5月は特に注意。「シミ対策」日焼け止めだけ塗ればオッケーって思ってませんか?【専門医が解説】

早い人だと中高生くらいから徐々に現れるシミ。1つ2つならなんとなく見過ごせても、数が増えたり濃くなってくると老け顔の原因になりますよね。そんなシミについての調査を、全国の20代〜40代の女性1,200人を対象に行いました。

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すると、30代から一気に肌のお悩みの上位にシミが急上昇!”シミ”問題は、若いうちから対策をしておかないと後悔することになってしまうかも!?

肌の2大悩みは「毛穴の開き」と「シミ」!

まず、現在の肌悩みを聞いてみると1位「毛穴の開き」(62.6%)、2位「シミ」(53.9%)、3位「乾燥」(52.2%)という順になりました。シミ悩みを抱える人を年代別に見ると、20代は32.8%、5位とそれほど順位は高くないものの、30代では56.0%と半数以上が悩み、2位に急上昇。
40代になると73.0%と、ほとんどの女性がシミの悩みを抱えていることがわかりました。若いうちはそれほど気にならなくても、歳を重ねるほどシミの悩みが大きくなってしまうようです。

●はっきり目立つ「濃いシミ」とうっすらと目立たない「隠れジミ*」

女性を悩ますシミには、はっきり目立つ「濃いシミ」と、遠目ではわからないが近くで見るとわかる薄い「隠れジミ*」があります。一見濃いシミにお悩みなのかと思いきや、実はうっすらとある「隠れジミ*」の方が気になっている人が多いことがわかりました。
* 隠れジミ:薄いシミのこと

濃いシミに悩む人は全体の41.2%でしたが、隠れジミ*に悩む人は58.1%と、隠れジミ*に悩む女性の方が多くなっています。どの年代でも隠れジミ*に悩む人の方が多く、シミ悩みが比較的少ない20代でも濃いシミに悩む人は23.3%に対し、隠れジミ*に悩む人は 46.0%とほぼ2倍も多くなっています。そのせいか、87.1%が「自身の隠れジミ*対策には納得していない」ようです。


次に、隠れジミ対策について聞いてみると、自分のシミ対策に対して満足も納得もできていない人が多いことがわかりました。

●シミ対策はやってもやっても満足できなくてツライもの⁉︎

さらにシミ対策について聞くと、現在シミ対策を行っているのは全体の41.1%で、具体的には「美白化粧品を利用」(67.1%)、「日焼け止めをこまめに塗る」(64.7%)、「日陰を歩く」(43.0%)などを実践しているようです[図3]。

しかし、自分のシミ対策に対して「満足できている」26.8%、「納得できている」26.4%とともに少なく、多くは満足も納得もできていないという実態が明らかになりました。

また、シミ対策には終わりがなくツライと感じることがあるかと聞くと、61.1%の人が「ツライと感じる」と答えました[図 4]。シミ対策をあれこれ実践してはいるものの、満足できる結果が得られず挫折しそうになっている人が多いようです。

●加齢に伴いシミへの悩みが大きくなるのに、10年先に備えてシミケアする女性は3割以下

 

調査結果の通り、シミ悩みは加齢に伴い増えていきますが、10年先に備えてシミ対策や準備をしているかと聞いてみると、「できている」と答えた方は、わずか27.5%しかいませでした。
今現在シミがお肌悩み1位の40代女性ですら、29.5%しかできていません。シミ対策しても満足できないことが、10年先の備えに積極的になれない原因なのかもしません。

●そもそもシミができる仕組みを「詳しく知っている」女性は1割以下

シミが生成される5つの工程を提示し、「詳しく知っている」「聞いたことがある」「知らなかった」の3段階で答えてもらいました。

シミができる工程5つ
・紫外線やストレス、ホルモンバランスなどの刺激を受けると肌の角化細胞(ケラチノサイト)が「メラニンの生成」の命令を出す

・この命令を受けて色素細胞(メラノサイト)内の酵素が活性化される

・色素細胞(メラノサイト)の酵素が活性化されると黒色メラニンが生まれる

・黒色メラニンは色素細胞(メラノサイト)から表皮細胞に取り込まれ紫外線があたるとメラニンの取り込みが高まりシミができはじめる

・黒色メラニンが表皮細胞に取り込まれたのち蓄積しシミが濃くなっていく

その結果、各工程について「詳しく知っている」と答えたのはわずか1割以下!知っている人の方が珍しいくらいですね。

●シミの原因は紫外線だけじゃない!知っている女性は約8%

シミは、紫外線を浴びることで生成されますが、紫外線だけではなく、女性ホルモンの変化やストレス、喫煙などもシミの生成に影響します。このことを知っている方はどれくらいいるのでしょうか。

