失敗しないカラコン・サークルレンズの選び方
もはや欠かせないメイクアイテムのひとつと言ってもいいくらい定着しているサークルレンズやカラーコンタクト。目力がアップしたり、憧れのハーフ顔になれたり。印象をパッと変えられるので、おしゃれのひとつとしても楽しめますよね。
しかし、いざ買おうと思うと種類やカラーバリエーションが多く、どれが自分に合っているのか悩みますよね。
そこで今回は、婚活レンズとしても人気の指原さんプロデュースブランド「TOPARDS」などを手掛けるPIA株式会社さんに「カラコン・サークルレンズを探すときに見るべきポイント」を教えていただきました。カラコン初心者さんでも、そうでない方も必見です♡
【1】カラコン・サークルレンズを探すとき、まず見るべき3つのポイント
Q.カラコンやサークルレンズで何を買うか迷ったら、何を見ればいい?
初心者さんの場合「できるだけ衛生的で、目に負担も少なく、着けたときの変化が大きくなりすぎないもの」から試すのがおすすめです。
チェックしたい部分は使用期間・DIA・着色直径の3か所です。
〈使用(装用)期間〉
まずは1日タイプから始めまるのがおすすめ。最初は上手く着けられなくても、新しいレンズにすぐ着け替えも出来るので安心です。
〈DIA〉
DIAはレンズサイズを示す数値のこと。レンズサイズは小さいほど瞳を覆う面積が小さくなるので目への負担を軽減させることができます。国内のカラコン・サークルレンズはDIA14.2㎜が多いので、まずはそれを基準に14.2㎜以内のレンズからスタートしましょう。
〈着色直径〉
・フチがくっきりしているレンズ
その分クッキリした印象になるので、13.0㎜以内で裸眼風・13.2㎜以内で少し盛れる印象に。
[裸眼風 13.0mm]
[少し盛れる 13.2mm]
・フチがぼんやりしたレンズ
13.2㎜以内で裸眼風・13.4㎜以内で少し盛れる程度で比較的違和感なく着けられます。
[裸眼風 13.2mm]
[少し盛れる 13.4mm]
人の黒目の大きさは大体11~12㎜くらいなので、+1㎜程度大きくなるイメージです。とはいえ同じ着色直径でも、フチ有無やハーフ系の色味かどうかなどで実感値が変わるので、最初は13.2㎜前後のブラウン系を試すのが確実かと思います。
【2】カラコン・サークルレンズの色選び
Q.自分に合う色を知りたいのですが、一般的にどんな色だと合う人が多いですか?
一番しっくりくるのは、
1.黒目の色味に近い暗めのブラウンベース
2.ボヤっとしたフチのサークルレンズ
3.かつ着色直径が13.4㎜以内の要素
上記3点を兼ね備えたものです。
ブラウンといっても赤み黄みとさまざまな色合いのものがありますし、明るさによって柄や色が浮かぶ可能性も。ですので、まずは黒に近い暗めのブラウンなら、黒目から着色範囲がはみ出してしまった場合でも浮いてしまう心配はありません。
一方で、明るい髪だとギャルっぽい印象になる、色素が薄めのいわゆるハーフレンズは、暗髪と合わせると意外となじみやすく、一気に垢抜けるのでぜひチャレンジしてみてください。
<たとえばどんなレンズ?>
PIAのものなら、ナチュラル系でおすすめはfeliamo(フェリアモ)のシアーブラウン、ハーフ系ならTOPARDS(トパーズ)のラピスラズリです。
[felismo シアーブラウン]
[TOPARDS ラピスラズリ]
他社さんですと、ナチュラル系はChu’s me(チューズミー)のベイビーブラウン、Bambi Series(バンビシリーズ)のヴィンテージグレーも日本人の目に馴染みやすいかと思います。
Q.つけたときにしっくりこない色があるのはどうしてですか?
