「ひと夏の恋」と聞くと、キラキラしてるけれど、なんだか少し悲しいような苦いような…まさに青春! というイメージがありますよね。
映画やドラマのようなシチュエーションがついつい頭に思い浮かんでしまいますが、現実の恋愛があんなに綺麗なものとは限りませんよね。リアルな「ひと夏の恋」って、実際どんなものなのでしょうか。
今回は、縁結び大学が18~40歳の男女310人を対象に行った「ひと夏の恋」についてのアンケートを基に、「ひと夏の恋」の相手、別れの原因、ひと夏の恋に陥りやすい恋愛タイプなど、リアルな「ひと夏の恋」を深堀してみました。
「ひと夏の恋」経験者は意外と多い!
今回310人に「ひと夏の恋を経験したことがあるか?」を聞いた結果、47.4%の人が「経験がある」と回答しました。「ひと夏の恋」というとなんだか恋愛もののテーマのような感じで映画やドラマのワンシーンが浮かんできそうですが、意外と身近に起こりうるのかもしれませんね。
「ひと夏の恋」をしてみたい人は約半数も!
「ひと夏の恋」という響きには、なんとなく眩さを感じます。そこで「ひと夏の恋」を経験したことがない人に、ひと夏の恋をしてみたいかどうかを聞いてみました。その結果、47.2%が「してみたい」と回答。「してみたくない」と答えたのは27.0%でした。
やはり、映画やドラマのような素敵な展開を想像してつい憧れてしまいますよね。
「ひと夏の恋」は20代前後での経験が多い
「ひと夏の恋」の経験者に、当時の年齢を聞いてみました。一番多かったのは、20~21歳で22.8%です。次に多いのは、18~19歳で19.5%でした。17歳以下も併せると、59.7%の人が21歳以下で経験していることが分かりました。
学生の間や社会人になったばかりの時期は、新しい出会いも多く、恋に最も積極的な年頃ではないでしょうか。「ひと夏の恋」はそんな時期に起こりやすいのかもしれませんね。
「ひと夏の恋」付き合うにまで至ったのはたったの28%
今回の調査では、交際の有無を問わず、片思いの場合も可としてヒアリングしています。そのため回答者それぞれの「ひと夏の恋」について、相手とどのような関係だったのかについても聞いてみました。
結果、「付き合っていないが体の関係を持った」が37.4%で1位でした。2位は「一定期間、彼氏彼女として付き合った」で28.6%、3位は「一方的な片思いだった」で18.4%でした。
花火大会や夏祭り、海水浴やプールなど、盛り上がるイベントが多い夏の時期は、気持ちが開放的になって関係を持つキッカケが起こりやすいのかもしれません。
気になる恋のお相手は…?
「ひと夏の恋」の相手がどんな間柄なのか聞いたところ、1位は「学生時代の同級生&先輩・後輩」という結果になりました。20歳前後は自身が学生だったり、学生の頃の付き合いが色濃く残っている時期なので、そういった人と恋に落ちるのは自然なことかも知れません。
2位は「ナンパや合コンで知り合った人」でした。ビーチやプールサイドで声を掛けられるというシチュエーションは、夏ならではの出会いですね。夏は男女とも、出会いを求める傾向が強くなるようです。
3位は意外にも「仕事上の関係」がランクインしています。ひと夏の恋というと夏のイベントなど少し特別なシチュエーションのマジック的なイメージが強いですが、まさか仕事関係にまで影響するなんて…恐るべし。
実際どんな出会い方だった? 経験者に聞いてみた
◆学生時代の同級生&先輩後輩
「学生時代の同級生と同窓会で再会し、再び仲良くなった。」(千葉県/36歳男性)
「友達がセッティングしてくれた飲み会に、偶然相手も来ていて再会した。」(三重県/22歳女性)
「大学の友人。最初は何の絡みもなく違う研究室だったが、仲がよかった友達が同じだったので少しずつ仲良くなりました。」(埼玉県/32歳男性)
学生時代の知り合いの場合は学校内での出会いの他、不意打ちでの再会が恋のきっかけになった人が多いようです。
◆ナンパや合コンで知り合った人
「友人たちと海水浴に行った時に現地でナンパをして知り合いました。」(埼玉県/40歳男性)
「私が海に遊びに行った際、海の家でバイトをしていて出逢いました。」(神奈川県/34歳女性)
