7月13日。乃木坂46の1期生メンバーとして約10年間活躍を続けてきた、まっちゅんこと松村沙友理がグループを卒業します。
卒業を記念して発売される写真集『次、いつ会える?』は「ひとりの人間としての、ナチュラルな松村沙友理」を詰め込んだ1冊とのこと。まっちゅんが「行きたい!」と希望して宮崎県で撮影された写真の数々は、改めて愛おしくなるような素が見えるものばかり。
まっちゅんの撮り下ろし写真&お気に入り写真一覧【画像14枚】
写真集の裏話や見どころを、じっくりたっぷりご紹介します。
◆『次、いつ会える?』タイトルに込めたふたつの想い
10年間、乃木坂46のメンバーとしてアイドルをまっとうしてきました。この写真集『次、いつ会える?』は、乃木坂46としての活動最終日の発売です。撮影も楽しくて、自分の中では集大成のアルバムのような気持ちです。発売日までのカウントダウンをしていると、その数字が小さくなるにつれて、寂しさを感じる日もあります。
振り返ると、私の中で「アイドルとはこういうもの」というイメージが強くて、もちろんかけ離れた自分を演じていたわけではないものの「自分の中の理想のアイドル」としての松村沙友理像を作り上げていた部分もあるのかな…と思います。
この写真集は、そんな「アイドルの松村沙友理」というよりは「ひとりの人間としての、ナチュラルな松村沙友理」を詰め込んでいます。テーマは「俺だけの松村沙友理」(笑)。ひとりの人間としての私を、手に取っていただいた方に独り占めしてほしいという思いもあって「彼女感」のようなものも大切にしています。
タイトルの『次、いつ会える?』も、その「彼女感」を表せている言葉になっているかな、と思います。表紙の写真も、彼氏を覗き込んで「次、いつ会えるの?」って聞きそうなリアル感がある写真。この表紙はファンの方からも大好評でした…! 自分の中の無邪気さのようなものがよく出ていて、この表紙だけでも「これが松村沙友理だ」と言えるような写真だな、と思います。
…でも、実はもうひとつタイトルに込めている想いがあって。アイドルの活動をしていると、ライブや握手会など定期的にファンの皆さんに会えるイベントがあります。でも、卒業してしまうと、次に会える確証がなくなってしまって…。『次、いつ会える?』という言葉には「今までのようには会えなくなってしまうけど、私はまだまだファンの皆さんに会いたい」という気持ちを込めています。
◆「彼女感」を出すためには…妄想上等!
裏テーマが「独り占め」や「彼女感」なので、撮ってもらっているときに「誰かと一緒にいるような感じ」はかなり意識しました。たとえば焼きいもを食べている写真があるんですが、これも「デートなのかな、一緒に暮らしているのかな? どんな人とふたりで食べているんだろう」というストーリーを自分の中で考えて臨みました。カメラマンさんも妄想が得意な方だったので(笑)、一緒に「このシーンだったらこんな感じだね」と妄想をふくらませながら、ひとつひとつこだわって撮影しています。
特に妄想がうまくいったなと思うシーンは…黄色の水着の写真です。黄色の水着って、実は「普段自分からは積極的に選ばないかな?」と思ったんですが、着てみると不思議と懐かしい感じがあって。「きっと、この女の子と一緒にいる人は、ずーっと昔から一緒にいるんだろうな」と、そういう気持ちを感じたんです。特に、スイカを食べているときの写真は、赤ちゃんのような無邪気さがあったりして…素が出ているな、と思います。スタッフの皆さんときゃっきゃしながらセレクトいたしました(笑)。ほぼすっぴんのような写真もお気に入り。肌はほぼ塗らないでアイメイクだけ。リップも「朝可愛リップ」という名前の、朝起きた一番のすっぴんでもかわいくなるリップを使ってもらって、自分でも買いたいくらいかわいかったです。
◆メンバーにさわられ続けていたお尻を…初公開♡
お気に入りの企画は…どれも気に入っているものばかりだから悩ましい(笑)。でも、お花畑で撮った私は、とても幸せそうで好き。初めてデートに連れてきてもらってルンルンしている彼女のような「ここに来れたことが嬉しいんだろうな〜」ということが自分で見ても伝わってきて、心から楽しんでいる顔をしているんです。実際、この写真集はそのカットから撮り始めたので、本当に嬉しかったのが写真に出ているんだろうなぁ。あとは私がよくやっていてメンバーに真似されるポーズをやっている、自分にとっては新鮮だけど皆さんにとっては馴染みがある写真もお気に入りです。
ドキドキするようなカットもあって…お風呂のカットは結構衝撃的かもしれません。旅館でごはんを食べていると思ったら、急にどんどん脱ぐ、お尻も見えちゃう、キャー! という(笑)。こんなにお尻を公開したのは初めてなので、せっかくなので見てほしいです(笑)。これが今までメンバーにたくさんさわられ続けていたお尻です…!
