ジャケットは裸!flumpoolの4年ぶりのNEWアルバム『Real』がリリース!

ジャケットは裸!flumpoolの4年ぶりのNEWアルバム『Real』がリリース!


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flumpoolの4年ぶりのNEWアルバム『Real』が5/20(水)に発売されました。このアルバムは、活動休止を経ての意識の変化が反映された、今のflumpoolがありのまま表現された作品。CanCam.jpはヴォーカル・ギターの山村隆太さんにインタビューを敢行。このアルバムについて、また今のflumpoolについて、お話を伺いました。

 

アルバム制作中に人生観が変わった


編集部 外出自粛が続いていますが、flumpoolとしての活動状況はいかがですか?

山村 やっぱりなかなか思うように活動できていないですね。取材も久しぶりですし。僕はラジオのパーソナリティをやっているので、リスナーの方から不安の声が寄せられることもあります。家にずっといなきゃならない生活になったことで、これまでいかに恵まれた生活をしていたのか、身に染みているところです。やっぱり人と会いたくなるので。相手を大切に思うほど今は会ってはいけない、というのが苦しいですね。単純に、本当に寂しい。

 

編集部 大変な状況の中、制作・リリースされた本作ですが、全体を一貫するテーマなどはありますか?

山村 そうですね、まず4年ぶりということで、それなりに年齢を重ねた今の自分たちが表れていると思います。『Real』というタイトルは制作の最初の段階でもうあって、今の自分たちの飾らないリアルな部分をさらけ出していこうというのは1つテーマだったと思います。

それに、制作中に自分たちの人生の価値観が変わったところがあって。ありのままをさらけ出すってどういうことだろうって突き詰めていったときに、今日の自分が60点でも明日1点足していけること、1点足せた喜びを仲間と分かち合うことに、重きをおいた考え方ができるようになってきた。幸せを感じるポイントが変わったんですよね。やっぱり活動休止という大きな山を乗り越えて、自分たちの不完全な部分に向き合えるようになったというか。

 

編集部 音楽的な面では具体的にどのような変化があったんでしょうか。

山村 音楽面でも、単純に今自分たちが心からやりたいと思えることをやろう、という感じです。それが世の中にウケなかったとしてもいいやと思えたんです。今の自分たちが一番好きなテイストや、昨日友達とやりとりした中で感じたことを盛り込んで、ある意味ドキュメンタリーっぽく作った感じです。

 

今が一番メンバー仲がいい


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編集部 これまでの作品や自分たちのスタンスと比べて、変化を感じるのはどういったところでしょうか。

山村 そうですね、何も変わっていないって言ったらそうなのかもしれないけど、メンバー同士の関係性は変わったと思います。みんな幼馴染なので、長い奴とはもう30年の付き合いになるんですけど、今が一番メンバー仲がいいんですよ。

中高生の頃みんなで遊んでたとき同様の青春感が未だにあって、同時に仕事として一緒に音楽をやっている大人の付き合いもできているというか。馴れ合いになったらよくないところは、ちゃんと話し合って進んでいけるいいバランスだと思います。

ここまでバンドを続けてきてしみじみ思うのは、やっぱり好きな人と好きなことをやるのが一番ですね。最近しみじみそう思います。

 

編集部 音楽性にも変化はありましたか?

やりたい音楽はやっぱり変わってきてる気がします。作曲面はギターの(阪井)一生に任せていて、一生の目指す音楽が少しずつ変化していると思うので。僕らは大阪の田舎の人間なんで、牧歌的な歌が昔は性に合ってる気がしてたんですけど、今では東京を知って、一生がニューヨークに行って現地の音楽を吸収したりして、少し流行りのエッセンスを取り入れるようになってきたかなと思います。なんか、僕らもかっこつけだしたんかな(笑)。

活動初期はバンドのいなたさ、青春、衝動みたいなものを前面に出していたのが、最近になって曲に間が増えてきたというか、休符を大事にするようになってきました。全部を真っ黒に塗りつぶす激しさより、黒をどう配置するかを考えるようになったと思います。

 

全裸のジャケットは原点回帰の証


編集部 今回のアルバム、やはり気になるのはジャケットなんですが。

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『Real』ジャケット

山村 そうですね(笑) 。デビューのミニアルバムが全裸でお尻を出したものだったので、原点回帰を意識して、それを12年ぶりにまたやろうという話になったんですよ。20代から30代になって、昔は隠したかった、恥ずかしかった傷みたいなものを、今なら発信していけるなって思えたので、もう1回裸になって等身大の自分を見せてみようかとなって。

きっかけは、ジャケットについての打ち合わせの中でベースの(尼川)元気が「裸いいんじゃん?」って冗談半分で言ったことです。みんな嫌がるかなと思ってたんですけど、意外とみんな乗り気で。特にギターの一生はめっちゃ太ってるし(笑)。

一生も「いいんじゃない」って言うので、じゃあやってみるかとなって、翌日からみんなダイエットですよ。

編集部 やっぱり意識して体を作ったんですね(笑)。

山村 さすがにね(笑)。 時間がなくてみんなそんなに絞れなかったですけど。曲作りの前に体作りをしてからできたアルバムです(笑)。

 

今後の目標は「健康バンド」


山村 ダイエットの話はまあ見た目の話ですけど、健康面は今かなり意識してますよ。活動休止の原因になった僕の声の不調も、体の調子の崩れからきたものだったので。それからはけっこうマニアックに勉強して、今もトレーニングを継続してるんです。マラソンと水泳がメインですね。

編集部 他のメンバーの皆さんも健康は意識してらっしゃるんでしょうか?

山村 そうですね、やっぱり幼稚園の頃からの幼なじみなので、みんないい歳になってきたなと思いますよ(笑) 。ジャケットの撮影のときも「肩上がらへん」みたいな話になりましたし、昔は徹夜してもピンピンしてたけど今はもう無理だし、二日酔いも全然抜けないし。

最近ね、「不健康がロック」みたいなの塗り替えていかなあかんなって言ってるんですよ(笑)。僕らの今後の目標は健康バンドです。路上ライブしてた頃は、みんなでシンガロングするような曲があって、体を使ってたなってのを思い出して、新アルバムにも『NEW DAY DREAMER』や『虹の傘』って曲ではそういうパートを入れてるんです。ツアーではファンの皆さんと一緒にシンガロングして、みんなで健康になりたいですね。

 

今回のインタビューでは、アルバムに込めた決意や、バンドのこれまでを振り返って思うことを伺いました。続いて公開予定のインタビュー後編では、アルバムの楽曲それぞれに関する初出し裏話や、新アルバムをひっさげてのツアーについて伺います!

取材・文/渡辺雅史

 

【flumpool】
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