誰もが一度は行ってみたいヨーロッパ旅行。最初に思いつくのは、フランス? イタリア? イギリス?
先日、イギリス留学中の私は、1週間の夏休みを利用してヨーロッパの別の国に旅行に行くことを決意。悩みに悩んだ結果、ロンドンから5泊6日で行き先をスペインに決めました!
数ある中でスペインにした決め手は、世界遺産に認定されている、世界的に評価の高い建築が集まっているから。そしてそのどれもが、普段建築にあまり興味のない人も思わずときめく、カラフルでかわいらしいデザイン。自然の美やあらゆる国の文化が融合した、繊細で美しいデザインの建築たちは、どれも人生で一度は見に行きたいものばかり♡
今回は、スペインに行くなら絶対に訪れたい建築の名所を6つご紹介します。普段は建築ツアーをしない人でも楽しめること間違いなしです!
アントニオ・ガウディの作品群
スペインで最も有名な場所といえば、「サグラダ・ファミリア」を連想する人も多いのではないでしょうか? サグラダ・ファミリアを手がけたのは「アントニオ・ガウディ」という人物なのですが、実は、彼の歴史に名を残す建築はそれだけではありません。スペイン第二の首都、バルセロナには彼の遺した華やかでかわいすぎる建築がたくさん♡ あのウォルト・ディズニーも影響を受けたと言われています。
でも、限られた日数で、やっぱり全部は回りきれない〜! ということで、写真映えも抜群な、数ある中でも特に押さえたい4つをご紹介します。
サグラダ・ファミリア Sagrada Família
最初はやっぱりここ! 1882年に建設が開始された、ガウディ建築最大の建物、サグラダ・ファミリア。約140年が経過した現在も、未完成なことで有名ですよね。道中、遠くから見てもしっかりこの存在感が確認できるほど大きく荘厳な建物。近くで見ると、塔の頂点にそれぞれ花や果実、鳥、神話の世界観を再現した彫刻が確認でき、とても繊細なデザインであることがよくわかります。
中に入ると、巨大な森林をイメージして作られた内装が目に飛び込んできます。柱から視線を上の方に移すと、枝や木の葉が広がるようにして天井に届いています。
写真では伝えきれないものの、このサグラダファミリアの内装は色の異なるステンドグラスがグラデーションのようになるよう、壁を覆っているんです。東側は朝日に合うように寒色系、西側は夕焼けに合うような温かみのあるオレンジ色を取り入れているのだとか。このステンドグラスから差し込む光がとっても神秘的で、いくらでも滞在したくなる…!
カサ・ミラ Casa Milà
今回紹介するガウディ建築の中で、個人的に最も「見応えがあった」と感じるのはこのカサ・ミラ。波打った形状の外観がかわいい♡ ガウディの建築はどれも自然に影響を受けたものが多いものの、カサ・ミラは特に動植物からインスピレーションを得てデザインされたそう。
エントランスを抜けた先にある最初の見どころは、美しいグラデーションの壁と全面が窓に囲まれたまあるい中庭。美しい青の空が吹き抜けから楽しめます。晴れの多いスペインだからこそ映えるデザイン♡
元々豪邸として利用されていたこともあり、階段を登っていくと建設当時のブルジョワ層の暮らしを再現した部屋が。多くの部屋を見学できて見応え抜群! なんと、一部の部屋には今も人が住んでいるそう。羨ましい…!
そして、一番見て欲しいのがこの屋上です。波打った形のフロアに面白い形のオブジェが並んでいて、歩いているだけで心が躍る! バルセロナの街を一望できるのも推しポイント。
お気に入りの塔を見つけて、インスタ映えする写真を撮るのも楽しみのひとつ♡
カサ・バトリョ Casa Batlló
カサ・ミラとはがらりと変わって、「海の中」にインスピレーションを受けてデザインされたのがこちらのカサ・バトリョ。全体的に水色や青系のカラーで統一された外観は、筆者が訪れたガウディ建築の中で、最も「うわぁ、かわいい!」と、初めて見た瞬間にときめいた場所です。
窓ひとつ切り取っても、絵になる〜! 曲線でかたどられた唯一無二の窓枠のデザインと海の世界観を抽象的に表したステンドグラスは、青の色味がとっても綺麗。実はお土産ショップでは、この模様を使ったマグカップやエコバッグも販売されていて、カサ・バトリョのアイコンになっています。
見てください、この水色のかわいすぎるタイルの壁♡ 上の階に行くほど、青の色味が強くなっていきます。こちらもまた、中央部分に日光が差し込む吹き抜けの作りに。
「こんなにかわいい建物、見たことない!」と、もう写真を撮る手が止まらない…!
