食生活で「何をどれだけ食べるか」ということと同じくらい、「いつ食べるか」ということが超重要。むしろ「何をどれだけ」という要素は「いつ」に左右されると言ってもいいくらい。そんな「いつ」に着目した「時間栄養学」をベースとした美容健康法が非常に注目されています。
「体内時計を整える食習慣を心掛けると、美容・健康につながる」というこの考え、取り入れない手はありません。
今回は体内時計を整えるのに最も重要な「朝食で気をつけるポイント」を『美的』3月号よりご紹介します。
【1】「○○だけ食べる」じゃ朝食を食べてもほとんど意味がない!
朝食は体内時計を動かすにあたり非常に重要です。しかし「パン(糖質)だけ」「野菜ジュースだけ」といった、栄養に偏りのある食事では、体内時計はほとんど動きません!(もちろん、何も食べないよりは何か食べたほうがいいのですが……)
できる限り、以下の4つをバランスよくとるように心がけましょう。
第1群「乳・乳製品、卵類」……カルシウムなど日本人に不足しがちな栄養を補います。
第2群「魚介類、肉類、豆・豆製品」……筋肉や血液などを作る良質なたんぱく質が豊富。
第3群「野菜類(きのこ・海藻を含む)、芋類、果物」……ビタミン、ミネラルなど体調アップに欠かせません。
第4群「穀類、油脂、砂糖、種実類、その他」……体温を保ち、体を動かすエネルギー源。
【2】どうしても難しければ「糖質+たんぱく質」だけでもとって!
体内時計を大きく動かす効果があるのが「糖質+たんぱく質」のコンボ。
糖質はごはんやパンでOKとして、たんぱく質を忘れがちな人が多いのではないでしょうか? 一番手軽なのは、生卵をごはんにかける「卵かけごはん」や、「納豆ごはん」。お豆腐を入れた汁物をとるのも◎です。ちょっとの工夫で体調が変わるのを実感できるはず。
【3】朝は遠慮なくたくさん食べてOK!
「夕食の量>朝食の量」だと体内時計が夜型になり、「朝食の量>夕食の量」だと朝型になります。朝にたくさん食べる朝型のほうが、リズムが整って体調がよくなる傾向にあります。それに、もし朝に食べ過ぎたとしても、日中に体や筋肉を動かすエネルギーとして使われるので、太る心配もナシ。むしろ昼や夜の過食防止になるといいことずくめなんです!
【4】時間はその人のリズムに合わせればOK。朝の光を浴びて1時間以内が基本。
体内時計は、朝の光によって親時計のスイッチが入ります。そこから1時間以内に朝食をとると、全身にあるサブ時計もスムーズに動き出し、リズムが整います。時刻については「必ず7時に」といった決まりはありません。起きるのが遅めの人は9時や10時でも大丈夫。
何時であっても「朝の光を浴びて1時間以内」であればOKです。
次回はついつい食べ過ぎてしまう「夕食」で気を付けることをご紹介します。(後藤香織)
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