今も昔もパワフルなバリ島アート!独創的な伝統芸術から街を彩るストリートアートまで刺激がいっぱい!
スラマッ シアン(こんにちは)。バリ島に27年暮らすライター岡田です。
バリ島は芸術の島としてもその名を馳せているのは有名なお話。16世紀頃から細密画法の宗教絵画が確立、1900年代にはウブドに魅せられた外国人画家たちが移り住み、バリ絵画に多大な影響を与えました。
そして現在。
ソーシャルメディアの発達により、バリの若者たちは世界から発信される文化やアートに刺激を受け、おもしろい作品を生み出しています。少し前は「ちょっと惜しい…!」というものも見かけていましたが、最近は「おおお〜!」と思わず感嘆の声をあげてしまうほどの作品にも出会えるようになりました。
バリの人たちはもともと手先が器用。それに表現力やセンスが加われば怖いものなし! のチカラを持っていると思います。
さて、今回は、アートをこよなく愛する美大卒の私が、特に見応えのあるアート作品が楽しめるスポットをご紹介します。
- サカ美術館:バリ独特の世界観を堪能できる、世界にひとつしかないミュージアム
- タマンドゥダリ:巨大な女神たちの石像が出迎えてくれるウブド王族経営のレストラン
- ヌアヌ クリエイティブシティ:広大な敷地にアートギャラリーやビーチクラブなどがある複合型施設
- ニャマンアートギャラリー:スミニャックの大通りにあるハイレベルでセンス溢れるギャラリー
- グラフィティ&ストリートアート at チャングー:チャングーの街の至るところで出会える大迫力の壁アート
【スポット1/サカ美術館】バリ独特の世界観を堪能できる、世界にひとつしかないミュージアム
サカ美術館はジンバラン湾を見下ろす、広大な丘の上に位置するラグジュアリーエステート「アヤナリゾート」の中にあり、2024年にオープンしました。世界でも唯一のバリ・ヒンドゥー教の「ニュピ」をテーマにした美術館です。サカはバリ独特の暦であるサカ暦からとって名付けられました。
3階建ての建物は、ガラス張りの近代的で美しい外観。サイドから見ると三角形、正面から見ると屋根の両端が上に向かって反ったきれいな曲線を描いています。
さて、さきほどから「ニュピ」って何? って思われる方も多いと思いますが、バリ島独特の暦であるサカ暦に基づいたバリの新年のことです。毎年3月頃にあり、サイレントデー(静寂の日)として海外でも紹介されています。この日は飛行機の発着はなし、外出禁止、火気厳禁、灯りもダメで、夜は闇に包まれ、天気が良ければ神々しいまでの満天の星空を堪能できます。
ニュピ前夜は「オゴオゴ」の日。「オゴオゴ」とは悪霊を象った巨大な張りぼてです。ニュピとは真逆で、大きな音と火が苦手な悪霊を退治すべく、わざとけたたましい音を鳴らしながら、オゴオゴを担いで街を練り歩きます。そのエネルギーの凄まじいこと…!
