【脱・燃え尽きランナー】皇居ランは初心者に不向き！？「続くランニング」の秘訣とは？

意気込んで始めても約7割が半年以内にやめてしまうという、「ランニング」。正月太りを解消するべく始めた人も、そろそろ脱落しそうな気配が！？　というわけで、Woman Insightではランナーたちの悩みを解決するための連載をスタートしました！

健康総合企業のタニタ、タワーレコードなど、ランニングを継続するヒントを知っていそうなあらゆる専門家にたっぷりお話を聞くこの連載、今回は第2回。

前回に引き続き、『週1回のランニングでマラソンは完走できる！』の著者で、ランニングアドバイザーの真鍋未央さんと、この連載に同行していただいているモデル・女優の高山都さんに、ランニングを継続するコツについてうかがいます。今回はどうやら、“ランニングと恋愛”についてお話してくれるようです……！

実は皇居コースは初心者には不向き！　理由は記事後半で

Woman Insight編集部（以下、WI）　友だちとランニングをするというお話をされていましたが、誰かと仲良くなるにはランって良いきっかけかもしれませんね。それこそ、男女で楽しめば恋が生まれそうな気がします（笑）。

高山都さん（以下、高山）　男女でランニングをするのは、おすすめです！　ランニングは、初めましての人がいても会話が膨らみやすいと思います。次は「どこへ（ランニングをしに）行く？」とか、まるで彼氏とデートの予定を立てるみたいに話ができますよ。実際、ランニング合コンなんてイベントもあるようです。

WI　そんなものがあるんですね！　ランニング×恋愛のお話、かなり気になります……。ちなみに、これだけすぐにランニングをやめてしまう人が多いのは、日本人特有の傾向らしいです。生真面目なのでしょうか。

高山　何だか、結婚を急ぐ女子みたいだなと思います（笑）。私も人のこと言えないですけどね！　答えを求めすぎて焦ってしまって、つまずいてしまう……。でも、合コンや婚活パーティでも、がつがつせず端のほうでおとなしくしているくらいの女子がモテるもの。ランニングも婚活も、遠回りしたほうがいいんですよ。結局何よりも、楽しんだもん勝ちだと思います。

真鍋未央さん（以下、真鍋）　義務感にとらわれている人がいるときは「今、（ランニングをするのは）楽ですか？　キツくないですか？」と聞くようにしています。カウンセリングのように話を聞くと、そういった人はたいてい、つらいと感じる要素ばかりが出てくることが多いんです。「絶対走らなきゃ」ではなく、まずは通勤時に1駅分歩くなど、初心に返ることをおすすめします。もっと日常に無理なく取り入れていくことから始めてほしいと思います。

高山　もし、通勤時に1駅分歩くということも義務感にとらわれて難しいという人は、たとえば、少し遠くにあってなかなか行く機会がないけど気になっているパン屋で翌日の朝ごはんを買うとか、お気に入りの曲が終わるまで歩くとか、距離の中に楽しみを見つけるといいと思います。ひとりでできなかったら、友だちを巻き込んでもいいと思うし、気になる人を誘ってみてもいいと思います！　歩いている途中に気になる場所を見つけたら、次に誘う口実になりますし（笑）。

WI　ランニングってもしかすると、がんばるものではなく、自分を休めるためにあるものなのかもしれないと思えてきました。

高山　オンよりオフのスイッチなのだと思います。だから私は、何かに悩んでつらいときは「ああ、走りたい！　走ってすっきりしたい！」と思うし、実際に走ると気持ちがすっきりして、毒素が抜けた気がするんです。メイクを落とすように、まとっている煩わしいものを落とす役割を持っていると思います。朝の空気は澄んでいるし、夜は冷たい風で頭が冴えます。私も始めたばかりのころは、元々運動は苦手だし走るなんて嫌だなと思っていましたが、自分のペースができてくると、生活にメリハリを出すための大切なことに変わっていったんです。

真鍋　本当に高山さんは、ランニングの取り入れ方が理想的だと思います。たとえば皇居ランナーの中には、必ず“皇居”を走らなければいけない、必ず1周走らなければいけない、と自分を縛り付けてしまっている人がいます。でも実は、そもそも皇居ランのコースは、初心者には不向きなのです。アップダウンが多く、走り慣れている人も多いため、ランニング初心者が走っても、劣等感を持ってしまいやすいのです。自分のペースで気持ち良く走れるコースを選んだほうがいいと思います。仕事前にランニングをする人だったら、折角すっきりするためのランニングで劣等感なんて持ってしまったら意味がないですしね。

WI　たとえばどのようなコースがおすすめですか？

真鍋　皇居周辺のコースなら、二重橋前のコース（二重橋前の交差点からスタートし、馬場先門を曲がって日比谷通りを進み、和田倉門を曲がって進み、内堀通りの角を曲がってまた二重橋前の交差点まで進む）のほうが初心者にはおすすめですよ。

初心者はこちらの二重橋前コースがおすすめ！

高山　恋愛もそうだと思います。あの子のほうがかわいいとか、やせているとか、人と比べても仕方がない。相手とのやりとりやフィーリングが大切なのに、ステータスだとかも含めパッケージばかりを気にして「ああ、あの子には勝てない……」なんていつも言っている人って、たまにいますよね。そういう人って、本人も疲れてしまうだろうし、周りから見ていてもあまり魅力的ではない。自分らしさに自信を持っている人のほうが、美しく見えるものだと思うんです。だから、ランニングも誰かと比較するようなことはせず、無理なく自分らしく楽しんだほうがいいと思います。

真鍋　ランニングで人と比較してしまいがちな人は、あらゆることをルール化したがる傾向があります。無理なく自由にと言われると難しくて、ある程度ルールがあるほうがやりやすいという人もいるんですよね。そういった人たちは、毎日必ずお風呂に入る（湯船に浸かる）こと、ストレッチをすること、この2点を守ってもらえればと思います。きちんと休まないと、疲れは取れないし、気分も下降してしまいます。

WI　ランニングの疲れだけでなく、仕事の疲れも取れていないという人も多いのではないでしょうか。

真鍋　そうですね。デスクワークをしている方には、肩甲骨周りを動かすように指導しています。肩甲骨周りが固まっていると、腕を上手に振ることができないので、走るのがつらくなってしまうのです。長時間体勢を変えずにいるデスクワークで起こりがちな、脚のむくみも同様ですね。どちらも血流が滞ってしまっているので、ストレッチだけでなく、PCスーツ（デスクワークの疲労を軽減してくれる着圧インナー）などのアイテムを取り入れて、きちんとリカバリーをしておくことが大切です。