相手に気持ちが伝わる、手書きならではの「一筆箋」の心得とは?

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「一筆箋」の歴史は意外に浅く、一般的に使われるようになったのは戦後のこと。“一筆”とはそもそも、短い文章を指す言葉です。

正式な手紙とは異なるので、あらたまったお礼状やお詫び状には向きませんが、そのぶんマナーにとらわれることなく、自由に楽しめるのが魅力となっています。

『和樂』8・9月号では、そんな「一筆箋」の上手な使い方をご紹介。本誌付録としても登場している「一筆箋」、ぜひこの使い方を読んで活用してみてください。waraku_1508_212

ルール1 宛名はフルネームで

簡単なメッセージであっても、社名とフルネームを記すのがビジネスマナーの基本。気心が知れた相手なら、日ごろの呼び名でも大丈夫です。

 

ルール2 「あいさつ」→「用件」→「結び」の3文構成が基本

一筆箋では、時候の挨拶は不要。ただし、いきなり用件に入ると無粋なので、軽い挨拶を含む3文で。なお、書き出しの文頭は1字下げなくてよし。

 

◆“いつもと同じ書き出し”から卒業する!

何から書き始めようか迷った挙句、結局毎回「いつもお世話になっております」と書いていませんか? 書き出しを普段と少し変えて、相手を気づかったり季節を感じさせたりするフレーズにするだけで、相手に対する気持ちがさらにしっかりと伝わります。

<書き出しフレーズ例>
・いかがお過ごしですか。
・いつもありがとうございます。
・蒸し暑い毎日が続きますね。
・月がとてもきれいです。

<結びのフレーズ例>
・お目にかかれることを楽しみにしています。
・クーラーでお体を冷やしませんように。
・実り多き秋になりますように。

 

ルール3 最終的に封筒に入れると丁寧

目上の人に渡す場合は、一筆箋を折らずに封筒に入れるときちんとした印象。書類にクリップで留め、大判の封筒にまるごと入れても同様の意味になります。

 

「用件を伝えるならメールで充分」という人が増えている今だからこそ、手書きでひと言添える行為そのものが、相手を想う“気持ち”を伝えるのです。短い言葉で簡潔に書くことを心がけながら、日々のコミュニケーションに取り入れてみてはいかがでしょうか。(鈴木 梢)

『和樂』2015年8・9月号表紙『和樂』2015年8・9月号(小学館)

 

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