一番上のフロアがコチラ。ドアひとつを切り取っても、非対称な曲線美の中に星の形がいくつも刻まれていて、差し色の金色のドアノブが一層ゴージャスな雰囲気を纏わせています。
グエル公園 Parc Güell
サグラダ・ファミリアの次に人気と言われている、絶対に行きたい観光地のひとつ。それぞれの建物には色とりどりのタイルが使われていて、ギリシャ神殿風の広場やその縁を模るようにして作られている波打つような形のベンチ、岩場の回廊やお菓子の家など、歩き回る度に印象が更新される斬新な公園です。
特に印象的なのは、カラフルなタイルが敷き詰められた、波打つようななが〜いベンチ。眺めもよく、観光客の憩いの場になっています。
こんな感じで、その先にある「お菓子の家」が映るように撮ってみると、映える1枚を撮影することもできます。
1枚目の写真で神殿のようになっている場所がありましたが、その下を通ってみると天井に美しいタイルの模様が。どこを歩いても新鮮で楽しいのがこのグエル公園です。
神殿風の広場を抜けて階段を下る途中、グエル公園のシンボルにもなっているトカゲのオブジェを発見。 かわいすぎる〜! これが100年前に作られたなんて、信じられない…! このトカゲに一目惚れした筆者は、このトカゲが描かれた缶に入っているチョコレートをお土産屋さんで購入しました♡
出口の方に向かってみると、クッキーのような外壁にアイシングをかけたような屋根のかわいらしい家が二軒。お菓子の家と言われているこの建物は、乙女心くすぐられるかわいさ。
カタルーニャ音楽堂 Palau de la Música Catalana
ガウディだけではありません。次に紹介する魅力的な建物は、今も使われている現役の音楽堂です。差し込む日の光が客席に雫となって落ちるような天井のステンドグラスや、華やかなバラの彫刻。ステージの両脇にはそれぞれ音楽会に大きな貢献をもたらしたアンセルム・クラヴェとベートーヴェンの彫刻が向かい合うように配置されています。
こんなに繊細な建築なのに、実はこれ、1905~1908年のわずか3年で建てられたんです。信じられない…! 改めてスペインの建築技術の高さを実感します。
↑バルコニーから見られる柱も見どころ♡
内装を背景に写真を撮るなら二階席に登るのがおすすめ。音楽堂全体が綺麗におさまります。運が良ければ、滞在中にオルガンの音色が楽しめるかも。筆者はこの空間が好きすぎて、気づけば座席に座って1時間も滞在。美しい装飾に想いを馳せて、旅の疲れがす〜っと和らいでいくのを実感しました。
また、現在も使われている音楽堂なので、フラメンコやスペインの音楽を鑑賞してみるのも楽しそう♡
マドリード王宮 Palacio Real de Madrid
いよいよ最後に紹介するのはバルセロナから離れ、首都のマドリードにある王宮。
この王宮は今も実際に各国のトップが集まる会議や式典などで使われています。
エントランスの階段を登っていくと早速目に飛び込んでくるのは迫力のある天井画。実はこの王宮、インテリアももちろん美しいのですが、各部屋に描かれている天井画の見応えがすごいんです。思わず感嘆のため息がでてしまうくらい、綺麗…!
他にも荘厳なロココ調の家具が置かれている部屋や、
まるで美女と野獣の世界に出てきそうな食卓など、心が躍る展示がたくさん。
全ての部屋が全く異なるカラー、モチーフ、イメージで作られているので見るたびに新たな感動が感じられます。
以上、スペインで絶対に訪れたい建築を6つご紹介しました。どれも日本ではなかなか見ることのできない、スペインの独特の文化が光る、明るく華やかかつ繊細なデザインばかりで、乙女心がくすぐられる〜! ヨーロッパ旅行を検討の際には、ぜひスペインも候補に入れてみてくださいね♡ (工藤亜実)