「自分を好きになれるメイク」がやっと見つかります。 #ササメイク 佐々木一憲さん共同開発・徹底サポート型コスメ「BeMe」のスゴさ

2021年4月6日、サポート型コスメブランド「BeMe(ビーミー)」がデビューしました。
このコスメをプロデュースしたのは、ササッと簡単にできて、好きな人の心にササる『ササメイク』で人気を集める、ヘアメイクアーティストの佐々木一憲さん。

このパレットひとつあれば、アイシャドウ・アイブロウ・ノーズシャドウの3つのパーツを完成させることができ、朝の忙しい時間に使うのはもちろん、荷物を少なくしたい日の持ち歩きコスメにもぴったり。

意外なことに、カラーバリエーションはブラウンの4色パレット、たったひとつだけ。

ただし、オンライン発売限定のこちらのコスメ。買う前に「一重・奥二重・二重」そして「求心・遠心(※顔のパーツが中央に集まっているか、離れているか)」という6つのアイタイプを選択するページがあります。すると、あなたの顔タイプに合ったコスメの使い方やメイクのコツを見られるHow To動画が送られてきます。

このコスメの真髄は、そこにあります。

佐々木一憲さんに、このコスメについて、そして「自分を好きになれるメイク」について、お話をうかがいました。

◆Twitterのふとしたつぶやきから始まった、壮大なコスメ制作計画


このコスメは、約1年前、佐々木さんのふとしたTwitterでのつぶやきに、テテマーチ株式会社が賛同したことをきっかけに始まりました。
常日頃「世の中のメイクの情報は、メイクを好きで得意で詳しい人向けのものが多い」と感じていた佐々木さんは、意識的に簡単にできるメイクを発信していました。その中で感じたのは「世の中には、メイクは好きだけど苦手だ、という方が意外と多い」ということ。

「『メイクは好きだけど苦手』という声がこんなに多いということは『そもそも好きじゃないけれどやらなければいけない』と感じている方も、きっと多いはず。そういった方にも使っていただけるようなコスメを作りたいと思っていました。
僕は普段の仕事の中でブラウンのパレットを使うことが多く、アイシャドウをノーズシャドウとしても使っていたので『ひとつのパレットで眉・アイシャドウ・ノーズシャドウに使えるものが作りたい』とTwitterで発信したら、テテマーチさんからお声がけをいただきまして、今に至ります」

この「BeMe」が特徴的なのは「徹底的なサポートがある」こと。前述したように、買う前に6つのアイタイプから選ぶことで、あなたの目のタイプに合ったメイクの方法を知ることができます。

「BeMeは、ただただ『便利なコスメを作りましょう』ではなく、今メイクについて悩んでいる方が、このコスメを買うことでどんな気持ちになるのが成功なのか、というところから考えて、サポートありきで作っています。
不思議ですよね、高校まではメイク禁止だったのに、大学や就職した会社では急にメイクがマストになることも、世の中にコスメはこんなに売っているのに、メイクの方法を学びたいときに、基礎の基礎はどこで学べばいいかわからないことも。
コスメカウンターで購入するときだけはBAさんが教えてくれるけれど、基本的にそれ以降のサポートはないことが多く、メディアやYouTuberが教える役目を担っているので、コスメを売る側が売って終わりではなく、きちんとサポートまでできるブランドにすることありきで始めました」

◆色をひとつに絞った理由

色展開が複数あるのではなく、4色パレットひとつだけに絞られているのも「メイクが苦手な方・よくわからない方にも安心して使ってもらえるように」「サポート型」というBeMeの考えから来ています。

「メイクがあまり得意ではない方にも手にとってほしいと考えているので、あえて選択肢は広げすぎず、狭めています。実際に予約開始してから、すでにアイタイプ診断だけでも迷われている方をたくさん見かけたので、色展開をたくさん出さずに絞ってよかったと思っています。
また、今回のパレットはアイタイプごとに似合うメイクをサポートしていく形ですが、ここで色が増えると、そのぶんサポートの数が増えます。パーソナルカラーのいわゆるイエベブルベやフォーシーズンに分類するとなると、最初はサポートしきれないと判断し、カラーはひとつにしてアイタイプに焦点を当てるところから始めました」

ちなみにアイタイプは一度診断したらそのタイプしか見られないわけではなく、後から変更することも可能とのこと。たとえば「二重か奥二重かどちらかわからない」や「アイテープなどで二重にしているが、基本は一重」などの場合も、他のタイプの指南動画を見ることはできます。

「今アイテープなどで二重にしているという方は、どうしても二重の自分じゃないと嫌だという場合は二重の動画を見てもいいですし、これをきっかけに一重に合うメイクも試してみたいという感覚があるなら、まずはあまり人に会わない日に自分のためにチャレンジしてもいい。顔の可能性の幅が広げられると思います」

