「ゆとりと呼ばないで!」でも本音は…ゆとりでよかったこと3つ

「ゆとり第一世代」と言われる1987年生まれはもうすぐ三十路。すでにほとんどの「ゆとり世代」が社会人になって活躍しています。

いわゆる「ゆとり世代」とは今の23~29歳(1987~1993年生まれ)。株式会社オウチーノが首都圏在住の20~28歳の男女688名に調査をした結果、その約7割が「ゆとり」を自覚。一方で、「義務教育の内容以外にも自ら学習していた」という意見も多く、彼らは「世間がゆとりと言いたいだけ!」「実際にゆとりを感じたことはない!」「ゆとりと呼ばないで!」と主張。では「ゆとり世代」は自分たちをどう思っているの?

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まずは自分が「ゆとり」であることを実感しているかを調査。

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「ゆとり」自覚派は68.6%、「ゆとり」否定派が31.4%と判明。これを年代で分けて考えると、小学生の時から「ゆとり教育」だった20歳~25歳は73.8%、「超就職氷河期」に就活を強いられた26歳~28歳は64.6%と、若い世代ほど実感していることが明らかに。

では「ゆとり」と呼ばれることに対してどう思っているのでしょう。

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圧倒的に多かったのは「嫌だ」で57.7%。「うれしい」という人は1割弱。「何とも思わない」人が約3割という結果に。「嫌だ」という理由は、「見下されている」「ひと括りにされたくない」「自ら望んだわけではないから」などがあがりました。

一方で、小数派だった好感派の意見は、「ゆとりだからと甘やかしてくれる」「多少ミスしても許されがち」など「予防線になる」という意見も。彼らは「ゆとり」のレッテルを貼られるならそれを利用するしかないと考えているようです。

 

では「ゆとり世代」は自分たちのことをどう思っているのでしょう。

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4人に1人以上が、ゆとり世代の特徴は「特にない」と回答。一方で、特徴として多くあがったのは、「怒られ慣れていない」(28歳)や「挫折経験が少ない」(25歳)など「打たれ弱い・失敗を恐れる」という意見。また「プライベートの充実のために仕事をしている」(25歳)や「会社というコミュニティに縛られたくない」(24歳)など「仕事や仕事上の付き合いよりプライベートを優先させる」も上位に。こうしてみると他世代が思う「ゆとり」と特徴の差はなさそう。彼らはきちんと「ゆとり」の特徴を理解し、「ゆとり」を自覚しているようです。

では最後に、彼らに「ゆとり教育でよかった点」を聞いてみました。

休みが多かった
・土曜日が休みで、家族との時間が増えたから(27歳/女性)
・自分の時間を確保できたから(23歳/女性)

学力以外にも力がついた
・創造性が育まれたと思う(21歳/女性)
・友人との時間が増え、コミュニケーション力を養うことができた(27歳/男性)

特に困っていることはない
・世間にはいろいろ言われるが、特に困っていないから(28歳/女性)
・義務教育は社会に出てからさほど使わないので、結果的に楽できて良かった(27歳/女性)

意外と「ゆとり世代」であることを受け入れ、「ゆとり」のレッテルを貼られながらも強く生きている人が多いようです。

そんな「ゆとり」世代を中心にいま話題になっている宮藤官九郎さん脚本のドラマ『ゆとりですがなにか』(日本テレビ)。今まさに世代間のコミュニケーションで悩んでいる人はぜひチェックを! 何かヒントが見つかるかもしれませんよ。(いしかわちえ)

※情報提供元:株式会社オウチーノ

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