カラコンの似合う似合わないは、髪・メイク・顔の色味全てに関連しているためです。
昔のカラコンによくあった、ぺったりと色がついていたタイプは、レンズのままの発色を感じられました。ですが、今主流は瞳の色が透ける透明感のあるレンズ。元々の黒目の色をひろうため、元の瞳の色とマッチしていない際にしっくりこないと感じることが多いです。
また、特に黒目が小さめの方は、黒目からはみだした着色箇所がそのままレンズの色をひろってしまい不自然に感じやすくなる傾向にあります。
普段イエローベースの色が似合う方なら赤みやイエロー系のレンズを、ブルーベースが似合う方はグレー寄りのブラウンを選ばれると顔全体のバランスとしても発色がしっくりきやすくなります。
また、グレーの中でも実は青みがかったグレーと、ブラウン・グリーン系のグレーがあるので、この機会に色を見極められるようになると、より似合う色を見つけることができます。
Q.レンズの色がしっくりこないときに、似合うように調整する方法はありますか?
メイクの色味の合わせ方でバランスをとるのがおすすめです。
たとえば思っていたより赤茶っぽいなと思うときは、イエローベースのテラコッタ系・オレンジ系のリップを使ってみるなど、レンズの色味にメイクを寄せることで全体のバランスが取りやすくなります。
逆にいくつかレンズを持っているなら「メイクに合わせてレンズの色を選ぶ」のもおすすめ。青みピンク系のリップを使いたいというときは、相性の良いグレーのレンズを着けることでメイクがマッチしやすくなります。
他にもレンズの色がピンク系ブラウンだと甘めのメイク、イエロー系ならヘルシー系のメイクなど、レンズによってメイクとの相性があるので、メイクを楽しむためにカラコンを選んだり、カラコンに合わせて普段と違うメイクを楽しんでみると、よりおしゃれが楽しくなると思います。
Q.「いつもと違う色」にチャレンジしたい場合、どんな色を探せばいいですか?
まずは愛用されているレンズと同じブランドの色違いにチャレンジしてみましょう。
たとえばナチュラル系のレンズ中心のブランドなら、ちょっと普段より挑戦のハーフ系レンズでも、ナチュラルで使いやすいものを作られていることが多いため、比較的普段の好みから大きく外れるということは避けられます。
また「透明感」や「ムラ感」を謳うレンズは、ぺったりと色がつくわけではないので、新しいカラーでも違和感を覚えづらいです。
ちなみに人気の色はナチュラル系はブラウン系のサークル、ハーフ系はフチなしのベージュやグレーなどの色素が薄い系のものです。そういったメジャーな色味から挑戦すると、いつもと色とは異なる色みでも、比較的そこまで違和感があるものは少ないと思います。
【3】目が乾きにくいコンタクトの選び方は「含水率」がポイント
Q.コンタクトを入れていると目が乾きやすいです。どうしたらいいですか?