BeMeの核でもある「メイクHow To動画」は「動画のモデルには、メイクが苦手な一般の方を採用」「佐々木さんがメイクをするのではなく、モデルさん自身にやってもらう」ということにもこだわっています。「そりゃあ、モデルさんにプロのメイクがメイクをしたらキレイになるに決まってる」という先入観なしにHow To動画を見て、しっかりと自分に取り入れることができます。
アイタイプに合わせたメイク動画、眉の書き方、コンプレックス別のメイク方法やなりたい印象に合わせたメイク方法など、あらゆる自分に合ったメイク動画を見ることができます。

◆こだわり抜いた4色4質感にたどり着くまで。

BeMeのパレットは質感を変えた4色から成り立っています。

左上:アイシャドウ用のラメ。オイルベースで密着度の高いラメシャドウ。ホワイト・ゴールドの透明度の高いラメで、華やかさと品がある仕上がり。他の色にはラメが入っていないので、ラメ感を足したいときはこれをプラスして調整。

右上:アイシャドウ用のクリームシャドウ。指にとりまぶたに伸ばすとさらっとパウダー質感に変わる、絶妙なベージュカラー。

左下:アイシャドウ・アイブロウ・ノーズシャドウに使える、透け感ある万能なシアーマットシャドウ。どこに使っても自然な陰影をつけてくれるベージュブラウン。

右下:アイシャドウとアイブロウに使える、高発色ながら重たくなりにくいマットシャドウ。アイシャドウの締め色にもアイブロウにも使える、マルチなダークブラウン。

右下のダークブラウンは「眉毛に使える色に」という目的もあり、最初に方向性が決まったものの、残る3色はなかなか難航。この4色にたどり着くまでには、さまざまな紆余曲折がありました。
特に、3つの機能を併せ持つ左下のシアーマットシャドウは「発色」と「透け感」を両立するところに持っていくまで、佐々木さん自らが大阪の工場まで出向き、直接理想の色をやりとりするほど苦戦したようです。


(完成までの道のり。結構いろいろ変わっています)

「左下のシアーなベージュブラウンは、ノーズシャドウとしても使いたかったので、パール感は入れたくなかったということだけは決まっていたものの、そこから先がなかなか苦戦しました。
メイクが濃いと顔がきつく見える人にとっては、締め色にもなるカラー、さらに髪が明るい人だと眉にも使う色。ということで、ある程度の発色は欲しいけどノーズシャドウとしても使えるようにしたいと、色の透け感はかなり調整しました。1回試作を作るごとに3パターンくらいを出してもらって『透け感』『締め色の機能』を両立できるように、色みと色の出方を調整していきました。
2020年のコロナ禍全盛期に試作を進めていたので、基本は電話やオンラインの打ち合わせが多かったのですが、色の話はどうしても言葉や画面越しでは伝わらないことも多く、出てきたサンプルと自分が理想とする色を伝えられるよう手持ちの化粧品を大阪の工場まで持っていって『今の色に、この色を2回トントンしたくらいの色にしてください』と打ち合わせをしたこともありました」

その他にも右上のクリームシャドウは「実は最初はパウダーでキラキラしていた」けれど、今はまぶたに乗せると明るくなりすぎずに自然になじんでパールな質感が出るように。左上のラメは「色を変えずにラメ感だけがキレイに出るように、何に乗せても邪魔しないキレイなラメを追求した」と、こだわりを詰め込んでいます。

 

◆ところで「自分らしさを好きになる」って、結局どういうこと?

BeMeは「好きな私、見つけた」や「“自分らしさ”を好きになる」といったことを前面に打ち出しています。「BeMe」というブランド名も「その人自身の魅力を引き出すお手伝いをしたい、そして自分らしさを好きになってほしい」という願いを込めて“私になる=BeMe”という意味で名付けられています。

それでは結局のところ「自分らしさ」とは、いったいどんなものなのかを佐々木さんに聞いてみると「何かコンプレックスがあってもそれを自然体で受け止めて、隠さずに活かしてメイクをしてあげられること」とのこと。

とはいえ、どうしてもコンプレックスがあると気になってしまって、自然体で自分を受け止める……って、なかなか難しいですよね。(佐々木さんにお話を聞いた編集部スタッフ自身も、一重の自分の顔がどうしてもイヤで二重にするメザイクがないと外に出られない、というのが本音)。そこでこの「自分らしさ」について、さらに深堀りしてみました。

【1】「眉は左右対称に描けなくてもいい」。メイクで何よりも重要なこと

ヘアメイクの視点として、佐々木さんは「人が見たときに気になるところからしっかりメイクしていったほうが、よっぽど素敵な顔になるはずです」と語ります。

「たとえば、眉の高さが1ミリ違うともう外に出たくないという気持ちになるのもわかりますが、実際眉はそこまできれいに左右対称に描けなくたって大丈夫です。他人から見たときにパッと目に入るポイントは『髪の色と眉が合っているか』と『眉頭が合っているか』。どうしても眉尻を気にしてしまう傾向にあると思いますが、眉尻は正面からしっかり見ないとわからないことが多いですし、前髪で隠れてしまうことも多い。人の目につきやすいこの2点が合っていればだいたいキレイに見えます。実際、会社や道ゆく人の眉の1ミリのズレに気づいたことはないのではないでしょうか。
もちろん好きな部分を突き詰めるのは構いませんが、あるパーツではもうすでに80点90点取れているのに100点に近づけるメイクをする一方で、あるパーツは30点のまま放置しているというアンバランスなメイクをしている方が結構見受けられるので、他人の目線で見て気になる部分を修正していくことがまず第一です」

