「体内時計を整える食習慣を心掛けると、美容・健康につながる」という「時間栄養学」の考えが最近注目されています。
前回は、体内時計を動かすにあたり最も重要な食事である「朝食」で気を付けるポイントをご紹介しましたが、次に気を付けたいのは、1日の中で最もボリュームある食事をとりがちな「夕食」。
いったい何をどう食べるのが正しいのか、『美的』3月号からご紹介します。
【1】高カロリー・高脂肪はNG!夜に食べるべきは低○○食品。
1日の食事の中で、最もたくさん食べるのは夕食……という方はかなり多いのではないでしょうか。
でも、ちょっと待って。夕食はそのあとに寝るだけなので、とったエネルギーを活動で消費できません。そのため、カロリーの高いものや脂肪分の多いものは控えるようにしましょう。
夕食に食べるべきは「血糖値の上昇がゆるやかな、低GI値の食品」です。
「GI値」とは、血糖値の上がり方を示したもの。高GI値の食品ばかり食べていると、血糖値が急激に上がり、過剰にインスリンが分泌され、就寝中に脂肪として蓄えられやすくなってしまうのです。
【2】というわけで、GI値別食品リストをご紹介!
「低カロリー=低GI値」ではありません。カロリーとGI値は必ずしも一致するわけではないので注意しましょう。
【GI値が低いもの】
主食:春雨、そば、ライ麦パン、全粒粉パン、玄米
主菜(魚介・肉・豆・乳製品):魚、エビ、アサリ、納豆、豆乳、ナッツ類、ヨーグルト
副菜:ほうれん草、レタス、もやし、きのこ類、大根、ブロッコリー
【GI値が中くらいのもの】
主食:パスタ、玄米フレーク
主菜(魚介・肉・豆・乳製品):ラム肉、鶏肉、豚肉、牛肉、ツナ缶、クリームチーズ、バター
副菜:さつま芋、里芋、ごぼう、バナナ、ブドウ
【GI値が高いもの】
主食:白米、パン、うどん、餅
主菜(魚介・肉・豆・乳製品):練乳、アイスクリーム
副菜:じゃが芋、長芋、にんじん、とうもろこし、パイナップル
食べる際、食物繊維→たんぱく質→糖質の順でとるとさらにGOOD。
【3】鉄則は「腹八分目」!
夕食は食べ過ぎないことが美容・健康の鉄則です。もっと食べたい……と思ったら、「明日の朝食べる!」という意識で「朝より少なく」を心がけましょう。
飲み会などでついハメを外してしまう日もあると思いますが、実は1日だけならさほど問題はありません。体内時計は修正に3日必要になるので、翌日以降に食事を調整して修正モードに入れば大丈夫。逆に、軽めの夕食を3日以上続ければ、目覚めのいい朝型人間になれます。
【4】夕食はその日の朝食から14時間以内に終了を!
体内時計をリセットしてくれるのは朝食の役割ですが、前日の夕食~朝食までの時間があくほどリセット効果が上がるので、早めの夕食も体内時計を整えるカギです。実験でも、夕食の時間が遅いと体内時計は乱れる、という結果が出ています。
朝食が朝7時だとしたら、夕食は12時間後の19時が理想。遅くても朝食から14時間以内に終える習慣をつけましょう。
それでもどうしてもちょっと高カロリーなものが食べたい……と思ったら朝食にまわしましょう。朝食なら少々カロリーが高いものを食べても、その日のエネルギーとして使われるので大丈夫。
「何をどれだけ」に加えて「いつ」食べるかをこれまでよりしっかり考えるだけで体への影響は段違い。美肌に、健康に、そしてストレスケアにも効果的な「時間栄養学」の考え方。是非取り入れてみてくださいね♪(後藤香織)
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