【ドトールの秘密】1ミリまでこだわり抜け!メニュー開発の裏話を担当者に直撃

最近、なんだかドトールコーヒーショップが変わった……と思いませんか?

居心地がよくなった、メニューがさらに美味しくなった……そんな気がしてならない昨今。

というわけで、Woman Insight編集部が、ドトールコーヒーショップ(以下、ドトール)の店舗やメニューの開発担当者に、そのこだわりを直撃してみました。

まず今回は、ドトールコーヒーで、少数精鋭で商品開発を担当する、商品企画課の担当スタッフの皆様に、メニュー開発へのこだわりや、どんないきさつでそのメニューが決まっていくのか……ということを、Woman Insight編集部が根掘り葉掘り調査してきました。

ドトールの最新シーズナルメニューを例に、こだわりを教えていただきました。これを知った上でお店に行くと、おいしさ倍増間違いなし!

DCS

 

◆「おいしい」は感動を呼ぶ! そのために、心掛けていること

世の中には、さまざまな「おいしいもの」があります。商品開発をする上で、「おいしいもの」をつくるのは当たり前ですし、当社では「おいしい」だけでは通りません

 

さまざまなメニューを試作していく中、ドトールでOKが出るのは、「お客様にとって、潜在的に食べたいと思う季節感やトレンド性などの“プラスアルファ”があり、それがビジュアル的にも、メニュー名でも明確に伝わるもの」。そうでないものは、どれだけ美味しくてもなかなかOKは出ません。

 

たとえば今夏のモーニングBセット「蒸し鶏とバジルポテトサラダ」なら、「暑さに疲れた夏の朝でもさっぱり食べられる」ということを念頭に、厳選素材を組み合わせています。暑い夏にカフェで朝食をとるお客様像や、トレンド等を考えながらメニューを組み立てます。

20160616_morning

 

正直、「安さ」ではコンビニには絶対に勝てない。だから、ひと手間加えたできたて感などの、付加価値で勝負します。たとえば、ドトールのモーニングセットのサンドイッチは、店舗で注文を受けてからパンを焼く。自宅ではなかなか普段作れない厳選具材を合わせる。もちろんドリンクもカフェラテなどを含めた8種類から選べます。

同じお金を払って、「この値段でこんなに美味しいなんてお得だ!」と思ってもらいたい。そう感じたお客様にはリピートしていただけるでしょう。逆に、買って損した、と思われてしまったら次はありません。

ただ、プラスアルファが大事、といっても、なんでもかんでもてんこ盛りにすればよい……というわけではありません。

 

 

◆「おいしい!」「トレンドにマッチした付加価値」…そして問われる「簡単かどうか」

ドトールは、直営店とフランチャイズ店あわせて、全国に1000店以上の店舗があります。全国に展開しているチェーン店で、各店舗の方に作ってもらうことを考えると「工程を減らし、極力シンプルにする」ことがとても重要になります。店舗では目の前のお客様への応対が大事で、調理対応には限界があります。できるだけシンプルな工程にすることで、誰がつくっても間違いが起きにくく、理想に限りなく近い一皿が提供されやすくなります。

 

つまり、メニュー開発は「簡単で、美味しくて、見た目も華やかで、食べたときに満足感があり、季節感やトレンドなどのプラスアルファの魅力がある」という難しい条件を満たす必要があるのです。
……でもそれって、「500円玉持って行って1000円札買ってこい!」というような……考えれば考えるほど、病みそうになるくらい難しいよなぁと、我々は頭を悩ませています(笑)。でも、それをどうにかするのがメニュー開発の仕事です。

特に「工程をシンプルに」ということは、ここ1年くらい、より一層心掛けるようになりました。欲を言えば、本当はこのサンドにトマトをプラスしたい……と悩んだとき。悩みに悩んだ末に、工程が多くなりすぎていたら、「いや、入れすぎだ」と断腸の思いで減らすこともあります。
あらゆる観点で理想の一皿を追求する姿勢は変わりませんが、バランスを見ながら、お店で働く多くの皆さんとお客様の笑顔を最終目標に、毎日開発を頑張っています。