絶対知っておきたいニキビの治し方!治りが遅くなるNG行為って?

繰り返しやすいニキビの正しい治し方を医師が解説

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大人になっても繰り返しやすいニキビ。自己流のニキビケアや、過剰なお手入れは、クレーター状の痕になる可能性が高まります。ニキビができやすい方は、毎日のセルフケアを見直すことから始めてみて! 今回は、ニキビの正しい治し方を皮膚科専門医の銀座ケイスキンクリニック院長の慶田先生にお伺いしました。正しいケアで揺らがない美肌に導きましょう♪   

そもそもなぜ、ニキビってできるの?

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突如としてできるニキビ。一体なにが原因でできてしまうのでしょうか? ニキビは皮脂を分泌する皮脂線毛包が分布されている、顔(アイホール以外)、背中、胸に多く出現します。皮脂分泌量の多い方はニキビになりやすいのですが、実は乾燥もニキビの原因に。

ニキビができる原因①皮脂の過剰分泌

角質層 ニキビの多くは、皮脂の過剰分泌によるもの。皮脂の分泌量はおおよそ遺伝や体質などで決まっていますが、ケアのしすぎや乾燥が原因で皮脂が過剰に排出されることもあるので注意が必要です。 特に10代は、皮脂の分泌量が多いために毛穴が詰まりやすく、ニキビができやすい肌状態にあるといえます。

 

ニキビができる原因②角質層が厚くなる

皮脂が過剰に分泌されると角質層が厚くなります。ですが、皮脂量が多い10代に対して、大人の女性のニキビは皮脂の分泌がそんなにないのにも関わらず、ちょこちょこ出来てしまうという方も多いはず。その原因は保湿不足や、こすれによる刺激洗いすぎ、ターンオーバーの乱れによるもの。これにより、角層のバリアを乱し角質層が厚くなり、毛穴の出口がふさがってしまうのでニキビになりやすいのです。

 

ニキビができる原因③毛穴の詰まり

ニキビの原因は毛穴の詰まりによるもの。ターンオーバーが正常に行われなかったり、過剰に分泌された皮脂が酸化されると、毛穴の出口を塞いでしまいます。ここで出口である通り道を塞いでしまうと、放出されるはずの皮脂が毛穴に溜まり炎症を起こしてしまいます。  


ニキビってどうしたら治る?

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どんなに小さなニキビでも、できてしまうと憂鬱……。いち早く治すにはどんなケアをすればいい?

ニキビの治し方①自然治癒力に任せる

ニキビは病気なので、“セルフケアで治す”というのとはちょっと違います。そもそも、ニキビは風邪と一緒で自然に治るもの。潰して膿を出したり、間違ったケアをすることでひどい跡になってしまう可能性が高くなるので、ニキビが出来たら触らないこと!

 

ニキビの治し方②いつもよりしっかりめに保湿する

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乾燥していると肌のバリアは弱く、防御反応として角層が厚くなって毛穴が詰まりニキビが出やすくなることも。ニキビ=オイリーなイメージがありますが、それは思春期までの話。大人ニキビの予防には、ターンオーバーを正常に働かせるために保湿をしっかり行いましょう。 乾燥が強い場合は、化粧水と乳液で終わらせず、最後にクリームで蓋をしてあげることも大事。油分の膜ができることで、肌内側の水分が蒸発しづらく、より高い保湿効果が期待できます。 ニキビができたら、ニキビ用のラインを使うのも手。ノンコメドジェニック処方は、ニキビの原因となる成分を徹底的排除してシンプルな処方になっているので安心です。敏感肌、ニキビ肌向けに抗炎症成分が混ざっているのもオススメ。

 

ニキビの治し方③病院で正しい処置を受ける

何を塗っても、または何も塗らなくても、いつもニキビができているという状態であれば、皮膚科できちんと治療を受けましょう。ニキビの状態に合わせた治療薬を出してくれるので、その分治りが早くなることも。日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医を取得した先生なら、正しいケアや最新の治療を行なっていることが多いので、探してみて。最近はニキビに効果的な美容医療も増えていますよ。


やりがち…!治りを遅くするNGケア

ニキビ
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治りが遅い、痕になってしまう、それってもしかしたら間違ったセルフケアのせいかも? ニキビにやってしまいがちなグレーゾーンをチェックリストから確認して!

NGケア①つぶす、膿を出す

ニキビができたら潰してしまう人がいますが、潰す行為は絶対NG! 治りを遅くしてしまうだけでなく、炎症が酷くなり、痕になりやすくなってしまいます。潰してしまいたくなる衝動はグッとこらえて、触らないようにしましょう!

 

NGケア②刺激を与える過剰なケア

肌荒れを治そうと、スクラブ剤や洗顔ブラシを使ったケアは絶対NG! スクラブ剤などの過剰な角質ケアは、ただ肌を痛めつけ、刺激になってしまうだけ。洗顔時は、しっかりと泡立てたたっぷり泡でやさしく洗うのがポイント。

 

NGケア③保湿不足

肌が乾燥状態にあると、肌を守ろうと角層が過剰に作られ毛穴が詰まり皮脂が溜まった白ニキビができます。そうすると、ニキビの原因であるアクネ菌が増え、赤ニキビや白ニキビが増えてきます。しっかり保湿することで、肌のターンオーバーが整うので、しっとりしたなと思うくらい保湿はしっかりめに。


自宅でできる予防法

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ニキビの予防法① 肌に合ったスキンケアで十分な保湿を行う

自宅でできるケアとしては、まず保湿。皮脂が出るから保湿しなくていい、は大間違い! 自分の肌に合ったクレンジング剤を使いお湯ではなくぬるま湯で丁寧に洗い流し、しっかり保湿。さらにいうと、皮脂が出るからといって、ジェルやサラっとしたさっぱり系化粧水だけでは水分が蒸発しやすいので、+αでクリームで蓋をしてあげるのがベター。

 

ニキビの予防法② バランスのいい食事

肌に塗るものよりも、食事や睡眠など生活習慣の方がニキビには影響しやすいのをご存知でしたか? 実は、「スキンケアが肌に合っていないからニキビが出来てしまう」という場合より、ライフスタイルが原因の場合が多いのです。野菜やヨーグルトなどを食べて便秘を改善すると肌の調子がよくなるので、ニキビ予防には腸活がマストです!

 

教えてくれたのは……銀座ケイスキンクリニック 慶田朋子院長

銀座ケイスキンクリニック 慶田朋子院長

銀座ケイスキンクリニック 慶田朋子院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。数々のメディア、雑誌に引っ張りだこの美肌のスペシャリスト。著書に『365日のスキンケア』(池田書店)など。

取材・文/齋藤奈々

 


【まとめ】

いかがでしたか? ニキビの原因やNGケアにドキッとしてしまった方も多いのでは? ニキビを治すためには、触らない、乾燥させないことが大事。食事を含めた予防法も参考に、綺麗な素肌になっちゃいましょ♡ (齋藤奈々)