スキンケアや化粧品の正しい保管方法や使用期限とは?
ほとんど毎日のように使うスキンケアやコスメ。
さまざまなアイテムを開封し、同時並行で何年も使っている……という方。もしくは、なんとな~くフタを開けっ放しにしたり、スパチュラがついているアイテムなのに面倒だからと指で取っている……という方、多いのではないでしょうか。
もしかしたらそのコスメ、ものすごく劣化してしまっている可能性があります。
今回は、皮膚の専門家が作ったメディカルコスメのパイオニア、ドクターシーラボさんに、「コスメを長持ちさせる使い方・劣化させてしまう使い方」をうかがいました。
Q.そもそも、コスメの使用期限はどのくらいなのでしょうか?
開封前:製造後から3年は品質が保たれるように作られています。
開封後:基本的には3か月程度で使い切るのが理想です。(もしその商品に使用期間目安が設けられている場合は、そちらに準じます。)
天然由来原料使用の場合は、色調に多少の違いが生じる場合がありますが、基本的に品質には問題がないかと思われます。
ただ、どのくらいで使い切るといいか、ということは、保存状態や使用方法に左右されます。また、同じ方が使用しても、季節や体調、併用する化粧品により使用感に差を感じることがあります。そのため、上記はあくまで目安として覚えておいてください。
Q.コスメの寿命を縮めてしまう使い方を教えてください。
【中身に直接触れること】
ジャータイプの化粧品を使用する際は雑菌が入るのを防ぐため、スパチュラなどを使用しましょう。
スパチュラを使わずに指で化粧品の中身を取ることは、商品劣化の一因になります。使用後のスパチュラはティッシュなどでふき取って、清潔な状態で保管してください。
【フタをきっちり閉めていない】
できるだけ空気に触れさせないことが、化粧品を長持ちさせるポイントです。
空気中の酸素に触れて「酸化」が起きると、商品の変質や変色の原因となり、本来化粧品が持っている効果が発揮されにくくなります。また、異物混入の原因にもなります。
それを防ぐため、フタはきちんと閉め、容器のフチに中身がついている場合はこまめにふき取りましょう。また、中フタがあるものは、捨てずに最後までご使用いただくことをおすすめします。
【中身を戻す】
一度出した中身をもう一度容器に戻してしまうと、雑菌の繁殖を招きます。適量を取り出して使いましょう。
化粧品を良い状態でキープするために必要なポイントは「清潔」「酸化防止」「適切な保管方法」の3つです。スパチュラなどのツールを使用する、フタをしっかりと閉じる、適切な方法や保管場所で保管する……など、基本的なことを守れば問題ありません。
Q.コスメの劣化を防ぐため「ここには置かないほうがいい」という場所はありますか?
化粧品の劣化を防ぐには、以下の状態が必要になります。
・温度変化が少ない状態
・高温多湿ではない状態
・直射日光が当たらない状態
夏場は窓のそばや車の中に置きっぱなしにすることは避けましょう。
冬場は冷え込む場所に置くと成分の分離などが起こる場合があります。
また、冷蔵庫で化粧水を冷やして使う方も見受けられますが、これも成分の分離が起こる可能性があるため、あまりおすすめできません。
Q.ブラシやスポンジなどのツールを洗わないと肌やコスメに悪影響が出るのは本当でしょうか?
人の皮膚にはさまざまな菌が存在しています。メイクスポンジやブラシは皮膚に直接使用するため、それらが汗や皮脂と混ざり合ってブラシに付着します。これらを栄養源として増殖し、不衛生な状態になってしまうので、定期的にツールを洗うことをおすすめします。
可能であればやはり使用後に洗うのが理想です。また、洗ったら「しっかりと乾かす」ことも同様に大切です。生乾きの状態では洗ったところで逆効果になってしまいますので、しっかりと乾燥させてから使用してください。
朝晩の眠いときになんとなく使って、ボーッとしているうちにフタを開けっぱなし……なんて経験は誰でもあるのではないでしょうか。小さな心がけひとつで変わってくるので、是非試してみてくださいね。
次回は「スキンケアの効果を高める使い方」を引き続きうかがいます。(後藤香織)
取材協力/ドクターシーラボ
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