甘いものがやめられない科学的理由と、量を抑える方法
クリスマスケーキに、バレンタインのチョコレート……冬は甘いものの誘惑でいっぱいです。嬉しいと同時に、「甘いものがやめられなくて困る!」と悩む機会も増えませんか?
医師や専門家の集団「ウーマンウェルネス研究会」の調査によると、冬太りの経験がある女性の割合は全体の57.1%。その原因は、「冷え」「運動不足」、そして冬に食べたくなる「甘いもの」にあることが分かりました。
冷えると甘いものが欲しくなる?
冬太りと甘いもの。一見あまり関係ないような気がしますが、実は「冷え」と「甘いもの」の間には、深い関係があります。
なんと、冷えを感じやすい人は甘いものを好む傾向があるんだとか。その証拠に、身体の冷えと甘いものへの好意度について女性にアンケートを行ったところ、以下のような結果が出ました。
身体の冷えと甘いものへの好意度
「冷えを感じない」という層のうち、「甘いものが好き」と答えた女性は38.5%。女性のうちの4割以下というのは意外と低い数字ですね。
ところが「冷えを感じる」層では、「甘いものが好き」と答えた女性は、なんと73.2%にものぼったのです。
冷えやすさと甘いもの好きは、比例する傾向がある! そんな関連性、考えたこともありませんでした。
冷え、そして甘いものの食べ過ぎ。どちらも美と健康のためには避けたいところ。でも甘いものって、何故かやめられないんですよね。
これはいったい何故なのでしょうか?
「別腹」には根拠あり? 甘いものがやめられないワケ
脳科学の専門家、諏訪東京理科大学教授の篠原菊紀先生によると、甘いものがやめられない理由は「脳に覚せい剤並みの強い快感をもたらすため」なんだとか。
甘いものには依存性がある
快感という刺激は脳にとって強烈です。そのため甘いものは依存性が高く、再び同じ感覚を味わいたい脳が、必要のない糖分を頻繁に求めるようになってしまうのです。
さらに、「甘いものを食べ過ぎてしまう」ことには別の科学的な原因もあります。甘いものを見ると、グレリンという成分が胃から分泌されるんだとか。グレリンは食欲を刺激し、食べたいという欲求を促進させます。
また胃そのものの動きも活発になり、満腹でもむりやり胃の中に隙間を作ってしまうのです。よく「甘いものは別腹」と言いますが、これには科学的根拠があったのです。
解説!甘いものを食べるときのポイント
篠原先生は、甘いものが食べたいときは「量より質」で選ぶことを推奨しています。
甘いものを食べるときは質を意識!
甘いものの量を抑えるには、脳の満足感を意識することが大切! 安いお菓子をどか食いするより、高級チョコを1粒味わって食べましょう。
また、甘いものにハマりやすい傾向として
- もらい泣きしやすい
- 人に依存する
- 他人の評価が気になる
などの性格傾向も挙げられています。
これらの性格は良い方に捉えれば「共感力があり、協調性の高い人」とも言えますが、一方でストレスを溜めやすいのも事実です。
【まとめ】
ストレスを感じれば脳は癒しを求めるので、よけいに甘いもの(=快感)が欲しくなってしまうのかもしれません。そんなときは「甘いものが食べたい」と感じてもそのまま欲求に従うのではなく、身体を動かしたり、日光浴をしたり、ほっとする相手と会話をしたりしてみましょう。とはいえ、甘いものは心の栄養でもあります♡ 気持ちをコントロールしながら上手に楽しみたいですね。(豊島オリカ)
情報提供元:ウェルラボ