「やばい」ってどんな意味で使ってる?調査してみた
みなさんは語彙に自信がありますか? 語彙が少ないと、なんでもかんでも汎用性の高い言葉で表現してしまいがち。中でも汎用性がずば抜けて高くて便利なのが「やばい」です。
いい意味でも悪い意味でも、ありとあらゆる意味で使える、今の現代語がいつか古文になったときに、まず間違いなく未来人を困らせるであろう単語です。
ということで今回は、通信添削学習サービスの「ドラゼミ」が現在小学生のお子さんを持つ保護者224人に調査した「言葉の使い方についての意識調査」の結果をご紹介します!
あなた自身の「語彙力」に自信はありますか?
ある 8.5%
ややある 18.3%
どちらともいえない 31.2%
あまりない 30.4%
まったくない 11.6%
語彙力に自信があるか聞いてみたところ、「ある」「ややある」の合計は26.8%、「どちらともいえない」「あまりない」「まったくない」の合計は73.2%となりました。自信があるとまでは言い切れない方が大半のよう。
難しい言葉も聞けばなんとなく分かるものの、実際の文章に取り入れることは難しいですよね。
では本題の「やばい」に移りますが、その前に本来の「やばい」はこういう意味です。
やば・い≪形容動詞「やば」の形容詞化≫
危険や不都合な状況が予測されるさま。あぶない。
(小学館『大辞泉』より)
現状、プラス・マイナスのどちらの意味でも使用されていますが、本来の意味は否定的でマイナスなイメージ、そしてピンチなときに使う用語ですね。
これを踏まえて、「やばい」という言葉で表現したことのある、状況や感情はどれに近いか聞いてみました!
■「やばい」という言葉で表現したことがある、状況や感情はなんですか?
1位:あやしい (42.9%)
2位:びっくりしている状態 (39.7%)
3位:おもしろい (36.6%)
4位:楽しい・おいしい (22.8%)
6位:感動している状態・緊張している状態 (20.5%)
8位:意味がわからない状態 (20.1%)
「やばい」で表現したことがある状況や感情の1位は「あやしい」(42.9%)、2位は「びっくりしている状態」(39.7%)でした! 1位2位は身に危険が及ぶようなシチュエーションやハラハラ落ち着かない気持ちになったりするので、本来の「やばい」の意味に近いですね。一方、あとにランクインされているものは「緊張している状況」(6位 20.5%)以外は肯定的な意味合いで使われています。
現代の「やばい」は自分の範疇を超えていたら肯定的でも否定的でも使うという方が多いようです。しかしその中でも「その使い方はおかしいだろ」と思う状況もありますよね。どんなシチュエーションのときに思うことが多いのでしょうか?
■あなた自身や他人が「やばい」と表して、おかしいと思った状況や感情はなんですか?
1位:軽い (86名)
2位:長い (84名)
3位:短い (83名)
4位:小さい (82名)
5位:重い (80名)
6位:好き (79名)
7位:大きい (77名)
「やばい」と表して、おかしいと思った状況や感情をピックアップしてみたところ、1位は「軽い」(86名)、2位は「長い」(84名)でした! 1位から7位をざっと見てみると「好き」以外は重量や長さ、大きさなどを表す言葉が占める結果となりました。
確かに「やばい! 超軽い!」とか言ってくれたら意味は通じますが、「やばい」だけでは、それが重いのか軽いのか、長いのか短いのか、意味が伝わらないですよね。「やばい」連呼されても見ているこっちは何がどうやばいのか分かりません。これらを表現する際に「やばい」を使うことは、言葉の乱れとして認識する人が多いようです。
「あー言われてみれば乱用している……」と思った方も多いのではないでしょうか? 感情が高ぶっていていい言葉がとっさに浮かばないとき、ついつい使ってしまいますが、それを相手と共有するからいいのであって、相手が分からない使い方では無意味です。この機会にぜひ普段使っている話し方を振り返ってみてくださいね♪ (こぐれみき)
情報提供元/株式会社小学館集英社プロダクション