「飲み屋で働いてる方で、友人と飲みに行った時に話をした方。」(埼玉県/27歳女性)
ナンパや合コンでの出会いは、ビーチサイドとお酒を飲む店が多い傾向がありました。これぞイベントの多い夏ならではの出会い方ですね。
◆仕事上の関係
「派遣の仕事をしているときの自分の直属の上司として出会いました。」(広島県/25歳女性)
「仕事先の保険屋さんで以前から面識があったので食事に誘ってみた。」(千葉県/30歳男性)
「職場の新しく入ってきたバイトの子と気がついたらいつも目が合っていた。」(北海道/34歳男性)
仕事上の関係の場合は、季節はそれほど関係なく、出会いがたまたま夏の時期だったという人が多いようです。どこに出会いがあるか分からないので、職場でも恋のアンテナは張っておいたほうがよさそうですね。
◆その他の出会い
「スペイン在住時、買い物に行った先のお店のレジ係として働いていたのが彼女でした。」(埼玉県/39歳男性)
「ネットで出会った人と横浜の赤レンガで待ち合わせし、初デートとして会いました」(東京都/22歳男性)
「ひとりで山登りをしていたときに相手もひとりで山登りをしていて山小屋で休憩していた時に出会いました。」(大阪府/39歳男性)
「夏に出店のバイトをしていて、そこで知り合った先輩女子と出会いました。」(静岡県/24歳男性)
「友人と旅行で訪れた沖縄の石垣島で、同じく旅行で訪れており同じ民宿に泊まっていた男性と出会いました。」(広島県/31歳女性)
「夏期講習に通っていた個別指導塾の先生として出会った。」(埼玉県/38歳女性)
旅先での出会いは、非日常と相まって恋に落ちやすいのかもしれませんね。また、ネット上で意気投合した結果、夏に会うことになったという人も複数いました。
「ひと夏の恋」は儚い
始まりがあれば終わりがあるのが「ひと夏の恋」です。経験者に恋の継続期間を聞いてみたところ、一番多かったのは1カ月で20.4%でした。
中には1日限りという人もいて、1カ月未満だった人を合計すると50.3%となりました。「ひと夏の恋」は半数以上の人が、1カ月以内に恋の終わりを迎える結果となっているようです。
「ひと夏の恋」が終わるきっかけは?
「私が地元から離れた学校に行っていて夏休みに帰省したときに出会ったので夏休みが終わり会えなくなった。」(北海道/30歳女性)
「旅行を終えて日常に戻ると、当時の私は愛媛県に住んでいて彼は東京在住と、付き合うことが難しいことが分かったから。」(広島県/31歳女性)
「短期間のバイトだったので、バイト期間中だけの恋になってしまったため」(静岡県/24歳男性)
「自分が大学生で夏休みが終わり、地元に帰るため。遠距離はお互い無理となった。」(京都府/24歳男性)
「夏休みが終わりお互いが普通の生活に戻ったら、何か違うねって話になって別れた」(三重県/31歳女性)
「夏が終わり、現実が見えました。夏は比較的見た目がチャラい人が多く気付かなかったのですが、秋になり、根っからチャラい人なのだと目が覚めました。」(神奈川県/34歳女性)
「相手の事を詳しく知らず付き合ったので、徐々にズレが生じてしまった。」(東京都/27歳女性)
「ひと夏の恋」が終わった要因として最も多かったのは、物理的な距離でした。夏の間だけのバイトや帰省など夏休み期間が終了したことで、日常を送る場所にそれぞれが戻る際に関係が途切れた人が多いようです。
また突然の出会いで盛り上がったものの、一定期間過ぎた段階でお互いの相性や価値観が合わないと判断した人もいます。突然燃え上がった恋の炎は、消えるときも早いようですね。
「ひと夏の恋」の終わり方は、自然消滅が最多
「ひと夏の恋」の終わり方で一番多いのは、「自然消滅」で27.2%でした。次に多かったのは「告白せずに終わった」で18.4%です。付き合わず告白しないまま、一気に燃え上がったふたりの関係であるがゆえに、別れの言葉もなく終わるというのも自然なのかもしれません。
そこで「ひと夏の恋」のそれぞれの別れ方についても、詳しく聞いてみました。
ひと夏の恋の結末は…どうなったのか聞いてみた
「付き合ってるか付き合っていないのかわからないまま、お互いに好きな人ができた。」(福井県/26歳女性)
