【脱・燃え尽きランナー】タニタに教わる「ランナーは食事の何を気をつければよいか?」

タニタに教わる「ランナーは食事の何を気をつければよいか?」

意気込んで始めても約7割が半年以内にやめてしまうという、「ランニング」。正月太りを解消するべく始めた人が多いだろうこの時期に合わせて、Woman Insightは、ランナーたちの悩みを解決するための連載をスタートしました!

健康総合企業のタニタ、タワーレコードなど、ランニングを継続するヒントを知っていそうなあらゆる専門家にたっぷりお話を聞くこの連載、今回は第3回。タニタ食堂でおなじみ、株式会社タニタさんにおじゃまします!

前回までは高山都さんと真鍋未央さんに「ランニングを続けるコツ」についてうかがいましたが、今回からは株式会社タニタ開発部の小澤智子さんに、健康や減量を目的にランニングを始めた人々に気をつけてほしい生活習慣や食生活について解説していただきます。そして今回は、高山さんがインタビュアー!

まずは体組成の計測から!

まずタニタ本社に到着して高山さんが体験したのは、最新のプロフェッショナル仕様の計測機器(マルチ周波数体組成計 MC-980A)を使った体組成の計測。こちらは「丸の内タニタ食堂」にも設置されており、同食堂内で食事をすると無料で計測ができ、食事や運動のアドバイスを受けることができます!

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計測の結果、高山さんは女性らしく引き締まったベストな体型であることが判明。さらにこの機器は「アスリート指数」というものを計測できるのですが、高山さんは指数70で、アスリート(70~79がセミアスリート、80~120がプロのスポーツ選手相当)という結果に! さすがです。

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タニタ食堂へ

計測後は、タニタ本社の社員食堂、つまり元祖タニタ食堂でランチをしながら高山さん、小澤さんに対談をしていただきました。

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最低限した方がいいこととは

高山都さん(以下、高山) 食事に気を使ったり、毎日運動したり、記録をしたり……いろいろ気をつけなくてはならないことは多いと思うのですが、なかなか完璧にできる人っていないと思うんです。そこで、最低限これだけはしたほうがいいということを教えていただきたいです。

小澤智子さん(以下、小澤) 体組成計に毎日乗ること。はかる習慣をつけることが大切です。毎日記録して比較し続けてほしいのは、体脂肪率と筋肉量。筋肉があり、脂肪もある程度ついているのが美しい身体なので、どちらもきちんと確認してほしいです。増やしたいのか減らしたいのかにもよりますが、脂肪は連続して増えていると要注意です。毎日記録していれば、そこで調整ができます。

 

高山 乗るのは、何時ごろがいいのでしょうか。

小澤 何時でも構いませんが、毎日決まった時間に同じ条件で乗ってください。たとえば走る前や、朝起きたばかりのときなど、自分が乗ることを思い出せるタイミングがあるといいですね。

 

高山 先程、体脂肪率と筋肉量の話のときに「調整」の話が出てきましたが、具体的にはどうすればいいのでしょうか。

小澤 食事の量と質に気をつけて、トレーニングをサボらないようにしてください。これも最低限気をつけてほしいことです。食事は、主菜に関しては減らすのではなく脂質を抑えるといった質を変えることを心がけてください。あとはごはんの量を抑えましょう。今日の食堂のメニューはカレーですが、使われているのが“鶏ひき肉”。これだけで、カロリーが合びき肉の半分くらいに抑えられます。たとえば鶏もも肉を使うときは皮を剥ぐなど、日頃からそういった工夫が必要です。

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高山 お米の種類で何かおすすめはありますか?

小澤 ランニングをされる方の場合は、ビタミンB1など栄養価が豊富なので、胚芽米や玄米がおすすめです。

ズバリ体重はどうしたら減る?

高山 最低限したほうがいいことはわかったのですが、体重はどうすれば減るのでしょうか。

小澤 やはりそれも、毎日はかって記録することが大切なのです。体脂肪率や筋肉量と同様、毎日記録して、それを前日と比較して調整する。グラフ化するといいですね。はかると現実を見ることになるので、嫌だという人は多いと思いますが(笑)。

自分を甘やかしたいときは?

高山 毎日はかって記録するのはまだいいですけど、毎日必ずすべての食事に気を使うのは難しい人が多いと思います。たとえば私の場合、お酒や甘い物など、たまにはご褒美になるようなものがほしくなってしまうのですが、どうしたらいいでしょうか。

小澤 それはもう、贅沢したらプラスマイナスゼロになるようにがんばって走ってください(笑)。でも、基本的にその“ご褒美”が連続しなければいいと思います。たとえば朝走って、そのあとご褒美があっても、夜もご褒美なんてことにならなければ大丈夫です。3食がしっかりしていれば、ご褒美があっても、走れば問題ないです。

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高山 3食をしっかりするというのは、つまりどういうことでしょうか。

小澤 一度の食事で、主食、主菜、副菜を必ず食べることは守ってほしいです。あとは、果物と乳製品を1日1回以上は取り入れる。できるだけ、その5種類を摂らない日がないようにしてください。もしできない日があったら、次の日はきちんと守るようにして、3日中2日は守るといったように、パズルのように埋め合わせていくといいと思います。

 

高山 とてもがんばった日に、それを理由に高カロリーの物を食べる日はあるんですけど、逆に、がんばった分タンパク質中心のメニューにしようと思うときもあります。身体へのご褒美というか。私の筋肉がんばれ! という気持ちで(笑)。

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小澤 がんばったからご褒美、ではなく、ご褒美のためにがんばるというのもありです。

高山 10km走りたいけどなかなか足が向かないなという日に、がんばって走ったら帰りにご褒美を買って帰ろう……といったように、距離に比例するご褒美を考えて、がんばった分だけご褒美の質を上げていくようにはしています。がんばっても、それ以上摂取して意味がなくなったらもったいないですし。

小澤 そうなれたら楽ですけど、ランナーのみなさんはきっとそこまでになるのが大変です(笑)。

 

「体組成計に毎日乗ること」「食事の質に気をつけること」「トレーニングをサボらないこと」「一度の食事で主食、主菜、副菜を食べ、果物と乳製品を1日最低1回食べる」以上が、最低限気をつけておきたいこと……多いですね。最低限ということですが、大変ですね。


【まとめ】

そんなにがんばらないといけないの? と、落ち込んでしまった方、大丈夫です。次回は、ランナーが飲み会を楽しむための方法をご紹介します。飲み会のいちばんの楽しみであるアレ、実は食べていいんです! アレとは何なのか……次回をお楽しみに。(鈴木 梢)

★「脱・燃え尽きランナー」シリーズはコチラ!

高山都(たかやま・みやこ)
ファッション誌のビューティーモデルとして活躍。その後、役者としてドラマ『ガリレオ』や『ROOKIES』、映画『容疑者Xの献身』などにも出演。その他にもTOKYO FMにてラジオパーソナリティーを務めるなどマルチに活動。