ちょっと細かいポイントを言えば、背中のホクロも公開されています。このホクロ、着替えているときによく白石(麻衣)に押されていたんですが、いざ自分で見たら「これか〜! 思ったより大きいなぁ」と思いました(笑)。自分でも見たことがない無防備な自分です。
そうそう、白石さんとはこの写真集でウエディングフォトを意識して撮った写真があります! 結婚式の直前にお互いの姿を初めて見る「ファーストミート」のような写真も撮ったんですが、終始ドキドキしてしまって(笑)。ふたりでキメカットを撮るというよりは、ナチュラルなやりとりを撮ってもらう感じで…ナチュラルに私がニヤニヤして照れてしまって、目を合わせてくださいと言われても「目見れないよー!」となってしまいました(笑)。終始ほわほわした、夢のような撮影。そのおかげで、とても素敵な写真になったかな、と思います。
◆「周囲の人がどう見てくれているか知りたかった」任せて委ねた写真集
今回は「あえて、お任せ」した写真集です。セルフプロデュースや私服で撮影する写真集も魅力的なんですが、「乃木坂46として10年やってきた私のことを、周囲の人はどう見てくれているんだろう?」ということを集大成として再確認したかったので、衣装も、詳しい撮影場所も、どういうシチュエーションで撮るかもお任せしました。
プロの方に委ねると面白いことが起きて、撮影に行く前に事前にフィッティングした衣装と、当日用意されていた衣装がガラリと変わっていた…ということもありました。自分では選ぶことが少ないブルーの衣装が増えていたんですが、いざ着てみたら…自分で言うのもなんですが、すごく似合っている気がして(笑)。
フィッティングをした上で、プロの目線で私に合う服を改めて選んできてくれたことに驚きましたし、嬉しかった! 当日も「ブルーがすごく似合うね」と言ってもらえたり、「私、こういうものが似合うんだ」ということが新鮮で勉強になりました。これからはブルーの洋服も積極的に選んでいきたいな。
◆デビューしてすぐ行って、忘れられなかった。ロケ地に宮崎県を選んだ理由
基本的にはお任せしたものの、「宮崎に行きたい」ということは、私が言って実現したものです。
写真集の撮影でどこに行きたいか聞かれたときに、真っ先に答えたのが今回撮影した宮崎県。実は2012年、グループがまだ始まったばかりであまり知られていなかった頃に行ってから、ずっと心に残っていた場所なんです。
3rdシングルの『走れ!Bicycle』のタイトルに合わせて、自転車に乗っていろんな都道府県に行ってグループをアピールする活動がありました。そのとき私が行ったのが宮崎県。人生で初めて訪れて、人のあたたかさやごはんの美味しさに感動して…。そこから8年以上、ずっと宮崎のことが忘れられませんでした。
本当に久しぶりに行った宮崎県は、海外っぽいあたたかい雰囲気があったり、街の人が優しかったり…とっても素敵な場所でした。たとえば私たちが撮影で歩いていて、道を渡ろうとすると、車が絶対に止まってくれるんです。現地のコーディネーターさんも宮崎の魅力に惹かれて移住した方で、ごはんを食べにいったお店で名物の餃子を焼いてくれたり…。たくさんお話を聞いているうちに「私に宮崎に住んでみたい!」と思うくらい、本当に楽しかったです。
◆1か月前から体を作り込みながら、ナチュラルさは忘れない
宮崎はやっぱり「ごはんが美味しい」という思い出があったので、「美味しいごはんをしっかり食べつつも、おなかが出ないようにしたいです」とトレーナーさんにお伝えして(笑)、特に腹筋を重点的にがんばりました。撮影の1か月くらい前から、週に3〜4回くらい短期集中でジムに通って、パーソナルトレーニングも取り入れながら筋トレに励みましたね。体は結構意識的に整えましたが、美容は「普段の松村沙友理から離れすぎたくないな」という思いがあったので、いつもやっていることを、いつも通り丁寧に。そのおかげで、ナチュラルな自分が出せていると思います。
◆「この写真集を街で振りながら歩きたい!」集大成の出来
この写真集もライブもそうですが、卒業関連のお仕事は「本当にありがたいな」と思ったことが多くて。私をメインにしてやらせていただけるものがたくさんあって、『さ〜ゆ〜Ready?』の歌詞にもあるように、まさに「完全燃焼」しました。「もっとこうしたかったな」という後悔はありません。この写真集も、世界中の人に自慢したいくらいの出来! できあがった写真集を街で振りながら歩きたいくらい(笑)。
写真集には、メンバー全員からメッセージをいただいたページもあります。私はどちらかといえば内気でネガティブなことばかり考えてしまうタイプだと思っているんですけど、いざメッセージを読むと、私の明るさや笑顔を褒めてもらえる文章がたくさんあって! 私の今後の人生の励みになってくれそうです。驚いたのは、生田絵梨花ちゃんと齋藤飛鳥ちゃんが同じエピソードを書いてくれていたこと。ぜひこのメッセージも楽しみにしていてください!
◆卒業後、どうする?これからの松村沙友理
乃木坂46という私にとってのホームを卒業して、ひとりでやっていくことは、どこか不安があります。大好きな乃木坂46から卒業するのは…やっぱり寂しい。これまでの私の芸能のお仕事では、メンバーとたくさん話して支え合ってきたので、これからは日常的に会話をすることもなくなるんだなということに寂しさを感じます。
でも、自分ひとりでがんばるということは、自分で決めたこと。わかりやすい肩書きとしては女優さんになるのかもしれないけれど、何かをメインに決め込むよりは、女優もやりたいしバラエティもやりたい、いろんなイベントにも出たい…と「あれもこれもやっている人」になりたい。乃木坂46にいるときも「いろんなことをやっているね」と言っていただけていたので、卒業してからもなんでもやらせていただけたら嬉しいです。
自分の良さをこの写真集を通して再認識できたので、これからの松村沙友理の人生も、精一杯、多くの人に元気を与えられるような、楽しい人生を送っていきたい! そう思います。
乃木坂46に1期生として合格し、約10年幅広い活躍を続けたまっちゅんは、無邪気な可愛らしさと大人の美しさを併せ持つ素敵なお姉さんになりました。きっとこれからも、どこに行っても大丈夫。
大好きな宮崎県の青空の下、今のまっちゅんの魅力を最大限に詰め込んだ写真集、ぜひお手に取ってみてくださいね。
『次、いつ会える? 松村沙友理 乃木坂46卒業記念写真集』
2000円(税込)/マガジンハウス