「含水率」と「DIA」をチェックしましょう。
<DIA>
レンズはできるだけ小さい方が、目を覆う面積が小さく負担がかかりにくいので、DIAが14.2㎜以内を選ぶというのもひとつの方法です。
<含水率>
目が乾きやすい方の場合、「含水率」の数値が50%以下のレンズを選んでいただくのがおすすめです。
この「含水率」とはレンズ自体に含まれる水分量を示しているもの。含水率が50%以上を「高含水」、50%未満が「低含水」と分類されています。
<あるあるな勘違い。「高含水」だからうるおう、とは限らない>
含水率が高い=目が乾きづらそう、潤いそう、とイメージされる方多いのですが、実はそうとは限りません。
高含水のレンズは、元々レンズ自体に含まれている水分が多いので、つけているうちに蒸発しレンズ自体の水分量が減ると、失った水分を瞳から補おうとします。そのため結果的に、長時間使用すると目が乾きやすくなる……ということがあります。
<高含水と低含水、それぞれのメリット>
・高含水のレンズ
基本的にドライアイ気味でない方であれば高含水をおすすめします。
レンズに水分を含んでいるほど瞳に酸素が届きやすいですし、レンズ自体が柔らかく着け心地が良く、目に負担をかけにくいという点で瞳の健康には良いためです。
・低含水のレンズ
一方、目の乾燥にお悩みの方は、長時間装用していても、高含水のレンズに比べて目が乾きにくいというメリットがある低含水のレンズをおすすめします。PIAの「TOPARDS」は低含水ですが、他のレンズだとすぐ乾くけれどこれは問題なく着けられた、というコメントをいただくこともあります。
含水率が低いと、含む水分が少ない分最初はゴロゴロするという声もありますが、汚れもつきにくいです。
ただ、マンスリーのものなど長期使用のものは目がかすみやすいこともあるので、低含水のレンズは一度1dayから試してみてください。
私自身、目が乾きやすいと感じているときは低含水、目の調子がよく長時間つけすぎない日は高含水と使い分けることがあります。
<ほかにもこんな方法でうるおいをプラス>
レンズ自体を変えるほかにも、「装用液」というレンズを着ける前にさす目薬や、レンズの保存液にうるおい成分が配合しているものを使用したり、「シリコーンハイドロゲル」など乾燥に強い素材でできているレンズを選ぶと乾きにくさを低減できます。
【4】1dayと2week、迷ったらどっち?
Q.1day・2week・1month・1yearのレンズは、それぞれどんな特徴がありますか?
各社のレンズ製造方法は差があるため、なかなか一概には申し上げられませんが、中でももっとも違いが出やすいのはレンズの汚れです。使用期間が長いほどケア不足やケア不均一が起こりやすく、これによりたんぱく質・脂質等の汚れが蓄積され、衛生面から目の有害事象を誘発しやすいと言われています。
そのため1day以外の定期交換型レンズは、しっかりとしたレンズケアが不可欠。使用期間が長いレンズは、消毒液と合わせても1日当たりのコストが低くなるため、決まったレンズを愛用し、しっかり洗浄ケアを心掛ける方には向いています。
使用期間が短いレンズは、多種類の使用・紛失時への対応・衛生的に使用したい方に向いています。中でも1dayは、洗浄ケアの手間を必要とせず、毎日フレッシュなレンズが使えます。初めての方や手軽に使いたい方に特におすすめです。
【5】大人でも似合うカラコン・サークルレンズの探し方
Q.年齢を重ねてくると、カラコンやサークルレンズが似合わないように感じます。大人でも似合うサークルレンズはどのようなものでしょうか?
年齢を重ねると顔つきが大人っぽくなるため、「幼く可愛らしさの象徴である黒目がちの瞳」は顔とのアンバランスが生じ不自然な見た目になってしまいます。そのため元々の黒目のサイズに近く、裸眼のように見える着色直径のレンズを使用するのがおすすめです。
最初のレンズ選びの項目と重複しますが、人の黒目の大きさはだいたい11〜12mmほどなので、下記くらいの着色直径を選ぶと不自然になるのを防げ、大人でも使用しやすいはずです。
【フチがくっきりしているもの】
裸眼風に見せたい:着色直径13.0mm以内
少々盛りたい場合:着色直径13.2mm以内
【フチがぼんやりしているもの】
裸眼風に見せたい:着色直径13.2mm以内
少々盛りたい場合:着色直径13.4mm以内
<たとえばどんなレンズ?>
PIAのものであればN’s COLLECTION(エヌズコレクション)やMOLAK(モラク)がおすすめです。
[N’s COLLECTION]
[MOLAK]
他社さんですと、ReVIA(レヴィア)やenvie(アンヴィ)が着色が大きすぎず、大人女子にも根強く人気です。ReVIAの新色、ラスタージェム・メルティベアはかなり違和感なく着けられる印象です。
色や大きさなど、選び方のコツを抑えることで、失敗することなく自分に合ったカラコン・サークルレンズを見つけられそうですね。洋服やメイクと同じように、カラコンでもオシャレを楽しみましょ!
構成/齋藤有紗・後藤香織