「詳しく知っている」と答えたのは 8.3%と少なく、48.0%が「聞いたことがある程度」、43.7%が「知らない」と答えました。シミ対策は紫外線だけでなく、生活習慣や環境からも見直すことも必要なのです。

●過去はいろいろあれど、令和も女性の基本は「日焼けはしない」!

さらに、過去の日焼け行動に対する現在の意見を聞くと、年代に関わらず8割以上が「もっと日焼けに注意すべきだった」、7 割前後が「過去のシミ対策を後悔している」と答え、9割が「シミ対策のために日焼けを避けることは重要」と認識しています。

過去の経験を踏まえ、「今は日焼けしない」が令和を生きる女性の統一見解となっているようです。

調査概要
■実施時期:2021年11月10日(水)〜11月15日(月)■調査手法:インターネット調査 ■調査対象:全国の20代〜40代女性各400人ずつ合計1,200人 ★構成比(%)は小数第 2 位以下を四捨五入しています。合計が 100%にならない場合があります。

最後に皮膚の専門医である高瀬聡子先生に、シミ対策についてのお話を伺いました。

マスクをしていても日焼け対策はしっかり!シミの芽に着目を

髙瀬 聡子 先生 (医療法人社団 愛心高会 理事長、ウォブクリニック中目黒 総院長)

今回の調査で、隠れジミに悩む人が非常に多かったことは驚きましたが納得の結果です。これは、将来のシミリスクを多くの方が認識している証拠。隠れジミはメラノサイトから生まれるメラニンの入った袋(メラノソーム)、つまりは「シミの芽(後述)」が表皮の角化細胞に取り込まれ、そこでのメラニン蓄積がまだ少ない状態。シミができるメカニズムのうち、黒色メラニンは色素細胞(メラノサイト)から角化細胞(ケラチノサイト)に取り込まるという工程に注目してください。黒色メラニンの入った袋は、メラノサイトが手を伸ばすようにしてケラチノサイトに受け渡されます。まるで「シミの芽」のようなのです。シミの芽が育ち、ケラチノサイト(つまり表皮)に蓄積していくことでシミとなります。このシミの芽への着目が、シミ対策として大切なのです。

気軽に買える♪シミ対策ができる内服薬3選

(1)ハイチオール® ホワイト プレミアム

ハイチオール® ホワイト プレミアム  
40錠(10日分)1,925円、120錠(30日分)5,115円、240錠(60日分)8,415円 税込

シミにも隠れジミにも効果を発揮する医薬品。肌のターンオーバーを高めるビタミンB6を最大量配合。サイズ展開も豊富で、少量から試せるのが魅力。

(2)シナールLホワイト エクシア

シナールLホワイト エクシア 180錠 4,730円(税込)【第3類医薬品】

L-システインとビタミンCが、メラノサイトの過剰な黒色メラニン生成を抑制!ビタミンCがたっぷり入っているので、ストレスや不規則な生活で酸化が気になる方にも。

(3)matsukiyo エバレッシュホワイトEX II 

matsukiyo エバレッシュホワイトEX II  【第3類医薬品】180錠 2,076円、270錠 2,934円(税込)

手に取りやすい価格なのが嬉しいマツキヨブランド。抗酸化効果もあるビタミンE配合で、美肌効果の他、健康維持にも◎。

いかがでしたか?
ここ数年のコロナ禍で家の中で過ごす時間が多く、普段は日焼け止めを使わずに過ごしているという人も多いのではないでしょうか。外出をしない日でも、UV対策は必要ですし、春から初夏にかけては一年で最も紫外線が強い季節とも言われているので、特に紫外線対策は念入りにしたいのもです。近い将来、シミに悩まないためにも、シミの芽を育たせないよう、内側からのケアも意識してみてはいかがでしょうか。

構成/鬼石有紀
情報提供/エスエス製薬株式会社