる前に、父親が真剣に考えて付けてくれた名前だから」
「両親が想いを込めて付けてくれた名前であり、その込められた想いが『自分もそうでありたい』と年々強く感じているから」
最も多かったのは「親が考えてくれたから」という理由。名前に込められた親の想いやストーリーが、人生の支えや自分らしさにつながっている…とても素敵です♡
・名前の由来やエピソードがあるから(81票)
「漢字に『幸せになれる』という意味があることが由来で、両親が名付けてくれたと聞いたから」
「生まれる際に、父が著名な方に付けてもらった名前だから」
名前にストーリーがあると特別感が増しますよね。誰かに名前の由来を話すのも、自然と自分だけの魅力につながりそう。
・珍しい名前だから(51票)
「とても珍しく、今まで同じ名前の人に出会ったことがないので特別感がある」
「他人と被ることがないし、漢字も好きだから」
珍しい名前は、それだけで唯一無二の存在感。自分だけの個性として、ちょっと自慢したくなる要素だという人も!
【愛着を感じない理由】
・好みじゃないから(44票)
「そんなに覚えやすい名前でもないから」
「名前負けしているから」
自分の名前にピンとこない…という感覚は、実は少なくありません。呼び方やニックネームで印象が変わることもあるので、自分なりの「好きな呼ばれ方」を見つけるのもおすすめです。
・ありきたりな名前だから(20票)
「この時代によくあった名前だから」
「同じ名前が何人もいるから」
誰もが抱きやすい“平凡さの悩み”。でも裏を返せば「親しみやすさ」や「安心感」にもつながります。響きのシンプルさも、大切な魅力のひとつ。
・古い名前(16票)
「『子』が付くと古くさいと思うから」
「祖父が命名したが、世代的に同名同字が多いから」
時代によって流行の名前は変わりますが、古さの中にあるクラシックな美しさも確かにあります。大人になるほど、その趣がしっくりくる瞬間が訪れる可能性大!
・読みづらい(16票)
「正しく読まれない」
読み間違えられるのは少し切ないけれど、珍しい名前ならではの個性でもあります。「どう読むの?」と会話のきっかけになることも。小さな不便ささえ、考え方次第で自分らしさを強調する魅力に変わりそうです。
名前や名付け、みんなの本音は?
名前・名付けに対する本音を聞いたところ、「読めない当て字が増えた」「キラキラネームが多い」と感じる人が全体の2割を超える結果に。華やかで個性的な名前はとっても素敵ですが、「いじめにつながらないか不安」「難しい漢字は書類や手続きが大変そう」「流行に左右されない名前のほうが魅力」といった声もあり、名付けに慎重な人が多いようです。
一方で、「ジェンダーレスな名前が増えてきた」という意見や「子どもの名前は親の願いを込めて自由につけるもの」という考えもあり、多様な価値観が広がっている様子もうかがえます。少数派ですが「個性的な名前はその人の強みやアイデンティティになる」という前向きな声も!
名付けに対する考え方は世代や価値観によってさまざまでも、共通しているのは“子どもを想う気持ち”。時代が移り変わっても、その願いが名前に宿ることは変わりません。
配偶者・パートナーの呼び方は…「名前+ちゃん・くん・さん」が多数派♡
配偶者やパートナーの呼び方について質問すると、全体で最も多かったのは「名前+ちゃん・くん・さん」というスタイル。次いで「名前だけで呼ぶ」というシンプルな呼び方も人気で、とくに20代を中心に多く見られました。また「お母さん」「パパ」といった“家族の役割”での呼び方も2割ほどで、子どもがいる家庭ならではの傾向も!
一方で「ニックネームや愛称」「ねえ」「おい」などの気軽な呼び方や、「おまえ」「あなた」といった呼び方、「苗字+ちゃん・くん・さん」で呼ぶケースは少数派にとどまりました。「おい」「おまえ」は強めの響きで、呼ばれる側はいい気持ちがしないため、使うシーンは限られそう。
世代によって少しずつ傾向は違うものの、やっぱり“名前ベース”が主流♡呼び方ひとつにも、夫婦やカップルの距離感やその家庭らしさが表れますよね。
夫婦別姓について、どう思う?―実は「アリ派」が半数超え!
最後に“夫婦別姓”についてどう考えているかを質問すると、「自分も含めて誰でも別姓を選べるようにすべきだと思う(賛成派)」「自分は同姓を選ぶが、希望する人には別姓を認めてもいいと思う(許容派)」を合わせた5割以上がポジティブな意見を持っていることが判明! 男女別で見てみると、女性のほうがその割合が高め。確かに結婚で苗字が変わることが多いのは女性なので、「選択肢があったらいい」と思うのも自然なことです。
一方で、「夫婦は必ず同姓にすべきだと思う(反対派)」は男性のほうが多く、「どちらでもない/関心がない」という中立的な意見は全体で3割以上にものぼりました。
この結果を見ると、昔の「結婚したら同じ苗字が当たり前」という考え方から、「それぞれが自分に合った選択をできたらいいよね」という価値観にシフトしてきているのを感じます。働く女性が増え仕事で築いてきたキャリアや人間関係もあるからこそ、それぞれのライフスタイルに合わせて選べるようになると、もっと自分らしい結婚生活が送れそうです。
自分の名前やパートナーの呼び方、夫婦別姓…。普段はあまり意識しないことも多いけれど、名前には自分らしさや人との距離感を左右する大切な意味があります。今回の調査を通して、名前が持つ意味や大切さを、改めて考えてみるのもいいですね!(Mai)