医師がガチでおすすめする、ダイエット中に選びたい食材5選
ダイエット中にとる食事は、いつもより気を使いますよね。
テレビや雑誌などさまざまなメディアで美容のための医学アドバイスを行なっている、美容外科医の田中亜希子先生によると「ダイエット中の方に積極的に摂っていただきたい食材は紅茶、赤ワイン、チャコール、大麦、ヨーグルトの5つ」だといいます。なぜダイエット中に摂るといいのか、それぞれ解説していただきました。
1.紅茶
ダイエットのお供といえば、お茶系ドリンク。砂糖が入っていない上に、味があるので、飲みやすいですよね。いろいろなお茶が出ていますが、実は紅茶がダイエットに役立つ可能性があるようなのです。
大妻女子大学 名誉教授で「お茶大学」校長の大森正司先生によると、紅茶がダイエットに役立つことのポイントになるのは、脂肪の乳化をブロックする紅茶の成分「テアフラビン」だそう。
「通常、余分に体内に入った脂肪は、胆汁によって乳化され、リパーゼという酵素によって脂肪酸とグリセリンに分解されてエネルギーとなり、肥満の原因となります。このメカニズムのうち、紅茶に含まれるポリフェノール(テアフラビン類)は、乳化を破壊するため、ここにリパーゼが分泌されてきても、脂肪分は分解されません。
つまり、紅茶を飲用していると、脂肪分は何の変化もせずに腸管を素通りし、栄養的には全く関与せずに排出されることから、ダイエット効果が期待できます」
ちなみに紅茶は、杏林大学名誉教授の古賀良彦先生が行った研究により、脳血流量をアップさせて集中力や生産性を上げることもわかっています。
紅茶がダイエットや生産性向上に役立つというのは意外! 日常的にお茶を飲んでいる人は多いですが、今後は「紅茶派」になる人も増えるかもしれませんね。
2.赤ワイン
美容外科医の田中亜希子先生によると、赤ワインのポリフェノールには、中性脂肪を分解する働きがあることがわかっているそうです。
「赤ワインにはポリフェノールが豊富ですが、このポリフェノールには、体内の中性脂肪を分解する酵素の働きを活発にする働きが期待できます。
脂肪分が胃や腸から吸収される前に、ポリフェノールが脂肪分を吸着して対外に排出するため、脂肪が体内に吸収されにくいといわれています」
紅茶と同様、効果が期待できるのは驚き! お酒を飲むシーンが来たら、積極的に赤ワインを選んでみるのもおすすめです。
3.チャコール(活性炭)
今、美容・健康に気を使う女性たちがこぞって取り入れているという話題の「チャコール(活性炭)」。実は医療現場で「毒物排泄」のためにも取り入れられているメカニズムなのだとか。
田中先生は、次のように話します。
「活性炭とは樹木などを1,000℃の高温で熱し活性化させたもので、脂肪分を吸着し、体内での脂肪吸収量を軽減するといわれています。活性炭は加熱することで細孔(さいこう)と呼ばれる小さな無数の穴があき、その穴に物質が吸収されます。
その吸収するという性質から、医療現場でも、毒物を過剰摂取した際の対処法として用いられることもあります」
脂肪を吸収し、医療の現場でも役立っているという活性炭。最近では活性炭を粉にしたチャコールパウダーが市販されており、食事や飲み物に混ぜたりする人も多いとか。
バナナ味や抹茶味など、美味しく味付けされたチャコールダイエットの粉末やサプリなども市販されているので、自分の取り入れやすいものを見つけてみると良さそうです。
4.大麦
いわゆる「大麦ごはん」は健康的なイメージがありますが、ダイエットにも効果が期待できると田中先生は話します。
「白米や精製された小麦からできた白いパンなどは、食物繊維の量が少ないために、糖質の吸収がされやすく、食後の血糖値が上がりやすいと考えられています。
これらの主食を『穀物繊維』と呼ばれる食物繊維が豊富な大麦・玄米などにすると、カロリーカットだけではない効果が期待できます。とくにおすすめは大麦ごはん。大麦は同じ麦の仲間と比べても水溶性食物繊維『大麦β-グルカン』の含有量が圧倒的に高いといわれています。大麦β-グルカンには糖質の吸収を抑える働きがあります。
この食物繊維が糖の吸収をゆるやかにする効果は、「セカンドミール効果※」といわれ、最初に食べたもの(ファーストミール)の次の食事(セカンドミール)の際も、その効果がはたらくことがわかっています」
大麦は、白米を炊くときに混ぜて炊くだけなので、いつもの食事にちょい足しするだけ。手軽に取り入れられるので、習慣化してしまえば、ダイエットにはお得といえそう!
5.ヨーグルト
そして田中先生によれば、ダイエットの定番フードであるヨーグルトにも、吸収をスローダウンするはたらきがあるのだそう!
「ヨーグルトに含まれる乳酸には、食べたものが胃から小腸に移動する時間をゆっくりにする働きがあるといわれています。食前にヨーグルトを食べることで、小腸での糖の吸収がゆるやかになり、血糖値の急上昇を抑えます」
そうと知れば、ますますヨーグルトは積極的に取り入れたくなりますね。ダイエット中は、ぜひ食前に食べましょう。
ちなみに、先のチャコールパウダーをヨーグルトに混ぜて食べるのもおすすめだそうですよ。
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ダイエット中に選びたい食材や成分をご紹介してきました。どれが自分のお気に入りになるかは人それぞれ。気になるものがあれば一度試してみて、良さそうなものを毎日の生活に取り入れてみてくださいね♪(西村朝子)
・【「紅茶」監修】大妻女子大学 名誉教授 大森正司先生
・【全体監修】美容外科医 田中亜希子先生
東京大学医学部医学科 卒業。東京大学医学部附属病院 産婦人科 勤務、大手美容外科等を経て2009年あきこクリニック開院。医療法人社団 英僚会理事長。テレビや雑誌をはじめ各メディアで美容のための医学アドバイス等も行う。
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