緊急事態宣言の再延長も決まり、友人と集まって外でお酒を飲める機会はまだまだ先になりそうですね。そんなとき、「オンライン飲み会」であればこのご時世でも飲み会を楽しむことができますよね。
コロナ禍と共に注目された「オンライン飲み会」、実際のところこの1年近くの間で人々にどのように受け入れられているのでしょうか。今回は日本トレンドリサーチが20歳以上の男女900名に行ったオンライン飲み会に関するリサーチを昨年の同リサーチ結果と比較しながらご紹介します。
オンライン飲み会はコロナ禍で定着した? 意外な結果は…
■この1年間でオンライン飲み会は…定着しなかった
今年の4月1日から現在までに、オンライン飲み会をしたことがあるか聞いた結果を比べました。オンライン飲み会をしたことが「ある」と答えた方は、1年前は15.3%、今年は15.0%とほとんど変わらないようです。今回の結果を年代別に集計すると以下のようになりました。
■30代ではオンライン飲み会の割合が低下
年代別に見てもオンライン飲み会をしている方の割合はあまり変わっていないようですが、30代の方は27.3%だったのが18.7%になり、減少しました。
オンライン飲み会の「頻度」と「相手」はどう変化した?
■ハマる人は複数回オンライン飲み会に参加している
回数は昨年同様「1回」が最も多く、48.9%でした。一方、「5回以上している」方は5.1%から8.1%に増え、繰り返しオンライン飲み会をしているという方はいるようです。全体としての定着はみられないものの、ハマる人はハマる…といったようです。
■「近くに住む友人」との需要は減少、「仕事関係の飲み」が増加
オンライン飲み会をした相手については、昨年最も多かった「遠くに住む友人」が今年はさらに増え、57.0%でした。昨年2番目に多かったのは「近くに住む友人」ですが今年は26.7%に減り、その代わり「職場・仕事関係の人」が36.3%に増え2番目に多くなりました。
実際、オンライン飲み会ってどうなの? みんなの意見は…
■頻度の変化は「人によってさまざま」
昨年と比べて、オンライン飲み会をしている方の割合はあまり変わっていないようですが、頻度は変わっているのでしょうか。
オンライン飲み会の頻度についても聞いてみた結果、「昨年より増えた」方が最も多く36.3%でした。しかし「変わらない」方や、「昨年より減った」方も多く、「増えた」方と同じくらい「減った」方もいるという結果になりました。
続いて、「昨年より増えた」方、「昨年より減った」方に頻度が変わった理由について聞きました。
■「昨年より増えた」理由
- 昨年と状況が変わらない為、飲み会の仕方を変えていくしかないから。(30代・男性)
- けっこう楽しいことがわかったし、「またやる?」の一言で約束できるようになったから。(40代・女性)
- これまで飲み会自体を控えていたが、もうしばらく続きそうなので、オンライン飲み会でカバーすることにした。(40代・男性)
- オンラインで飲み会が出来る友人が増えたので。(50代・男性)
- 会えない人とも様子が見れて楽しい。(50代・女性)
- 家で飲むから気楽に飲めるから。(30代・男性)
- コロナのせいで更に強制的な休みが増えて他にすることがなくなったから。(50代・男性)
- 慣れてきたから。(30代・女性)
- 会話して飲む楽しさを知った。オンラインで繋がる事で孤独感がない。(60代・男性)
- ZOOMの使用方法を教わったから~ビール飲みながら遠方の友人と自宅で楽しめるなんて最高です。(70代・男性)
■「昨年より減った」理由
- 会わないとつまらない。(20代・女性)
- 終わりのタイミングがわからず、だらだらやっているので楽しくなくなってきた。(40代・男性)
- あまり盛り上がらなくなってきた。(50代・男性)
- 隣の人とひそひそ話ができない。一人が話すと他は黙って聞いている。話が止まらないと飽きるが、おとなしく聞く。この繰り返しでストレスが出る。(60代・男性)
- リアルとはあくまでも別のものだとわかってきた。(60代・男性)
- 近くに住む人とは直接合うようになりました。感染症対策をしながらの生活にも慣れてきて、なかなか時間が合わず開催することが少なくなりました。(30代・女性)
- ブームが過ぎた。(30代・男性)
- オンライン飲み会に飽きと限界を感じて お互い言い出す機会が少なくなった。(50代・女性)
- コロナ禍に対して変な慣れが出て、リアル飲み会が増えた。(40代・男性)
- 話すタイミングが取りにくいから。(60代・男性)
コロナ禍が明けてもオンライン飲み会を続けたい?
最後に、コロナウイルスが終息し、外出の自粛要請が解かれた後でも、オンライン飲み会をしたいと思っている人はどのくらいいるのか聞いた結果を比べました。
昨年は「したいと思う」と回答した方が65.2%で、多くの方が外出の自粛要請が解かれた後でも、オンライン飲み会をしたいと思っていたようです。しかし、今年は「したいと思う」と回答した方が34.8%と割合が逆転し、外出の自粛要請が解かれた後は、オンライン飲み会をしたくないという方が多いようです。
今後定番になるのではないかと言われていた「オンライン飲み会」ですが、1年たった現在も外出自粛が呼びかけられるなど、直接会って行う飲み会を我慢している方が多いのが現状です。早く対面で飲み会を楽しみたいという気持ちも今回の結果に反映されているのかもしれません。(山口彩楓)