【脱・燃え尽きランナー】タワレコ渋谷店スタッフによる、ランニング時に聴く曲の選び方とは?

意気込んで始めても約7割の人が半年以内にやめてしまうという、「ランニング」。正月太りを解消するべく始めた人も、そろそろ脱落しそうな気配が!? というわけで、Woman Insightではランナーたちの悩みを解決するための連載をスタートしました!

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健康総合企業のタニタ、タワーレコードなど、ランニングを継続するヒントを知っていそうなあらゆる専門家にたっぷりお話を聞くこの連載、前回に引き続き、タワーレコード渋谷店の「タワレコ渋谷ランニング部」の副部長である清水真広さんにお話をうかがいます!

今回は、ランニングのときに聴きたい音楽についてのお話。清水さんと女優の高山都さんがランニング時に聴く曲を選ぶとき、どんなポイントを押さえているかなどについて教えていただきます。今週末は東京マラソン。参加する予定の方々も、そうでない方々も、ぜひ参考にしてみてください!

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高山都さん(以下、高山) 私、新しいCDアルバムを買ったら家で聴くのではなく、すぐ音楽プレイヤーに入れるようにしているんです。そして、走り出すと同時に音楽をスタートする。すると、そのCDを聴き終わるまで走り続けられちゃうんですよ。CDが良すぎて「もう一度聴きたい!」と思って、もう1周走ってしまったことすらあります(笑)。まっさらな状態でまっさらなものを入れると、すごく身体中に沁みる感じがするんです。気持ちが乗ってきて、足取りが軽くなって、ネガティブな気持ちがまったくなくなります。

清水真広さん(以下、清水) 僕もアルバムを通して聴くようにしています。ちょうどいいですよね。たいてい30分から1時間強程度で、ランニングのお供にするのにアルバムはぴったりだと思います。

 

高山 最近はデジタルで、1曲単位で購入してしまう人が多いと思うのですが、アルバムを通して聴くことの楽しみってあるじゃないですか。シャッフルで聴くのもいいですけど、アーティストによって曲の間や順番に特徴が出ていたりして、それを感じるのが楽しいと思います。走っていると曲名って見ないですけど、いいなと思ったら曲名を見ますし、普段なんとなく聴いているときより音楽自体に集中できるので、向き合える感じがします。たとえば夜に走っていて、夜の曲だったら、なんとなく空気の質感を感じ取ることができたりする気がしますよね。

清水 すごくわかります。POPの文章を考えるとき、そういった状態だとちょうどいい表現が降りてくることは多いですね。

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高山 ずっと悩んでいて思いつかなかったのに、ランニングのおかげで思いついたPOPってありますか?

清水 僕が担当したCDでいちばん売れたのがSerphというアーティストの『vent』というCDアルバムで、これが渋谷店では、大物アーティスト級の大ヒットを記録しました。「音楽がスゲェって瞬間感じてください!!!!」って書いたPOPで展開していたのですが、ランニングのときに思いついた言葉だったのです。このCDがセカンドアルバムなのですが、そのあとファーストアルバムを仕入れたら、それもめちゃくちゃ売れて(笑)。インストゥルメンタルで、とてもイマジネーションが広がる音楽なんですよ。

高山 これから春にかけて、聴きながら走りたくなりますね(その場で『vent』を試聴しての感想)! 私もこのCDを聴きながら走りたいので、購入して帰ります! 私ロックが好きなんですけど、「おすすめ教えて!」と言われたときに、相手がどれだけロックを好きかどうかわからないから、おすすめしづらいときがあるんです。でも、こういった曲は人にも薦めやすいですよね。何かに集中したり、走りながら考えごとをしたいときは、歌詞がない曲のほうがいい。季節の変わり目の春先に、周りの景色の移ろいをじっくり眺めながら走るのにもぴったりで、雪解けを感じる気がします。自分が主人公のようになって、音楽が演出してくれる。この感覚って、ひとりで集中するスポーツだからこその楽しみだと思います。

清水 僕は音楽を提案する立場として、ジャンル問わずシチュエーションに合わせて提案したいと思っているんです。たとえば夜に考えごとをしながら走りたい人、思い切りダッシュで走りたい人など、それぞれの気分に合わせて提案したいと思っています。実際、渋谷店2階のタワレコ渋谷ランニング部のコーナーには、そのように分けて展開をしています。

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清水 高山さんは、曲を選ぶときに何かポイントを決めていますか?

高山 ポイントがあるというわけではないのですが、音楽プレイヤーの中に、どんなときでも自分を高められる“自分プレイリスト”をつくっています。好きなアーティストの好きな曲だけ、計6~7時間くらい。それをシャッフルで聴いています。どれが流れても自分が大好きな曲なので、常に「きたーっ!」って思いながら、いくらでも走り続けられるんですよ。中身はかなり勝手に選んでいますけど、誰に聴かれるわけでもないので、かなり心強い味方になります。

清水 音楽に引っ張られて走ることができる気がしますよね。

高山 走りたい気持ちがあっても、たいてい家から一歩踏み出すのが億劫になってしまう。そういうとき、ちょっと自分の気持ちがアガる音楽に力を借りるのってとてもいいと思うんです。燃え尽きランナーっていろんな解決策はあると思うんですけど、音楽が伴走してくれるというのは、ランニングを始めたり再開したり、続けようと思う気持ちを支えてくれると思います。音楽によって世界観は広がるし、心が豊かになる気がしますよね。

 

今回でお二人の対談は最終回。大好きな音楽をお供に、今すぐランニングに出かけたくなるようなお話をたっぷりうかがうことができました! みなさんぜひ、タワーレコード渋谷店2階のタワレコ渋谷ランニング部コーナーへ足を運んでみてくださいね。

次回は、高山さんと清水さんが考える「ランニング時に聴きたいプレイリスト」をご紹介します! お楽しみに♪(鈴木 梢)

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【プロフィール】

高山都(たかやま・みやこ)
ファッション誌のビューティーモデルとして活躍。その後、役者としてドラマ『ガリレオ』や『ROOKIES』、映画『容疑者Xの献身』などにも出演。その他にもTOKYO FMにてラジオパーソナリティーを務めるなどマルチに活動。

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