そんなバリの人が愛して止まないオゴオゴですが、サカ美術館の2階では、著名なバリ人アーティスト率いるグループのスケッチ作成から完成したオゴオゴまでを観ることができます。通常はパレードが終われば燃やされる運命にあるオゴオゴを、こうして鑑賞できるのは貴重な体験といえます。
美術館1階は、ミュージアムショップ、カフェ、バリの芸術に特化した図書館、ミニシアターなどがあります。
サカ美術館ならニュピの時期でなくてもオゴオゴに出会えます。バリにしかないオゴオゴアートをぜひ間近で鑑賞してみてくださいね。
【スポット2/タマンドゥダリ】巨大な女神たちの石像が出迎えてくれるウブド王族経営のレストラン
タマンドゥダリは、ウブドのロイヤルピタマハのエントランス手前に位置するレストランです。
ホテルクオリティのお料理がお手頃な価格でいただけるということで人気です。バリ島、特にウブドは彫刻で有名ですが、こちらの見どころは 巨大な女神の石像。その数約50体で、一番大きいものは高さが10メートルあります。アユン渓谷とすらりとした優雅な女神の石像が創り出す独特の景色とレストランの広さから、結婚パーティーなどのイベントもよく催されています。
ぜひたくさんの女神と一緒に過ごしてみてください。
【スポット3/ヌアヌ クリエイティブシティ】広大な敷地にアートギャラリーやビーチクラブなどがある複合型施設
2024年にオープンした、チャングーの北、タバナン県のニャニビーチにある総敷地面積44ヘクタールの大規模な複合型施設「ヌアヌ クリエイティブシティ」は、名前の通りまさに未来都市。ロシア人の起業家が設立し、持続可能な建築方法と再生可能エネルギーの活用を掲げ、環境と調和したコミュニティーの構築を目指しているというものです。
最近では巨大なルナ・ビーチクラブでも話題になっています。自然やエコ、アート、テクノロジーを融合させたライフスタイルを提供するこの場所では、アルパカに会えたり、蝶の見学やフラワーアレンジメントを学んだりと、いろいろな楽しみ方ができますが、もちろんアート面も充実しています。
まずは、プロジェクションマッピングの鑑賞「ラビリンスアートギャラリー」です。芝生の庭園にある巨大な2つの顔のモニュメント。18時半ごろからその顔に合わせたマッピングのショーがスタートします。
このアートエリアには、「ラビリンスコレクティブ」というギャラリースペースもあります。
ここではアーティストを育て、紹介するためにさまざまなエキシビションが催されます。
このように現代美術のエキシビションを通してアーティストを支援しているそうです。
いろいろな活動をしていて目が離せません。
【スポット4/ニャマンアートギャラリー】スミニャックの大通りにあるハイレベルでセンス溢れるギャラリー
スミニャックのメインストリート、バサンカサ通りに位置するニャマンアートギャラリー。「ニャマン」とはインドネシア語で「心地良い」という意味。バリ人オーナーがセレクトしたりコラボした19人の選りすぐった国内外のアーティストの作品が置かれています。ひと目見てレベルの高さを感じ、作品のジャンルもバリエーション豊かで観ていて飽きません。
スペイン出身のメルスカ・ドバソ(左)とストリートアートで有名なクイント(右)の作品。
こちらのギャラリーは作品に触るのは御法度ですが、写真は撮っても大丈夫とのこと。
ギャラリー2階のアートスペースでは毎週アートのワークショップも開催されています。世界中から集まった人たちと共にアートを創造する体験も得られます。
【スポット5/グラフィティ&ストリートアート at チャングー】チャングーの街の至るところで出会える大迫力の壁アート
ただいま、発展中の熱いチャングーエリア。おしゃれなカフェやリモートワークの人気スポットとしても有名ですが、実はこんなに栄える前からグラフィティやストリートアートなどで知られています。しかし開発が進むと取り壊されるのも壁アートの宿命。私が知っているストリートアートは結構なくなっていたのですが、新たに描かれたものもたくさんありました。
どれも個性が光っています。
グラフィティは落書きのような微妙なものも多いのですが、なかなかの迫力!
バリ島の強い太陽の光にも負けない鮮やかな色彩のストリートアート。なんだか元気をもらえます。
伝統的なバリ芸術も大切にしつつ、今のバリはいろいろなアートの表現に溢れています。
街を散歩しながら、ぜひ身近にアートを感じてみてくださいね。
バリ島に住んで27年。バリ島発行のHISフリーペーパー「バリフリーク」編集部員を11年勤めた後、2011年に独立しデザイン会社「MIMO Creation」を立ち上げる。バリ島旅行関係の記事、情報など発信し、旅行社のガイドブック作成なども手がけている。






































