メイクは“自己表現”のひとつ。「人のためにメイクをしない」┃ニコラス・エドワーズ×「シンデレラ」

メイクは“自己表現”のひとつ。「人のためにメイクをしない」がモットー

Woman Insight編集部(以下、WI) 初めてメイクをしたのはいつぐらいか覚えていますか?

ニコラス・エドワーズさん(以下、ニコラス) 学生の頃、演劇部だったのですが、僕はもともと絵を描くことも好きでした。だから絵を描くような感覚で(笑)、舞台のメイクを部員の子たちにするのが好きだったんです。メイクをしていて癒される感じもありましたね。当時、舞台のときも自分でメイクをしていましたが、日常では、BBクリームを塗ったり、ニキビができたときにコンシーラーで隠すぐらい。あ、でもカラコンをつけて、髪もストレートに伸ばしていました(笑)。初めてBBクリームを使ったのは、たしか高校2年のとき。弁論大会とか人前に出るタイミングだったと思います。(笑)。それが最初のメイクだったかも。

 

WI その流れもあって、ステージに上がるときにするセルフメイクをするようになったのですか?

ニコラス リリースイベントをたくさんする上で、セルフメイクができるようになったほうが楽かなって。それに、「今日はこういう気分だから、それに合った色を入れてみたい」とか「曲に合わせたイメージでメイクを作りたい」とか、僕にとってメイクは“自己表現”のひとつ。だから、「ファンのみなさんにどう自分を見てもらいたいか」という気持ちもあるのですが……これは誤解してほしくないんですけど、「どう自分を見せたいか」を重視してメイクをするようにしています。ファンの方の意見を無視するのではなくて、「どう見てもらいたいか」という考え方だと、受ける人によって捉え方とか好みで違ってくるから、たぶん「正解」が永遠に出ないんじゃないかなって思うからです。そのメイクで自分がいかに自信を持ってステージに立てるか、そのメイクを楽しめるか……そういうところを意識して、「人のためにメイクをしないように」と心がけています。

 

WI たしかに、ニコラスさんのように、たくさんの人の前に立つ人は、「誰かのためのメイクはしない」というのは大事なのかもしれませんね。

ニコラス ファンの方には、濃いメイクが好きな人もいれば、スッピンが好きな人もいて、求めているものが人によって違うし、いろんな好みがあるのは当然だと思うんです。僕は、その日の気分、その日に歌う曲によってメイクを変えたりしています。こういうメイクの仕方って、僕がステージに立つ人間だからというのではなく、「自分をメインに考えてメイクをすること」が、メイクをもっと楽しめるコツなんじゃないかなって。女性のみなさんも、メイクは、人のためにしないことがいちばんだと思いますよ。

ニコラス・エドワーズ,のどじまん,日テレ,ポートランド

WI その言葉、胸に刺さりますね……。大人になると、周囲の目を気にしてメイクをすることが多いので。

ニコラス 女の子の友だちの話を聞いていて思うのは、男子が好きなメイクは絶対にひとつに絞れない!ということ。人によって好きなメイクもいろいろだから、僕がいつも友だちにアドバイスするのは、「メイクが好みじゃないからって好きになってくれない男は最初から要らないと思うよ」って(笑)。女性の中身を見ないで、「俺、こういうメイクする女の子はちょっと……」と言うなんて、すごく小さい男だ!って(笑)。

 

WI ニコラスさんは女性の強い味方ですね(笑)。

ニコラス 僕は、女性が多い家庭で育てられたこともあって、恋愛絡みの女性の悩みには敏感なほうです(笑)。メイクは自己表現にもなるから、自分が好きなようにするほうがいいと思うし、それでその人が幸せであれば、周囲の人にもハッピーが伝染していくって考えてます。僕もファンのみなさんにとって、そうでありたい。「私はスッピンのニックが好きだけど、そのメイクはなんだかいいね」というコメントもいただきます。そう思ってもらえると嬉しいですよね。本当に好きなのは別にあるけど、でも違う僕のことも好きになってもらえているのかなって。それに、メイクって洗えば落ちるから(笑)。どんなメイクをしていても、僕自身が変わるわけじゃない。「今日は楽しかったけどこれでもう終わり! 次はどんな自分になろうかな」という感じで、自分が楽しむために気分を上げてくれることも、「メイクの力」だと思います。そこが、僕がメイクに魅了されるところなんです。