「何度も連絡が来たが、そこまで好意を持っていなかったので連絡先を削除して、LINEもブロックした」(京都府/30歳女性)
「お互いに遊び相手のような感じだったので、もうこの先はないなと思ってフェードアウトしました」(兵庫県/23歳女性)
「バイトの期間が終わった後、彼女から『ありがとう、楽しかった』とメールが来て、そこから僕らの関係は終わりました。」(静岡県/24歳男性)
「始まりも体の関係からでなんとなく付き合って、突然連絡がとれなくなってしまった。1ヶ月待ってみたが音沙汰もなかったので別れを切り出した。」(福岡県/22歳女性)
「そろそろ告白しようかと思っていましたが、ある日急に態度が素っ気なくなりました。そのまま終わるのも嫌だったので呼び出して想いは伝えました。が、フラれました。」(埼玉県/32歳男性)
「ひと夏の恋」は交際相手がいない同士だけではなく、彼氏・彼女がいる人でもひとときの恋愛を楽しむというパターンもあるようです。夏の終わりと共に、お互いが本命の恋人に戻っていったという人もいれば、自分だけが本気で相手に手痛く振られた人もいたようですね。
いずれの恋もその結末によって、どんなカタチで心に残るかが変わってくるのではないでしょうか。
「ひと夏の恋」はどんな思い出?
自身の「ひと夏の恋」の経験について現在どう思っているのか聞いてみたところ、「いい思い出」と答えた人が57.8%でした。「一生忘れられない」と答えた人は13.6%です。鮮烈な恋の記憶を、大切にしている人が多いことが分かりました。
ただ「できれば消し去りたい」という人も8.8%いて、人によって思い出の残り方はさまざまなようです。
◆「いい思い出になっている」人の声
「夏になると時々思い出します。一緒に聴いた音楽を聴くと思い出して、ノスタルジーを感じます。」(長野県/29歳女性)
「出会ったときは本当にときめきましたし、彼のおかげで旅行がとても楽しく今思い出してもキラキラとした青春のような記憶となっているからです。」(広島県/31歳女性)
「年上の人との淡い恋で、いろんなところに行けて楽しかったです。」(山梨県/34歳男性)
◆「一生忘れられない」人の声
「今まで付き合った女性の中で、めちゃめちゃ私のタイプでドストライクでした。」(神奈川県/40歳男性)
「夏になると思い出す。あの時きちんと気持ちを伝えていたらどうなっていたのか、ふと思ってしまうときがある。あのときの後悔が忘れられない。」(長崎県/28歳女性)
「まだ恋愛の右も左も分からない純粋な頃で、こんな恋愛が出来るのは学生の頃だけだったので忘れられないです。」(広島県/38歳男性)
◆「できれば消し去りたい」人の声
「あの時は一方的に好きになってしまい舞い上がってしまっていた自分が情けない。相手には都合よく扱われたのが大人になってからよくわかるようになったので忘れたい過去です。」(愛知県/32歳女性)
「いい思い出では無いので、思い出したくないです。仲がいいグループが同じで、大学の頃を思い出すと同時にその人を思い出すので少し苦しいですね。」(埼玉県/32歳男性)
「ひと夏の恋」に陥りやすい恋愛タイプはこんな人
最後に、「ひと夏の恋」を経験した人の恋愛タイプについてもヒアリングしてみました。
最も多かったのは、「一目惚れをしたことがある」で24.4%でした。「好きになったら好きな人のことばかり考える」が2位で22.0%です。3位には「相手が積極的な方がよい」が入りました。このことから、恋の炎が短期間で燃え上がりやすく、また押しに弱い性格の人が多いことがわかります。
逆に最も少なかったのは、「元恋人からの贈り物は捨てない」でした。恋が終わったら、切り替えが早いタイプとも言えそうです。
「ひと夏の恋」は恋愛としてのハッピーエンドではないものの、いい思い出として大切にしている人が多いようです。とはいえ、相手にもてあそばれるような恋愛をしてしまうとやはり苦い思い出になってしまいがちなので、相手には慎重になる必要がありそう。ちょっぴりリスキーであありますが特別な思い出を作れる点ではやはり「ひと夏の恋」は特別なのかもしれませんね。(山口彩楓)