気分転換のコツ。「ショックなできごとから立ち直る」方法
その人となりや本質は、楽しいときや幸せなときに出てくるのではなく、苦しいときや悲しいときにこそ表れると言われます。あなたは、衝撃的なできごとやピンチの後、どのようになってしまいますか。そしてそこから、どのようにして立ち直っていきますか。
そこで今回は、「ショックなできごとから立ち直る方法」をご紹介いたします。
■ネガティブなとらわれを手放す
ショックなできごとがあったときには、自分のせいだと自分を責めてしまうことも少なくありません。こういったネガティブな思い込みにとらわれると、小さな失敗でも大きく受け止めてしまい、ストレス過多になり立ち直るきっかけをなくしてしまいます。これは心理学で言うところのカラーバス効果によるもの。自分が意識を向ければ向けるほど、そのことに関する情報が入ってくるという心の動きです。
ショックに陥ったときは、まずマイナスの思い込みに意識を向けず、ネガティブなとらわれを手放すようにしましょう。
■自分の長所のみを紙に書き出す
ショックから立ち直るための一番の特効薬は、自尊感情を回復させることです。たとえ自分が原因で失敗したのだとしても、自分のことを好きになってあげましょう。そうすれば、立ち直りは早くなります。そこで、自分の長所のみをひたすら紙に書き出してみましょう。自分でも気づいていない自分の良さを見つけ出すのです。
心理学においては「ジョハリの窓」という理論があり、紙に書き出して無自覚な自分を発見することで、新たな気づきを得られるのです。自分の意外な美点を発見することで、ショックから立ち直るモチベーションを手に入れられるのです。
■利他的になる行動に取り組む
ショックなできごとがあったときこそ、他人のために動いてみましょう。そうすれば、不思議と立ち直れるのです。なぜなら自己肯定感を満たすことができるからです。
自分が「誰かのために役に立っている」と思うと元気が湧いてきていつも以上にがんばれたという経験はありませんか? 人は人のためになる行動をすると、自信喪失から回復し、自分自身が救われモチベーションが高まるのです。
■危機的状況は好機だと考えを切り替える
ショックな危機的状況を体験すると、ほとんどの人が傷つき、自分に自信をなくして自尊感情が低下します。しかし、自己評価が下がったときこそ、実は好機が生まれやすいということが心理学の実験により証明されています。これを「自尊理論」と言い、落ちこんでいるときの方が人を好きになりやすく、他者への好感度が上がるからなのです。
自己評価が低いときに優しくされると相手に信頼を覚えるため、新しい恋のきっかけやビジネスチャンスなども生まれやすいのです。つまり、立ち直りのきっかけがもたらされると言えるのです。
つらいときには体を動かすのも効果的です。心と体には密接な関係性があります。ある実験によると、気分が落ち込んでいると身体まで重く感じたりするのは、心の動きが体に影響を与えているからだという結論が得られました。そのため、ショックで気分が落ち込んで仕方がないときこそ、あえて運動をしてみたり快活に振る舞ってみましょう。そうすれば、気分もアガり、以前よりもパワーが身体にわいてくるはずです。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。
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