【2】どんなにいいコスメがあっても、最後はマインド。マインドをサポートする仕組み

コスメの口コミや売り上げランキングを見て上から買ってみるけれど、こんなに買ったのにどれも似合わない、自分はメイクが下手なんじゃないか……。そんな風に悩んでしまう人をBeMeを通して救いたいと佐々木さんは考えています。

「BeMeを使いながら、本当に似合ってキレイになれるメイクの方法をサポートすることで、正解がわからないまま『やみくもに頑張らなきゃいけない』『義務でもちゃんとやらなきゃいけない』という重荷を下ろしてあげたいんです。
結局、自分や自分の顔を好きになれるかどうかは、最後はマインドの問題。いくらいいコスメがあっても、キレイになれるメイクの方法があっても、自分を承認してあげて、ポジティブな状態になれないと、最終的には何も変わらないことになってしまいがちです。だからBeMeはそのマインドから変えられるものが提供できたらいいよね、と話しています。
たとえば、僕のオンラインサロンで、サロンのメンバーの方にメイクアドバイス講座をするときも、他のサロンの参加者の方が自由に見られるようにしているんですが、そうすると僕よりも見ている方たちのほうが、『目が大きくて素敵』『肌のツヤ感がいい』など、アドバイスを受けている人のことをものすごく褒めるんです。お金を払って好きなものを共有するコミュニティでは、あまり否定の意見が出てきません。そうやって誰かに褒められると、やっぱり人は笑顔になって、どんどんキレイになる。ポジティブなマインドでメイクをすることで、表情からキレイになっていく人を、僕は実際にたくさん見てきています。
そんな風に、BeMeを買った方のコミュニティのようなものをやっていきたいなと考えています。まずメイクのHow To動画を見ることで、今まで不安に悩んでいたメイクの『これでいいのかな?』が『これでいいんだ!』とポジティブになれて、その上で誰かに褒められたり交流することで、さらにプラスに持っていきたいです」

あらゆる点でメイクの「セーフティネット」であり「メイク大学」のような存在になっていきたいと、今後の展望を語ります。

「おそらく、今自分のことが嫌いな方が一気に自分を好きになるのは結構ハードルが高いので『ダメ』から『まぁいいか』『なんかいいかも』を経て『これなら自分を好きになれるかもしれない』とどんどん段階を経ていければいい。こういったことが重なっていくうちに、気づけば“自分らしさ”を好きになる、になっていけるんじゃないかなと思います」

取材の最後に、私自身もBeMeを使いながら佐々木さんのメイク指導を受けました。
どうしても女子高生の頃のギャルメイク要素が抜けず、現代の主流である「抜け感メイク」だと薄すぎると不安になり、ガッツリ濃いめのデカ目メイクから抜け出せない私。4色パレットのアイシャドウは締め色だけが真っ先に底見え……というパターンでしたが、佐々木さんは「後藤さんの場合は、締め色、使わなくていいです」と断言。
「アイシャドウとノーズシャドウの合間に陰影を入れたほうが目力が出ます」「締め色を入れてしまうと二重幅が狭く見えるので、目のキワにラメを入れてください。そのほうがマスカラも際立って、目が大きく見えます」など、普段の自分メイクとはまったく違うことを言われ、半信半疑でやってみると……絶対に似合わない&物足りないと思っていたのに、意外と、いい。そして、実際に使ってみると4色パレットの色がどれも絶妙で捨て色なし。

不思議なことに「メイクって、楽しいんですね」という言葉が自然と出てきました。
今まで10年以上なかなか根っこの考えを変えられなかった武装のような濃いメイク。でもその日以降、ふっと肩の力が抜けて「このポイントを押さえた上で、いろいろ遊んでみよう」と、毎日のメイクを楽しめるようになりました。

BeMeをこれから手に取る方がこの感覚を味わえるならば、私は自分の身をもって、全力でおすすめしたいと思います。
「なんとなくメイクしてきたけど、本当に自分に合って簡単なメイクが知りたい」あなたも。「メイクをする必要があるけど、まず何していいかわからない」あなたも。「絶対に使える基本の4色パレットが欲しい」というあなたも。そして「自分を好きになりたい」あなたも。
手にとったひとつのメイクパレットが、あなたの考えを、毎日を、そして人生を変えるきっかけになるかもしれません。是非、お試しあれ!

 

 

構成/後藤香織